天宙機城シュヴァルツシルド
Act.4 黒縁眼鏡の才女
作:緒方直人
→さいしょからはじめる Act.1からお読みください
→つづきからはじめる 30へとお進みください
28
そうか、お疲れ様。いや大丈夫、君はここまで充分よくやった。
いろいろ心残りはあるだろうが、現実的な決断を下した君は、無事に地球への帰還を果たし、その貴重な命を長らえることができた。
しかしもし、君が宇宙の戦士として、またひとりの人間として、もっと強く成長したいと再びその気力を奮い立たせてくれるのならば。
もしくは自分の命よりも大切なものがこの世にはあると気付いてくれたのならば。
どうかもう一度この本を手に取り、納得のいく結末まで頑張って読み進めてもらいたい。
君が私を本棚に残しておいてくれる限り、私はいつまでも、君の復帰をこのまま待ち続けることにしよう。(END)
30
君は今、シュヴァルツシルド1F:居住モジュールの中央ホールにいる。バルカンの予備弾マガジンの補給を終え、簡単な非常食を君は済ませた。
ここでは君のSP値が減っていれば【1000】までなら回復させることができる。こんな状況ではいくら休もうともそこまでの値が精いっぱいだ。
もっとも、味気ない非常食以外にも何か他に食べる物があるというなら別だが。
そして、ホールには人ひとりが余裕で横になれそうな大型のソファーもあった。
君が危険な捜索を乗り切る英気をもっと多く養いたいと考えるのであれば、ここでしばしの仮眠を取っていくのもよいだろう。
また君が既に何人かの生存者を救出しているのであれば、彼らと話をしてもよい。何かの有益な情報が得られるかもしれない。
もしくはチェック【J】がない状態でチェック【V】がある場合に限り、特殊な選択肢へと進むことも可能だ。
これらのいずれにも興味がなく、そんな寄り道してる暇はないと今の君がやる気に満ち溢れているのならば、これ以上ここに勇敢な戦士を引き留める理由は何もない。すぐに出発しよう。
→仮眠を取る 32へ
→生存者と話をする 35へ
→チェック【J】がなく、チェック【V】がある 36へ
→すぐに出発する 31へ
31
君は今、他の階層へとつながるエレベータの前にいる。ここから各モジュールへの捜索に向かうこととなる。準備はいいだろうか。
まだなら、後ろにはここ居住モジュールで一番広い中央ホールへと戻るドアもある。
→B1F:“運動娯楽モジュール”へ向かう 40へ
→B2F:“接港ドックモジュール”へ向かう 37へ
→B3F:“自然再現モジュール”へ向かう 129へ
→B4F:“環境実験モジュール”へ向かう 174へ
→B5F:“動植物遺伝子研究モジュール”へ向かう 277へ
→B6F:“素材開発モジュール”へ向かう 278へ
→中央ホールへ戻る 30へ
32
この危険な捜索を完遂するには、もっとしっかりとした休息が必要だ。そう判断した君は、少しばかり眠って英気を養う事に決めた。ホールのソファを拝借し、君は大胆にも横になる。
ここでは君のSP値を【1500】までなら回復させてもよい。
引き続き、非常食以外の他に食べ物があればここでもその恩恵は受けられる。
現在、チェック【S】はあるだろうか。
33
それでは、おそらくは君の初めてのチェックとなるであろうこの場を借りて本作におけるいわゆるフラグ管理、チェックシステムについて説明する。
アナログなゲームであるゲームブック一般においては、コンピュータが自動で全てを処理してくれる訳ではない。
〇〇を持っている、△△のイベントは既に済ませた、などのゲームの進行状況は全てを読者自身が自己申告で行い、管理しなければならない決まりがあるのだ。
君はこれから要所要所で、その進行状況を聞かれることとなるだろう。だが、それらで「君は〇〇を済ませているか」などと直接的な聞き方をいちいちしていたらチェックシート内のメモ書きの中を探すのも大変だし、なにより重大なネタバレにもなりかねないので簡素で探しやすく、また知らなければ内容は判らない、アルファベットの記号一文字で代用しているという訳だ。どうかご理解願いたい。
なのでもし、これを別の文字と間違えたり、もしくはチェックをし忘れたりするとゲームの進行は君の想像するのとは違ったおかしな方向へ流れてしまうぞ。そんなカオスな展開も構わないといった余程の変わり者でない限りはチェックはくれぐれも間違えないように。
それでは改めて、チェックシートにチェック【S】を入れること。
その横には「仮眠を取った」と簡単な内容を書き込むこと。
そして、仮眠を取った君のチェックシートに今あるチェックは、全てを「ダブルチェック」に上書きすることも忘れてはならない。もちろん、今入れたばかりのチェック【S】も含めてだ。
文字を〇で囲むもよし。「/」を「X」にするもよし。「○」を「●」に塗りつぶすもよし。特に決まりはない。
ノーマルか、ここでダブルに上書きされたのか、その違いが判ればどんな形でも君の好きなやり方で結構だ。
これが何を意味するのかは、ゲームを進めるうちに追々判ってくることだろう。
おっと、おしゃべりが過ぎたようだ。
それもこれも、君がいつまでたっても起きないからだぞ。ほら、いい加減目を覚ました方がいいんじゃないのか。。。。。。。
誰かに呼ばれたような気がして、君はガバッと跳ね起きる。
慌てて時刻を確認。しまった!こんなに何時間も寝るつもりじゃなかったのに!? 次からはちゃんとアラームをセットしなければと君は反省した。
さぁ、リフレッシュは充分過ぎるほどに済んだはずだ。
ではいよいよ気を引き締めて、ステーションの捜索に向かうとしよう。
→ 30へ
34
脱ぎ置いた君のヘルメットのアラーム機能が、きっかりと仮眠終了の合図を告げる。
うん、張りつめていた神経の緊張もかなりほぐれたようで、気分もすっきりだ。
君のチェックシートに今あるチェックは、全てを「ダブルチェック」に上書きすること。
さぁ、リフレッシュも済んだ。気分も新たにステーションの捜索を再開しよう。
→ 30へ
35
君は生存者たちの集まりの輪へ入る。何か有益な情報が聞けるかもしれない。
さて、今この場にいるのは誰だろうか。
チェック【W】【X】【Y】【Z】を確認し、条件を満たす選択肢へと進もう。
複数あるならば組み合わせはどれも君が自由に選んで構わない。
→チェック【W】 116へ
→チェック【X】 172へ
→チェック【Y】 259へ
→チェック【Z】 269へ
→チェック【W、X】 173へ
→チェック【W、Y】または【W、Z】267へ
→チェック【X、Y】 268へ
→チェック【Y、Z】 276へ
→出発の準備に戻る 30へ
36
このパラグラフに来られたのなら、君はここでチェック【V】有線式ビームランチャーをこの場に置いていくか、それとも持っていくかの選択を自由に変更することができる。
メモ欄には「ビームランチャー携行」か「ビームランチャー選択不可」のどちらか該当する方をその都度書き換えていくこと。
繰り返しになるが、君がこの兵器を捜索に持っていく場合、そのかなりの重量ゆえに場所を移動するようなパラグラフを君が1つ進めるたびに現在のSP値から【-10】ずつを引いていかねばならない。
それでSP値が【0】になったとしてもゲームはそのまま続けても構わないが、「君のSP値が【0】になった」の選択肢があるパラグラフまで来たならそこで即ゲームオーバー扱いとなるので覚悟すること。
しかしこの場にビームランチャーを置いていく、つまりはチェック【V】のメモ欄を「ビームランチャー選択不可」に書き換えるのならば、上記の制約からは一切解放される。
ただし当然ながらその状態では「チェック【V】を使う」の選択肢は一切選べなくなるので注意すること。選べるのは「ビームランチャー携行」の時だけだ。
この場に置いてきたランチャーを再び持って行きたい時はちゃんとこのパラグラフに戻ってきてから書き換えること。
→ 30へ
37
君はシュヴァルツシルドB2F:“接港ドックモジュール”へと来た。
停泊しているシップはもうほとんど無く、一面ガランとしている。その中には、もちろん君らが乗ってきたシップもあった。
それを見た君は、もう危険な捜索はここで諦めて今残った者だけで地球へ逃げ帰ってもいいんじゃないのかといった衝動に駆られてしまう。
確かに、それも自分の限界を理解したプロとしては正しい選択なのかもしれない。
自分はただの新入りだ。ここまででも充分よくやったじゃないか。
今ここに残っている生存者たちだけでも確実に救助することの方が重要なのではないのか。
→いや駄目だ、気力を奮い立たせて捜索に戻る 31へ
→自分にはもうここまでが限界だ、脱出しよう 28へ
38
もう駄目だ。。。。。君の張りつめていた緊張の糸の最後の一本がぷつりと音を立てて、弱々しく消え散ってしまった。
君は意識が遠のき、ゆっくりとその両目が閉じられていく。。。。。。
だが諦めないでほしい。ゲームはこれで終わることはない。
君のチェックシートには、ダブルチェックなるものが成されているだろうか。これはコンピュータゲームでいうところの、いわばセーブ機能だ。
こうして惜しくも志半ばで力尽きてしまった場合でも、以前にセーブしたポイントまで状況を戻し、ゲームを再開することができるのだ。
ここではダブルチェックでセーブしてあるものを除いて、全てのノーマルチェックは消していくこと。
敵に与えたダメージや発動する特殊条件などのメモ書きも全部消していくこと。
また、先の捜索の中で無くしたアイテムがあってもそれらは全て元の状態に戻っている。
万一ダブルチェックなんてしてない、そんなの知らないと君が言うのならば、可哀想だが全てのチェックを消して中央ホールを出るところからやり直しだ。
ヒントとしては、こまめに仮眠を取ることをお勧めしておく。
それではこれより、再び君の意識を≪あの時≫まで引き戻そう。
君はゆっくりと、覚醒していく。。。。。。。。。。。。。。。
→ 39へ
39
。。。。。。。。。。。。。。。。
う、ん、、そうか、夢、だったの、か。。。。。
君がいるのは中央ホールのソファーの上だった。
いつの間に眠ってしまったのだろう。側では脱ぎ置いたメットのアラームがけたたましく君の目覚めを急かしていた。
しかし、、、、やけにリアルな夢だった。まるで本当に体験したかのように今でもはっきりと記憶に残っている。もしこの先で今度も同じような状況に遭遇したとしたら、次こそは、、、、
君は何故だかふとそんな根拠のない予感めいたものを抱いた。
段々と、君はこれまでに進めてきた捜索状況を思い出していく。
さぁ、記憶の整理はついたか?大丈夫なら再びステーションの捜索に出発しよう。
→ 30へ
116
「隊長、傷の具合はいかがですか」
「おぅ!もう大丈夫よ!メシもたらふく食ったしな!
これでバーボンでもありゃすぐなんだがなぁ!どっかで探してこい!ダハハッ!」
よかった。連れ帰ってきたときよりもだいぶ顔色が良くなったみたいだ。
それでもやっぱり下半身はほとんど動かないらしい。ひょっとしたら神経までヤられちまってるかもな、と隊長は他人事のように言っていたが、まぁ、今の医療技術なら万一半身不随でも疑似神経でほぼ修復できるはずだ。
地球に戻るまでの辛抱です。もう少しだけ待っててくださいねと君は言った。
さて、兵器全般について詳しい隊長に、君は何か聞きたいことはあるだろうか。
ここでは君が手に入れた兵器や装備品などについて、詳しい性能を尋ねたり、その他の戦闘マニュアルなどについても聞けたりする。
ちなみにまだ持ってないものに関しては、当然ながら尋ねることはできない。
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
117
君は隊長に、キングビートルの盾について尋ねてみた。
「なんだコリャ? こら手前ェの手作りか?
へぇ、、、、素人作りにしちゃまぁまぁよく出来てるじゃねぇか。こいつを使って戦えば、敵の飛び道具なんかは かなりの確率で回避できるようになるだろうな。
ただしこんだけデカいの振り回してると逆に動きは鈍くなるから 敵が接近してくるような格闘戦なんかでは、使うんじゃねぇぞ」
「いいか、こいつの効果はな、
『敵がL武器で攻撃してくる場合に限り、敵の命中率を【-3】減らして戦える』だぜ」
「例えば敵の武器がL武器のマシンガンだったとする。攻撃パラメータは攻撃力【200】命中率【4】だ。
そしたら敵の命中率はこの盾の効果で【1】になって、サイコロは「5」以上じゃなくて「2」以上の目を出せば楽々回避できるようになるってワケだ。この差のデカさ、判るだろう?」
「しっかしL武器で命中率【4】なんてのもそうそう無いだろうからなぁ。 せいぜいあっても【3】ってとこだろ。ってことはコレ、 持ってりゃ射撃戦は無敵になるよなぁ。いいのかねこんなチートアイテム出しちゃってよ。
それとも何か、他に特別で使う場面が用意されてたり、、、、、、すんのかねぇ」
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
118
君は隊長に、重力子キャンセラーについて尋ねてみた。
「ふうむ、これがあのお嬢さんの自信作かい。若けぇのに大したもんだな。もっと効果範囲がデカけりゃ自分を丸ごと軽くしたいとこなんだろうが、ま、ともかくそのナイフが付いた手甲の部分だけでも5~6kgはあるからな。それがゼロになるってんなら、そら腕の振りも相当早くなるはずだぜ。これまで捕えられなかったような素早い敵にも、充分攻撃が当たるんじゃねぇか」
「いいか、こいつの効果はな、
『ナイフで攻撃する場合に限り、自分の命中サイコロは1回だけなら振り直してもよい』だぜ。
「例えば手前ェがパルシングナイフで敵を攻撃する場合、命中率が【4】だったとする。そしたら「5」が出た。失敗だ。でもな、このアイテムの効果でこのサイコロを無しにしてもう1回振り直す事ができるんだ」
「次で「3」なんかが出てくれりゃ儲けもんさ。失敗だった攻撃が成功に変わって無事敵にダメージが通る。長く続けてりゃこの差はデケェぜ。もちろん、次でも「6」が出て結局失敗に終わる場合もあるがな」
「最後に一応言っとくがな、この効果はあくまで武器にナイフを選んだ時だけの話だぞ。バルカンで攻撃した時にも調子に乗って2回振り直しちまった、なんて反則はすんなよ。判ったか?」
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
119
君は隊長に、派手な柄のメモリーカードについて尋ねてみた。
「どっから持ってきたんだこんなもの。何か情報でも入ってんのか。まぁ待ってろ。今中身を解析してやっから。。。。。。。。。。。。」
「あーーーっと、、、なんだよコレ。ただの音楽ファイルしか入ってねぇみてぇだぞ。しかも全部ヘビメタとかパンクロックとか、そんなんばっか。おいおい、随分偏ったいい趣味してやがんなぁ」
「まぁもしかしたら隠しファイルとか入れ込んでるのかも知んねぇけどな。とりあえず俺が調べた限りじゃ、何も特別なもんは入っちゃいねぇみてぇだぜ。こらホントに個人の私物なだけじゃねぇのかよ?」
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
120
君は隊長に、ハンドバルカンF型について尋ねてみた。
「こいつがあのF型かよ?!またスンゲェの見つけてきやがったなぁオイ!噂にゃ聞いてたが、まさかこんなロートルな所で造ってたとは思わなかったぜ。回転速度が今までの2倍なんだってな。そんでもってこの小型化とは、、、、、」
「いいか、こいつの効果はな、
『バルカンで攻撃する場合に限り、自分の命中サイコロは1回だけなら振り直してもよい』だぜ。
「例えば手前ェがハンドバルカンで敵を攻撃する場合、命中率が【4】だったとする。そしたら「5」が出た。失敗だ。でもな、このアイテムの効果でこのサイコロを無しにしてもう1回振り直す事ができるんだ」
「次で「3」なんかが出てくれりゃ儲けもんさ。失敗だった攻撃が成功に変わって無事敵にダメージが通る。長く続けてりゃこの差はデケェぜ。もちろん、次でも「6」が出て結局失敗に終わる場合もあるがな」
「最後に一応言っとくがな、この効果はあくまで武器にバルカンを選んだ時だけの話だぞ。ナイフで攻撃した時にも調子に乗って2回振り直しちまった、なんて反則はすんなよ。判ったか?」
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
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121
君は隊長に、ハンドガンについて尋ねてみた。
「おいおい、ホントにこんなチャチィので戦うつもりか?やめとけやめとけ。その左腕のバルカンが弾切れになるなんてことはまず無ぇだろうし、腕のアーマーにがっちりくっついた内蔵式なんだからよ。いっくらド素人の手前ェでも、ぽろっと取り落とすこともねぇだろうが」
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
122
君は隊長に、試作型強化アーマーについて尋ねてみた。
「どれ、貸してみろ、、、、、、ほぅ、こりゃ確かにかなりの上物だぜ。強度も文句ないし、何より軽い。こりゃ相当金も掛かってるな。市場に出回るとしたらいくらくらいになんのかねぇ。明らかに金持ちVIPな成金様向けのオーバースペック商品ってカンジだがまぁ性能的にはかなり使えるのは間違いねぇよ」
「いいか、こいつの効果はな、
『戦闘中の敵の攻撃力を常に【-50】減らして戦える』だぜ」
「こいつの場合は敵の武器がS武器でもL武器でも関係ねぇ。どっちでも有効だ。かなりオールマイティに使える有効な装備品だぁな。
敵がS武器の体当たり、攻撃力【100】だったら【50】に、L武器のマシンガン、攻撃力【200】だったら【150】ってな具合だぜ。
減った分耐えられるSP値、つまりは耐久ヒット回数が増えるわけだからこいつぁ使わねぇ手はねぇだろうよ」
「ただし、念のため言っとくがな、イベント中のトラップや敵からの特殊攻撃なんかの時の文章中で指示されるダメージ値にまで、この減点効果は使えねぇから注意しろよ。
そこまでやられるとせっかく調整したバランスが崩壊するからさすがにあのオッサンが勘弁してくれだってさ」
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
123
君は隊長に、黒縁のメガネについて尋ねてみた。
「、、、、、別に特別なハイテク機能もなんも付いてねぇ、ただのメガネだぜ。これを見せて、いったい俺に何を言わせようってんだ?いっとくが俺にゃそんなマニアックな趣味なんてねぇからな」
「しっかし、今時珍しい骨董品だよな。視力矯正手術なんてちょちょいで終わるこのご時世によ。まぁ一部には、全身サイボーグ化を恐れてか、自分の体にメスを入れることすら異様に怖がるようになった自然派主義者の連中もちらほら増えてきたらしいからなぁ。
その点、俺なんか見てみろ、ここと、そこと、ホレこんなとこまで、、、、、」
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
124
君は隊長に、トリモチバルーンについて尋ねてみた。
「何だこりゃ? フーセンガムのおもちゃか?筒からこんなもんが出てきたからって何だってンだよ?まったく、頭のイカれた連中の考えることはよう判らんぜ。。。。。。」
「効果と言えば、、、、まぁそうだな、、、、
とりあえずは何かをくっつける、敵への目くらましに使う、速乾性はあるらしいから、壁にできた空気漏れの亀裂を塞ぐ、うーむ、後はアイデア次第でってトコなんだろうが、俺にはちと思いつかねぇ。
ともかく、使える所があったら何でも試してみるしかねぇんじゃねぇか?」
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
125
君は隊長に、有線式ビームランチャーについて尋ねてみた。
「携行型ビーム兵器ってか。。。。。。またスゲェもん見つけてきたもんだな。電気エネルギーを収束させて、一気に粒子状の破壊エネルギーに変えて放射する。せいぜい要塞の壁に貼り付けとく防衛兵器だったはずが、まさかここまでの小型化に現実に成功していたとはなぁ。
、、、、、シッポ付きってのが、またなんともマヌケだがな。ワハハッ」
「しっかしいくら小型化したとはいえ、それでもこの重量だ。フィクションの世界じゃ最強モンだったが、実際に使うとなるとどうなんだろうなぁ。まさか片手で担いでホイホイ飛び回るってわけにゃいかねぇだろ。使うんならこうどっしりと腰だめに構えてだな、片膝もついてしっかり踏ん張って、砲身を固定しなきゃならん。、、、、そう、そんな感じだ」
「だがしかしそうなると、当然敵からの攻撃はほぼノーガードを覚悟しろ。使うならせいぜい射撃戦だ。格闘戦に持ち込まれたら即サンドバッグ状態だからな。そんな事態になったらすぐに手放してその場を離れるんだぞ」
「あぁ、それとまさかとは思うが一応言っとくがな。敵と出会ったらくれぐれもこんなモン担いだままで戦ったりするなよ。一旦その場に置いて、身軽になってから戦うこった。まぁいくら手前ェでもそこまでアホじゃねぇとは思うが。」
「ともかく、一番厄介なのがこの有線式ってところだ。当然ながら専用の高圧電源があるような特別な場所じゃなけりゃ使えねぇ。
普通の通路じゃまず無理だろうな。苦労して担いでいった揚句、結局は使わずじまいでそのままオダブツなんてことにならなきゃいいがな。
ま、本当に持ってくかどうかは手前ェの判断に任せるぜ。好きにやんな」
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
126
君は隊長に、S武器・L武器の違いについて聞いてみた。
「いいか、武器は主に以下の2系統に分類される。相手に接近して直接武器を叩き込むショート(Short)レンジ武器、通称S武器と、逆に相手からなるべく距離を取って飛び道具で攻撃するロング(Long)レンジ武器、 通称L武器だ」
「今の手前ェが標準装備してる2つの武器が、S武器のパルシングナイフと、L武器のハンドバルカンだな。基本的にはどちらも同等の攻撃力を持つ。ただし、これらは手前ェが戦ってく敵の種類によっては片方の武器の効果が絶大だったり、逆に通用しなかったりといった場面も出てくるだろう。その時は、攻撃力・命中率ともにその戦況に応じた数値が提示される。こればっかりは、実際に試してみなけりゃ判らない。
戦況が不利だと感じたなら、途中で武器を変更してみるのも戦場では生き延びる鉄則だぜ」
「ちなみに手前ェがナイフ(S武器)で敵に接近して戦おうとすれば傾向としては敵味方ともに武器の命中率は高めの数値が、反対にバルカン(L武器)で敵から距離を取って戦おうとすれば敵味方ともに武器の命中率は低めの数値が出やすいってのは覚えとくといいだろうな。
もちろん当然ながら例外もありうるぜ。
意外な戦い方が意外な効果を発揮するなんて場面もあるかもしれねぇぞ」
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
127
君は隊長に、サイコロの出目と命中率の判定について聞いてみた。
「なんだよ、それについちゃとっくに聞いてたんじゃねぇのかよ。まぁ、また戻ってあのオッサンのヘタクソな説明を聞き直すのも面倒くさいだろうし、なにより師匠の俺様から直々に改めて伝授願いたいってな殊勝な心掛けなら結構だ。耳の穴かっぽじってよっく聞いとけよ」
「まず、戦闘時に手前ェが振るサイコロには、手前ェの攻撃の時に振る『命中サイコロ』と、敵の攻撃の時に振る『回避サイコロ』の2種類があるわけだ。
んで、こいつらをヒットしたか避けられたかの判定で見比べるのが、敵味方お互いの武器の『命中率』だな。ここまではOKか?」
「この命中率がな、、、まぁパーセンテージじゃねぇから正確にゃ率とはちと違うんだが、この数値よりも『同じか小さい値』がサイコロで出せりゃ攻撃成功でヒットしたことになる。数値より『大きい値』なら、その攻撃は失敗だ。
これが逆に敵の攻撃時だったら手前ェの回避が成功できてラッキー!ってこった」
「命中率【6】なんて武器があったら、そいつはつまり『必中』ってこったな。なんせ6より大きな値は6面サイコロじゃどうやったって出ねぇんだからよ。
反対に、命中率【0】ってな武器は、もう何をどうしてたって当たらねぇ。判るか? 最低の1でも命中率を越えちまうからだよ。
ま、これらは極端な例だ。実際にはこんなのは出てこねぇと思うぜ、、、、多分な」
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
128
君は隊長に、どうやっても開かないドアがあったことを話した。
「あぁあれか。そういや手前ェのはまだ最下級の1のままだったな。
よし仕方ねぇ、今から一時的にだが、手前ェにJANKS隊の指揮権を譲ってやる。今から手前ェが俺の代わりに隊長代理を務めるんだ、いいな」
そう言うと隊長は何やら端末を取り出すと、シュヴァルツシルドのメインコンピュータへとアクセスしだした。
「ここを、、、、こうやって、、、こう、、だったかな?、、、、よし出来た」
「隊長、、、それもしかしてハッキングですか?」
「馬鹿野郎!人聞きの悪いこと言うんじゃねぇ。非常時の軍規に基づく緊急対応策と言え!いいか、別にデータをあれこれ改ざんしたって訳じゃねぇよ。さすがに部外者の俺が個人のセキュリティレベルを上げ下げなんて出来ねェからな。だからせめて、軍に伝わる秘伝の裏ワザで、俺と手前ェの生体データ内容をちょいと丸々スワップ(交換)したってだけの話よ」
「それでも充分ハッキングだと思うんですけど、、、、、」
「ごちゃごちゃウルセェんだよ。いいか。これでコンピュータ上じゃ今から手前ェが俺、俺が手前ェになったんだからな。
、、、、、何だよその露骨に嫌そ~な顔は。こんなハンサムと見間違えて貰えるなんて光栄だろうがまったく。
ま、小難しいことはともかくだ、これで手前ェは俺の権限でセキュリティレベル2までのステーション内のドアを自由に開けられるようになったからよ。しっかり俺の代わりに隅々まで調べてくるんだぞ」
君の生体認証セキュリティレベルが2に上がった。
チェック【I】を入れること。横には「セキュリティレベル2」と書き込むこと。
以後、このチェック【I】がある限り、君は生体認証セキュリティレベルが2以下のドアを全て開けられるようになった。
→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
172
「やぁ、田吾作。調子はどうだい」
「ナンダオメェ、ソンダバゴ機嫌トルヨナ気持チ悪リィ挨拶シタッテ、ナンモデネゾ」
、、、まったく。人がせっかく気を使ってやったというのにこれだもんな。
「うんまぁ。元気ならいいんだ。それじゃ」
「オイオーイ、ソレダケカ? おらニモコウ、ナンツーカホレ、いかシタ質問集トカ、ナインケ?」
「あぁいや、お前には別にいいってさ。んじゃ」
「ナシテダー?! コノ頭脳明晰ナはいぱーこんぴゅーたノおらニ答エラレナイ質問ハ無イッツーノニ!」
「いや、、、だって、、、お前のセリフ、カタカナばっかで読みにくいし」
「ムガーー!!ソレ言ウカー!ソレヲ言ウダカー!!ショーガネーダロガー!絵モ声モネーンダカラ、オメェハろぼっとラシサヲ出スタメコーイウ設定デ行ケッテあいつガ無理ヤリ決メタンダカラヨー!おらダッテナー、ヤロウト思エバは流暢ニシャベレルダゾー!イイカー!
・・・・ハーイ!こんばんは!クリス・ペプラーです!週末の素敵な夜、皆さまはいかがお過ごしですかー?私はですねー、最近めっきり、、、」
「わーっ?!やめろやめろ!キャラが崩壊するからやめろーっ!」
→なんとか黙らせて他の人とも話してみる 35へ
→聞かなかったことにして出発の準備に戻る 30へ
173
ダーーーッハッハッハッハァ!!
ガーーーッハッハッハッハァ!!
ヌワァーーーーッハッハッハッハッハァ!!!
。。。。あぁあぁ、やっぱりだぁ。あの2人、絶対気が合うと思ってたんだよなぁ。
見れば中央ホールのド真ん中。テーブルを陣取り、隊長と田吾作が2人して盛大な酒盛りの真っ最中であった。
「ほれほれ!呑め呑め!グッといけグッと!ダハハハハ!!」
「ソーイウオメェモ全ッ然足リテネーダロー、うぃっく! ダカラおらノ特製芋焼酎ガ呑メネーノカッツッテンダロガーコノヤロー!!」
「馬鹿野郎!手前ェのそんなトコから出したのなんて呑めるか!ガハハ!」
もちろん君にはあんな酒盛りに加わる暇はないし、加わろうとする気も毛頭ない。
→見ないフリをして他の人とも話してみる 35へ
→気付かれる前に出発の準備に戻る 30へ
259
ソファに姿勢よく座っていた蒔絵が、君に気付きぱっと顔を上げた。
現在、チェック【Z】はあるだろうか。
260
「あっ、お疲れ様です。大丈夫ですかお怪我はありませんか?」
姉の夏穂と話していた蒔絵が疲れた君を優しく労う。
君が現在の捜索状況を簡潔に説明すると、彼女は再び明るい笑顔を見せてくれた。
さて、このシュヴァルツシルドや宇宙物理学全般について詳しい蒔絵に、君は何か聞きたいことはあるだろうか。
ここではあくまでフィクションであることを前提に、作中用語の知識などを尋ねたりもできる。
→シュヴァルツシルドの意味を尋ねる 262へ
→重力子について尋ねる 263へ
→重力子集積装置について尋ねる 264へ
→チェック【M】がある 265へ
→好きなタイプについて尋ねる 266へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
261
ひとりぽつんと行儀よく座っていた蒔絵は急に立ち上がると悲痛な面持ちで君に駆け寄ってきた。
「あの!、、、お姉、いえ、私の姉がまだこのステーションから脱出してないみたいなんです。さっき端末から入退出者リストを確認したので間違いありません。所属の素材開発モジュールからもまだ出てないみたいなんできっとまだあそこに取り残されてるはずなんです!お願いです!私と一緒に探しに行って頂けませんか?」
さっきあんな危険な目にあったばかりだというのに、宇宙警備隊員に向かって自分も行くから着いて来てくれとはなかなか肝の据わった女性だ。
自分が行くのであなたはここで心配せずに待っていて欲しいと、君は蒔絵に向かって慎重に説得する。
幸い、それほど時間はかからずに彼女は渋々納得してくれた。
君は出来る限りに彼女を励ますと決意も新たにその場を後にした。
262
「シュヴァルツは黒、シルドは穴。このステーションの名称シュヴァルツシルドはですね、ドイツ語でブラックホールを意味する言葉なんですよ。正確な発音はドじゃなくてシュヴァルツシルト、なんですけどね。」
危険な捜索ですり減った精神に、蒔絵の柔らかな声が心地よく響く。君は彼女に更に話を促す。
「そうそうシュヴァルツシルトと言えば!シュヴァルツシルト半径はご存知ですか?光のスピードでも抜け出せなくなっちゃうブラックホールの限界接近領域を示した距離のことなんですけどね。この距離まで近づいちゃったらもう光でも逃げ出せないくらい重力が強いんですよっていう……怖いですよね……でもそれだけの強い重力が……」
その後もずいぶんと長いこと彼女の独演は続いた。少し頭がクラクラしてきたかもしれない。
どうやら見た目に反して得意分野についてなら際限なく饒舌になってしまうタイプのようだ。
さて、君は他にも蒔絵に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。
→重力子について尋ねる 263へ
→重力子集積装置について尋ねる 264へ
→チェック【M】がある 265へ
→好きなタイプについて尋ねる 266へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
263
「重力とは何か。二十一世紀末までそれは宇宙物理学最大の謎でした。それまで重力とはリンゴや天体そのものが周りのものを『引き寄せる』力だと思われていましたが、それがダークマターやダークエネルギーの解明によって、全く逆の考えだということが判ったんです」
危険な捜索ですり減った精神に、蒔絵の柔らかな声が心地よく響く。君は彼女に更に話を促す。
「私たちは地球に引き寄せられて立ってるんじゃなくて、頭の上の真空の宇宙空間から無限に降り注ぐ重力子のぶつかりによって地球に『押し付けられている』んです。それはもう当時の宇宙物理学に大きな衝撃を与えたそうですよ。今となってはそんなの当たり前なんですけどね」
「例えるならそうですねぇ。何もない真空の空間からは、ここではない別次元からの膨大なエネルギーが常に溢れ出して来ている。そうイメージして頂けるといいでしょうか。別次元、なんてほとんどファンタジーですけどね」
「それがその時代の科学では見えない、感知できなかったダークエネルギーと呼ばれる別次元からの力でした。そのうちのごく一部の素粒子に、重力子があります。これが真空の別次元の扉から飛び出して、四方八方に万遍なく放射され続けていた。何百億年の遥か太古の宇宙から、ね」
「周囲が等しく本当に何もない真空の宇宙空間であれば、ある地点に存在する物体にかかる重力子のバランスはどの方向からも同じなので、相殺されてゼロです。つまり動かない。その場にプカプカ浮いているだけ」
「だけど、すぐ隣に大きな地球のような天体があった場合はどうでしょう。その大きな地球がある空間だけは『真空ではない』わけですから、そこからはダークエネルギー、つまりは重力子がこちらの次元へは飛んでこない。対象物に向けて地球の方向から降り注ぐはずの重力子の量が、そこだけ少し減ってしまうわけです。するとどうなるか。力のバランスが崩れてその力の弱い方向一点へと対象物は段々と流されていってしまうわけです。この動きの力の度合いが、重力です」
「例えるならプールの栓が抜けちゃったような状態ですかね。何か『ある』真空では『ない』空間、そこには周囲からの重力子が一気に流れ込む。物体が大きく重く、ぎゅうっと密度が高ければ高いほどその流れは速く大きい。重力子はこの次元の素粒子ではありませんから扉から出た途端にすぐに崩壊して消えてなくなります。そのまま溜まって動きが収まるということもありません。未来永劫、その大きな天体のある『真空でない空間』へと新たな重力子が流れ込んでは消え続けます。この力の流れこそが、いわゆる私たちが大昔から重力だと思っていた力の正体だったんですね……」
その後もずいぶんと長いこと彼女の独演は続いた。少し頭がクラクラしてきたかもしれない。
どうやら見た目に反して得意分野についてなら際限なく饒舌になってしまうタイプのようだ。
さて、君は他にも蒔絵に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。
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264
「重力子の急激な流れの中に物体を置くことで押し付けられる力、つまりは重力が生まれます。だから意図的に強い重力子の流れを作れたなら、それが重力発生装置に成り得ます。機械による重力発生装置の開発はそういった発想からスタートしました」
危険な捜索ですり減った精神に、蒔絵の柔らかな声が心地よく響く。君は彼女に更に話を促す。
「強い流れを作り出すならふたつ、発生源の上流を作るか、流れ込む下流を作るかです。ですがその内の上流、つまりはダークエネルギーの発生源を作り出すといってもやはり限界がありました。なにせ真空状態よりも高純度の真空状態を局地的に作り出す、なんてものは理論上有りえなかったからです。大昔にはホワイトホールなんて仮説もあったみたいですけどね」
「結局は下流、つまりはダークエネルギーの流れ込む出口を作り出すことに開発は集約されていきました。単純に考えれば地球と同じ質量の天体を、こう、ギュウギュウとおにぎりみたいに握って小さく固めることが出来さえすれば理論上は可能でしたが、それじゃもう超新星爆発ですから、それはさすがに不可能。ということで研究者たちはそれに代わる代用出口が何かないかを懸命に探しました」
「マイクロブラックホール発生装置、なんて理論が割と有名なところですよね。ですが結局はそれもあまりに危険が大き過ぎるとの結論から上手くはいかなかったようです。そこから転じて、ようやく本来の代用出口と成り得るオプティカルウェーブのクロス結合法へと流れるに至ったわけで……」
その後もずいぶんと長いこと彼女の独演は続いた。少し頭がクラクラしてきたかもしれない。
どうやら見た目に反して得意分野についてなら際限なく饒舌になってしまうタイプのようだ。
さて、君は他にも蒔絵に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。
→シュヴァルツシルドの意味を尋ねる 262へ
→重力子について尋ねる 263へ
→チェック【M】がある 265へ
→好きなタイプについて尋ねる 266へ
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265
蒔絵はいきなり君の手を取ると、引っ張ってどこかへ連れて行き始めた。
えっ、えぇぇ? 急な展開に君の心臓はドギマギする。
だがやがてそれは全くの勘違いだったことに気付かされる。
彼女は中央ホールの隅の机に並べられた、環境実験モジュールから持ち帰ってきたあの研究品を君に見せたかっただけなのだ。
「……特に私が今一番力を入れていたのがですね、あの時危うく持っていきそびれる所だったコレ!重力子キャンセラーなんですよ~!はうぅ~良かったぁ~♪」
見ればそれは意外な程小さい小箱のようなものだった。
延々説明してくれた理論は難しくてよく判らなかったのだが、とにかく重力子の反物質みたいなものを放出してぶつかってくる重力子そのものを対消滅させる、つまりは重力の影響を無効化してくれる特殊なバリア装置のようなものらしい。
「……これが完成すればですね、バリアを全方位に張り巡らせることで地球上でも無重力状態をほぼ再現できるかもしれないという画期的な発明なんです!更には特定の方向のみバリアを解除することで重力子衝突とのバランスをコントロールして空中を自由自在に飛行!な~んてことも夢じゃないんじゃないかと……」
またしてもお得意の科学演説が始まりそうだったので君は慌てて塞き止める。
しかし、物の重さを無くせるというのは気になったので君はもう少し尋ねてみた。
「ねぇ、今のトコその無くせる重さってのはどれくらいまでいけるの?」
「え? いえ重さというよりはその、有効半径、ですかね、、、まだ放出する反物質そのものが不安定でして、出してもすぐに消えてなくなっちゃうんですよ、だからその、、まだ、、装置の周辺30センチ程度でしか効果が確認できなくって、、、」
急に歯切れが悪くなった。彼女にしてはまだまだ目標に遠く及ばないといった悔しい成果でしかないだろうが、君にとってそれでも充分に有益な情報だった。途端にとある閃きが生まれる。
「じゃあ頼む! 僕に考えがあるんだ、、、あのさ、、、」
数時間後、パルシングナイフを内蔵した君の右腕のアーマー部分に、その開発途中の重力子キャンセラーが取り付けられた。
装置を作動させてみる。
ヴィィィィィィ、、、、、、、
音は少しうるさかったが、確かに腕の重さが感じられなくなってきた。
腕を上げてみる。振ってみる。ナイフを射出して素振りをしてみる。
これは、、、!すごい信じられない軽さだ!これならナイフの命中率が今まで以上に増すに違いない!
「、、、こりゃすごいや!想像以上だよ!ありがとう!」
「絶対壊さないって約束ですからね! それと使用後のデータ収集と人体影響への計測、忘れず付き合って下さいよ! もう!」
今度は君が蒔絵の手を取り、ブンブンと振り回す。
彼女の頬に一瞬赤みが差したのにも気付かない程に君ははしゃいでしまっていた。
君は重力子キャンセラーを手に入れた。
チェック【C】を入れること。横には「ナイフ攻撃時:サイコロ1回振り直し可」と書き込むこと。
以後、チェック【C】がある場合に限り、君がナイフで攻撃する際は自分の命中サイコロが失敗しても、1回だけなら振り直しができるようになった。
つまりはナイフ攻撃の命中確率がアップしたということだ。
ここで忘れずにメモしておき、これからの戦闘を有利に進めること。
さて、君は他にも蒔絵に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。
→シュヴァルツシルドの意味を尋ねる 262へ
→重力子について尋ねる 263へ
→重力子集積装置について尋ねる 264へ
→好きなタイプについて尋ねる 266へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
266
「え?えぇ?ス、スきなタイプ、ですか??ナナな、なにをいって……?!?」
真っ赤になっている。うんうん、期待通りの反応だ。
さて、君は他にも蒔絵に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。
→シュヴァルツシルドの意味を尋ねる 262へ
→重力子について尋ねる 263へ
→重力子集積装置について尋ねる 264へ
→チェック【M】がある 265へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
267
隊長が無言で君を手招きしている。何事だろうか。
「・・・おい、あそこのお嬢さんな、俺んトコへ連れてこい」
「隊長、、、、年甲斐もないマネは辞めてください。どうせ相手にされませんよ」
「馬鹿野郎!勘違いすんじゃねえや。あのお嬢さんもここのお偉さんなんだろ。だったら今度はあちらさんと手前ェの生体データをスワップさせてもらうんだよ。セキュリティレベルが上げられるだろうが」
あぁ、なるほど。。。。。
趣旨を理解した君はさっそく救出してきたあの女性研究者に事情を説明した。
最初はゴネていたものの、捜索に必要だからと君の必死の説得もあってかようやく納得してくれる。
今度は彼女がコンピュータにゴリラ扱いされる事になるとは、さすがに黙っていたが。
君の生体認証セキュリティレベルが3に上がった。
チェック【L】を入れること。横には「セキュリティレベル3」と書き込むこと。
以後、このチェック【L】がある限り、君は生体認証セキュリティレベルが3以下のドアを全て開けられるようになった。
268
「あっ田吾ちゃん! あなたも来てたのね!」
「オォウ、まきッペデネェカ! インヤ無事デ良カッタダナァ!」
意外な組み合わせが親しかったと知り君は驚く。
蒔絵はオフの時間は自然再現モジュールで畑仕事を手伝うのを趣味としているらしい。
269
ソファに姿勢よく座っていた夏穂が、君に気付きぱっと顔を上げた。
現在、チェック【Y】はあるだろうか。
270
「お帰りなさい。どう?まだ生存者は全員見つからないの?」
妹の蒔絵と話していた夏穂が疲れた君を見てピシリと鞭打つように言い放つ。うぅっ、手厳しい。
君が現在の捜索状況を簡潔に説明すると、彼女はまだ不安げな顔をしながらも君を叱咤激励した。
さて、設計技師でもありシュヴァルツシルドの構造について詳しい夏穂に、君は何か聞きたいことはあるだろうか。
→各モジュールの大まかな役割について尋ねる 272へ
→重力子集積装置の配置場所について尋ねる 273へ
→直通エレベータの構造について尋ねる 274へ
→好きなタイプについて尋ねる 275へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ
271
ひとりぽつんと行儀よく座っていた夏穂は急に立ち上がると悲痛な面持ちで君に駆け寄ってきた。
「アタシの妹の蒔絵もこのステーションで働いてる科学者なんだけど、あの子まだこのステーションから脱出してないみたいなの。さっき端末から入退出者リストを確認したけど間違いないわ。所属の環境実験モジュールからもまだ出てないみたいだからきっとまだあそこに取り残されてるはずなのよ!お願い!アタシと一緒に探しに行って!」
さっきあんな危険な目にあったばかりだというのに、宇宙警備隊員に向かって自分も行くから着いて来てくれとはなかなか肝の据わった女性だ。
自分が行くのであなたはここで心配せずに待っていて欲しいと、君は夏穂に向かって慎重に説得する。
かなり強情で苦労したが、最後はなんとか彼女も折れて納得してくれた。
君は出来る限りに彼女を励ますと決意も新たにその場を後にする。
「そうだ、ちょっと待っててくれる? あの子に持ってって貰いたいものがあるの」
そう言って夏穂は中央ホールから飛び出すと、しばらくして手に小さなケースを持って帰ってきた。
「コレあの子のなの。あの子おっちょこちょいだからしょっちゅう何もないところで転んでは落として無くしちゃったりするのよ。きっと今頃は慌てて逃げ出してまたどこかで無くしてるかもしれないから、あなたコレ持っていってくれない?」
受け取った君が中を開けると、そこには何やら黒いプラスチックの棒で形造られた不思議なオブジェが入っていた。
「メガネよ。見たことないでしょ。視力の落ちた矯正前の肉眼で物を見るために鼻の頭にこうひっかけて使う昔の装飾品よ」
ずいぶん珍しいものを見た。思わず君はへぇっと唸る。
今時、こんな骨董品みたいなものを愛用してる人がまだいるんだなぁ。
チェック【M】を入れること。横には「黒縁のメガネ」と書き込むこと。
272
「各モジュールって言ってもねぇ、、、、どこも一応名前の通りなんだけど?」
夏穂は君の質問に多少面倒そうな顔をしながらも答える。
「アタシたちが今いるこの1Fが居住モジュールね。地球に一番近い階層よ。やっぱり長く離れてると恋しくなっちゃうからね、地球。この中央ホールもそうだけど、各個人の部屋もやっぱり全部天井は特殊ガラス張りになってててね、ベッドに寝転ぶと星空じゃなくて地球空がいい感じに見えるのよね。あっ、自分の国が見えてきた、なんてね」
「ここのすぐ裏、B1Fが娯楽モジュールよ。やっぱり遊びに行くトコは近い方がいいでしょ、だから。でもどれもなーんかイマイチぱっとしないのよねぇ。やっぱ昔の頭のカタイお偉さん方がチョイスしたのは古臭くてダメよねぇ。今度の設計更新時には絶対アタシの意見を聞かせてやろうと思ってるんだ」
「直通エレベータでつながったその下のB2Fは単なる接港ポートね。余ったスペースは物置代わりの倉庫としても使われてるわ。各部署同士でのスペース確保の奪い合いが酷いのよ、もう大変」
「その裏の太陽側、B3Fが土いっぱいの農耕モジュールね。太陽の光が必要だからこの位置に配置されたってワケ。アタシは汚れるのがヤだから滅多に行かないけど、蒔絵は好きでしょっちゅう行ってるみたいね。」
「またエレベータを挟んだ次のB4Fが、蒔絵の所属する環境モジュール。あの爆発で右半分が吹き飛んじゃったんですってね。あっ、ごめんなさいアタシったら、、、、嫌なこと、思い出させちゃったわね」
「その裏がB5F、マッドな遺伝子野郎たちの巣窟よ。アタシあの場所も働いてる人もみんな薄気味悪くって大っキライ。全く、一体何を考えたら罪もないいたいけな動物たちをあそこまで弄べるのかしら、吐き気がするわ」
「最後がここの一番下層B6F、武器研モジュールよ。え?そんなはっきり言っていーのかですって? んもう、どうせみんな知ってるんでしょ、変に気にする方がオカシイのよ。武器っていってもね……」
その後も夏穂の講釈は延々続いた。
なんだ、イヤイヤどころかやっぱり結局は話好きなんじゃないか。
さて、君は他にも夏穂に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。
→重力子集積装置の配置場所について尋ねる 273へ
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→好きなタイプについて尋ねる 275へ
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273
「どこに設置されてるかって、、、、そんなの普通すぐ気付くと思うけど?」
夏穂は君の質問に多少面倒そうな顔をしながらも答える。
「1FモジュールとB1Fモジュール、B2とB3、B4とB5、、、って具合に、ふたつずつのモジュールでそれぞれサンドイッチした間に挟んであるのよ。各モジュールにひとつずつ付けてたんじゃ無駄だし非効率でしょ」
「重力子集積装置自体には、指向性なんて無いからね。装置が発動すれば上からも下からも右からも左からも、全方向等しく重力子を吸い込み始めるのよ。それが平面上にずらりと並べられてるから、全体としては上と下に物を吸い付かせる平べったい磁石板みたいな感じになってるってわけ」
「だからその板の上下両面に空箱をぺたりと貼り付ければ、はい1Gで床に立てる2階建てのモジュールの一丁上がりってね。だから上の階は普通でも、下の階の人は床じゃなくて天井に逆さに立つことになるのよ。判る?だからこのシュヴァルツシルドじゃ1F、B2、B4、B6が頭の上が地球になってて、逆のB1、B3、B5だと逆に頭の上に太陽が輝いて見えてるってワケよ……」
その後も夏穂の講釈は延々続いた。
なんだ、イヤイヤどころかやっぱり結局は話好きなんじゃないか。
さて、君は他にも夏穂に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。
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274
「エレベータが途中でジャイロみたくクルクル回転してたって気付いてた?気付かなかったわよねぇ。そりゃそうよ、なんせこのアタシがあの新バランスセンサー機構を設計したんだもの」
君がエレベータについて話を振ると、夏穂は俄然食い付いてきた。
どうやらあれは彼女が設計に携わったものだったらしい。
「ここシュヴァルツシルドの各モジュールの重力角度は上下で互い違いになってるのは知ってるわよね。だから場合によっては扉が開いたら天地が逆さま、だったりすることもあるわけよ」
「知ってたとしてもそれが日に何度、月に何度年に何度と積み重なっていけばそれも重大な宇宙ストレスになっていくわ。だから目的の階に合わせてエレベータ内の天地の向きをクルクル変えてく必要があるわけ」
「そこでいかに中の人間にその動きを気付かせないかがアタシら設計士の腕の見せ所よ。いい?こっからが重要だからよっく聞いてなさいよね。まず初動の加速度をなるべく小さくするには……」
その後も夏穂の講釈は延々続いた。
なんだ、イヤイヤどころかやっぱり結局は話好きなんじゃないか。
さて、君は他にも夏穂に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。
→各モジュールの大まかな役割について尋ねる 272へ
→重力子集積装置の配置場所について尋ねる 273へ
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275
「ふぅん?こんな時にナンパ?アナタ案外いい度胸してたのね」
ハ、ハハ、、、ですよね~。これまた予想通りの反応でございましたっと。
さて、君は他にも夏穂に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。
→各モジュールの大まかな役割について尋ねる 272へ
→重力子集積装置の配置場所について尋ねる 273へ
→直通エレベータの構造について尋ねる 274へ
→他の人とも話してみる 35へ
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276
「ありがとうお姉ちゃん。新しいメガネ、助かったよ」
「多分そんなコトじゃないかと思って用意しといたの。もう無くすんじゃないわよ」
蒔絵と夏穂が再会を喜び合っていた。
よかった。もしどちらか1人でも助けられていなかったのなら今のこの光景はなかったのだ。
277
君はB5F、動植物遺伝子研究モジュールの入口へとやってきた。
ここの研究員だけがひとりも戻って来てないなんておかしい。絶対にこの中で何かがあったに違いない。
そう確信を持って君はここまでやってきたのだが。
結論から言うとそのモジュールは、入り口のドアからして何をどうしても開けることはできなかった。
非常用の開閉コックももちろん試してはみたのだが、一切反応もなくドアは堅く閉ざされたままだった。
隔壁も兼ねている重厚なドアであるため、叩こうが叫ぼうが向こう側に合図が伝わるような代物でもない。
結局の所、今の君に引き返す以外の選択肢は見付けられなかった。
くそっ、一体どうしたらいいんだ。。。。。。。!
今、チェック【W】【X】【Y】【Z】はすべてがそろっているか。
382
「おいどうした。シケた面して」
中央ホールに戻ってきた君は、隊長に声を掛けられた。
B5Fの入口ドアが開けられなかった事を話すと、隊長は自分をそこに連れて行けと言う。
ドアのセキュリティを解除できないか、俺が調べてやると言うのだ。
動けない隊長を背負い、君はまたB5Fへ来た。
隊長はドアの前に腰を降ろすと、手持ちの端末ケーブルをつなぎ何やら操作を始めた。
黙って見ている君。
やがて顔を上げた隊長は、大げさなため息をついて君に命令した。
「ここにあのお嬢さん方2人と、あのイモロボットの野郎も連れて来い」
こうしてB5F動植物遺伝子研究モジュールの入口ドアの前に、4人と1台全員が集まった。
皆を前に、おもむろに隊長が口を開く。
「このドアにかかってるセキュリティはレベル5だそうだ。お嬢さん方、5っていうと誰クラスになる?」
「5なんて、、、、、ここじゃランドルフ所長しかいませんよ。最高レベルですから」
夏穂が答える。
やっぱりな。。。。。隊長はまたひとつ、ため息をつく。
そしてあらぬ方向を見上げると、誰にも聞こえない小声で独り言をつぶやいた。
「やれやれ、、、、俺ももう、宮仕えの身で落ち着いたつもりだったんだがな。。。。。しゃあねぇ、これも世の為、人の為ってな。お天道様も今度ばかりは見逃してくれるだろうよ」
やがて君の目を真っ直ぐ見据え、力強く言い放った。
「このドア、俺がハッキングで開けてやる」
で、できるんですか? レベル5ですよ、スワッピングとは全然違うんじゃ、、、、
「大丈夫だ、任せろ。俺が昔ヤった財閥の貸金庫のアレに比べりゃこんなのチョロいもんよ」
え、今なんかさらっとヤバい事言いませんでした? 隊長ホントに大丈、、、、
「うるせえ!つべこべ言ってねェで覚悟はできてんのか! いいか?ここが最後のモジュールだ。とっくに突入の準備は済ませてあるんだろうな。もしまだだなんてウダウダ抜かしやがるんなら今すぐ戻って要事を済ませて来い! えぇ?どうなんだ?」
→や、やっぱり中央ホールに戻ります! 31へ
→準備はOKです! 行けます! 383へ
383
「ようし、そんじゃ始めるぞ」
隊長は今度は君以外の面々、田吾作、蒔絵、夏穂にも声を掛けた。
「俺の端末だけじゃ処理が追いつかねぇんだ。だからアンタらの助けがいる。協力してもらうぜ。」
そう言って隊長はもう1本の長いケーブルと2つの別の端末とを懐から取り出す。
「おいイモロボット、手前ェのそのオツムの電子回路も貸してくれ。そんなナリでもそれ相応の処理速度はあるんだろ。並列で一気にやるから全力で走らせろよ。それとそこのお嬢さん方は、こっちのサブ端末でブロックの解除サポートをよろしく頼むぜ」
何だかよく判らないが、とにかく大がかりなハッキングが始まるようだ。
そっち方面の知識に疎い君は、ただ黙って見ているしかできない。
隊長の指示で着々と準備が進められていく。
長いケーブルを頭に差し込まれた田吾作は、目をチカチカさせて処理モードに入った。
蒔絵と夏穂も観念した様子で、すごい速度で端末に何かを打ち込み始める。
プシューッ!
田吾作の頭が煙を吹き出した頃、ようやく目の前のドアが開いた。
「ようし完了と! さぁ新入り! あとは手前ェの仕事だ! 頼んだぞ行って来い!!」
覗き込んでいた君の胸を隊長が拳でドンと突いた。
ぐふっ! でもそうだ。残るはこのモジュールのみ。
中で助けを待ってる生存者を救出して、皆で地球へ帰るんだ!
覚悟を決めた君は、全員の顔を見渡すと力強く叫んだ。
「隊長! 皆さんと一緒に先にスペースシップで脱出の準備をしててください。もし1時間経っても僕からの連絡が何もなかったら、隊長、、、、、皆さんの事は、よろしく頼みます!」
「、、、お、おう。わかった。まぁなんだ。死なねぇ程度に頑張れや」
君の気迫に一瞬怯んだか、らしくない軽口で君を見送る、隊長。
「無理はぜったいにしないでくださいね! ぜったいぜったい、帰ってきてくださいねっ!」
蒔絵は君の両手を取り、全力でブンブン振り回しながら涙声で訴えかける。
「アタシは別に心配なんてしてないけどさ。。。必ず戻ってきなさいよ。約束よ」
妹の後ろに立つ夏穂は、君に初めて見せる神妙な面持ちで見送りの言葉をかけた。
『ホレ、ちゃっちゃット行ケ。ちゃっちゃトナ』
田吾作はこんな時でもマイペースだった。
こうして様々な激励を受けた君は、意を決して最後のモジュールへと足を踏み入れる。
絶対に生存者は助け出す! そして、、、、僕も必ず生きて戻る!
→ 384へ
174
エレベータが目的地に着いた。
ここはシュヴァルツシルドB4F:“環境実験モジュール”。
このモジュールはここ中央の出入口を挟んで、左側と右側にそれぞれ4室ずつ、計8室のさまざまな環境状態を擬似的に作り出せる実験室がずらりと並んでいるという研究用モジュールだった。
だった、というのは、今はその右側の実験区画の4室は全てあの時の爆発事故によって既に跡形もなく消え去ってしまっていたからだ。
だから右への連絡通路には、今も冷たい隔壁が降ろされたままになっている。
君はそれを見て強く胸が締め付けられる思いがしたが、振り切るようにかぶりを振った。
従って君はその反対側、まだ残っている左側の実験区画の4室に向かうべく連絡通路を進む。
その突き当りにはドアがあった。
くぐると、中はすぐに道が左右に広がるいわゆるT字路になっていた。
この目の前の壁向こうが、目的の実験区画のはずだ。
左右に分かれるこの通路、どちらへ行ってもそれぞれ突き当りには壁向こうへと行けそうな入口ドアがあるのが見えている。
さて、どちらから行っても良さそうだが。
→左手通路のドアへ向かう 179へ
→右手通路のドアへ向かう 175へ
175
君は通路を進み、突き当りのドアまで来た。
ドアは何の問題もなく開く。
君はドアを抜け、奥の実験区画へと足を踏み入れた。
→ 183へ
176
君はこの実験区画を出るための出口ドアを開けようとする。
現在、チェック【L】はあるだろうか。
177
出口ドアは何の問題もなく開いた。
君は外に出て、エレベータから居住モジュールへと戻ることができる。
→居住モジュールへ戻る 30へ
→やっぱり引き返す 183へ
178
君はドアに手をかけた。
当然、開くものと思っていたのだが、、、、何故か開かない!?
君はすっかり慌てふためく。これはいったいどういうことだ?
もしかしたらあの時の爆発事故でシステムが故障してしまったのだろうか。
もうそのドアは叩こうと喚こうと、一切何の反応を示さなくなっていた。
君はこのドアからの脱出はもう諦めなければならない。
別の出口を探すしかないのか。それとも何か他に方法が、、、、、、、、?
→ 183へ
179
君は通路突き当りのドアを開けようとする。
現在、チェック【L】はあるだろうか。
180
ドアは何の問題もなく開いた。
君はドアを抜けて、奥の実験区画へと足を踏み入れる。
→ 192へ
181
中に入ろうと、君はドアを開けようとした。
だがカギが掛かっているのか何なのか、
ドアは何をどうやっても固く閉じたままだった。
おかしい。ここは単なる入口のはずなのにカギだなんて。
もしかすると、あの時の爆発事故が原因で故障してしまったのだろうか。
色々考えようとも開かないものは仕方ない。こっちがダメなら向こう側だ。
→反対側の入口ドアへと向かう 175へ
→居住モジュールへ戻る 30へ
182
君は外へ出られるはずのそのドアへ慎重に手をかけた。
開くかどうか心配だったが、意外にもあっさりとドアは開いてくれた。
助かった!
君は無事に外に出て、エレベータから居住モジュールへと戻ることができる。
→居住モジュールへ戻る 30へ
→やっぱり引き返す 192へ
183
君は今、実験区画外周の右側に位置する通路に立っている。
ここの外周通路は、モジュールの外壁に沿ってぐるりと四角に一周しているだけのシンプルな構造らしい。
仮に真上から見下ろすとすると、ここはちょうどその右下の角にあたるL字路だ。
君から見て、前と左の方向、それぞれに通路が真っ直ぐ伸びている。
背後にあるのはこの実験区画から出るための出口ドアだ。
さて、どちら側から回ってみようか。君はそれぞれの通路の先を見通す。
まず前に伸びる通路には、左壁、つまりは実験区画の内側へ向かって似たような形のドアが4つ、等間隔で並んでいるのが見えている。
その先の突き当たりは、左へと曲がるL字路だ。
間に生存者などの動く人影など、今のところは何も見えはしない。
一方で左側に伸びるのは、途中ドアも何もないただの真っ直ぐな通路だった。
突き当りは右へと曲がるL字路になっており、その角の左壁にはひとつドアがあるのが見えている。
こちら側も同じく、動く人影もなければ何の音も声もしない。
ただ、実験区画の内側からゴゥン、ゴゥン、ゴゥン、、、と何らかの機械音が低く継続的に響いている。
→ドアが4つ並んだ前方の通路を進む 185へ
→途中何もない左側の通路を進む 184へ
→後ろの出口ドアから外へ出る 176へ
184
途中ドアも何もない通路を、慎重に進んでいく君。
静かだ。誰もいないし、何も出てこない。
やがて突き当りであるL字路が近づいてきた、その時だった。
→ 194へ
185
君は通路を進み、左壁にある1つめのドアの前まで来た。
ドアプレートには「水圧実験室」と書かれている。
なるほど、こういう風に縦に4室、実験室が並んでいる構造というわけか。
君はこの部屋に入ってみるか。それとも通路を先へ進むか。
通路を後ろへ戻ればエレベータホールへ帰れる出口ドアもあるはずだ。
→水圧実験室へ入る 203へ
→通路を先へ進む 186へ
→エレベータホールへ戻る 176へ
186
水圧実験室には入らず、君はそのまま通路を進んでいく。
やがて隣の実験室のドアへと差し掛かろうかという、その時だった。
→ 194へ
187
君は今、「無重力実験室」と書かれたドア前の通路に立っている。
試しにそのドアを君は開けようとしたのだが、何故か一切開かなくなっていた。
従って今の君は、この通路を左右のどちらかに行くしかない。
ドアを目の前にして左手側には、隣にまた別のドアがひとつ見えている。
ここからでもそのドアプレートは見えるが、何も書かれていない。
何の実験室かは判らないが、おそらくはこの実験区画最奥の4つめの実験室だろう。
その隣はもう外周通路だ。先は右に曲がるL字路になっている。
一方で反対の右手側には、これまたよく似たドアが2つ並んであるのが見えている。
こちらは先ほど見た高重力実験室、そして水圧実験室だろう。
やがてその通路の先は左へ曲がるL字路となっており、突き当りの壁にはまた別のドアがひとつある。
さて、君はどうするか。
→4つめの実験室のドアを開ける 189へ
→ドアは無視してL字路を右へ曲がって進む 184へ
→反対のドアが2つ並ぶ通路を進む 188へ
188
君は通路を進みつつ、左壁にある2つのドアを一応調べていく。
だがその両方ともが結局一切開くことはなかった。
そのまま君は先へと進み、やがて左曲がりのL字路の角までやってくる。
突き当りの壁にあるのは、さっきから見えていたドアだ。
これは構造からするともしかしたら、外のエレベータホールまで出られるドアかもしれない。
他にはこのままドアは無視して通路を左へ曲がるか、元来た通路を引き返すという手もある。
さて、君はどうするか。
→突き当りのドアを開ける 182へ
→ドアは無視してL字路を左に曲がって進む 184へ
→元来た通路を引き返す 187へ
189
君は4つめの実験室のドアを開けようとした。
現在、チェック【Y】はあるだろうか。
190
ガツンガツン! ガンガンガンッ!!
ドアの向こうから何かが激しくぶつかる音。君はとっさに手を引っ込める。
そうだ、もうこの部屋はあのミュータント達で一杯だったんだ。
例えどんな理由があろうと、こんな危険な釜の蓋を開けるのは止めた方が賢明だろう。
君は考えを改めた。もう一度選択肢を選び直そう。
→ 187へ
191
問題なくドアは開いた。
途端に中からむわっと湧き出してくる、おぞましい腐臭。
そこは他とは違う、異様な雰囲気に満ち満ちた別空間と化していた。
天井の照明も壊れているようで薄暗く、まるで中の様子が窺い知れない。
用心のため君はヘルメットのガスフィルターをオンにして、改めて内部を覗き込む。
そこは一見、煌びやかな黄金色に覆われた幻想的な部屋であった。
元は他と同じく様々な機械が並ぶ実験室だったのだろうが、それらは今、全体が艶やかに光り輝くべっ甲のような物質で覆い尽くされていた。
手を触れてみて、君はそれがベタベタする蝋の一種であろうことに気付く。
だが、例え美しかろうがそれらから漂ってくる腐臭は見た目とはとてもかけ離れた酷いものであった。
どうする?このまま入ってよいものだろうか。
192
君は今、実験区画外周の左側に位置する通路に立っている。
ここの外周通路は、モジュールの外壁に沿ってぐるりと四角に一周しているだけのシンプルな構造らしい。
仮に真上から見下ろすとすると、ここはちょうどその左下の角にあたるL字路だ。
君から見て、前と右の方向、それぞれに通路が真っ直ぐ伸びている。
背後にあるのはこの実験区画から出るための出口ドアだ。
さて、どちら側から回ってみようか。君はそれぞれの通路の先を見通す。
まず前に伸びる通路には、右壁、つまりは実験区画の内側へ向かって似たような形のドアが4つ、等間隔で並んでいるのが見えている。
その先の突き当たりは、右へと曲がるL字路だ。
間に生存者などの動く人影など、今のところは何も見えはしない。
一方で右側に伸びるのは、途中ドアも何もないただの真っ直ぐな通路だった。
突き当りは左へと曲がるL字路になっており、その角の右壁にはひとつドアがあるのが見えている。
こちら側も同じく、動く人影もなければ何の音も声もしない。
ただ、実験区画の内側からはゴゥン、ゴゥン、ゴゥン、、、と何らかの機械音が低く継続的に響いている。
→ドアが4つ並んだ前方の通路を進む 193へ
→真っ直ぐ伸びた右側の通路を進む 184へ
→後ろの出口からエレベータホールへ戻る 182へ
193
君は通路を真っ直ぐ進んでいく。
さっき見えてたのは、どれもここの内側にある実験室へ入るためのドアだった。
だが、1つめの水圧実験室、2つめの高重力実験室のドアは何故かどちらも開けられなかった。
そのまま先へ進むしかなかった君は、やがて3つめとなるドアの前までやって来る。
→ 187へ
194
通路前方の曲がり角から、何の前触れもなくヌゥッと人影が現れた。
一瞬、生存者かと思ったが違う。
細身の真っ黒なスペーススーツに、顔のまったく見えないスモークフルフェイスのヘルメットという異様な姿。
そいつは君を見つけると、何の言葉も発しないままぎこちない動きで一直線にこちらへ歩いてきた。
敵かっ?!
→戦う 195へ
→逃げる 196へ
→様子を見る 197へ
195
脊髄が凍りつく。君の中の何かけたたましく警報を発する。
こいつは敵だ!
君は反射的に右腕のナイフを射出するとそれで相手を牽制しつつ、素早く後ろへと跳躍した。
ガキンッ!!すかさず君が突き出したナイフが大きく弾かれたのを感じる。
そう、その黒ずくめのスペーススーツは君に向かって鋭くナイフを突きだしていたのだ。
ハァハァ、、、あ、危ないところだった、、、、
直撃は免れたものの、瞬間的にスーツの下、全身に冷や汗が走る。
君のSP値を【-200】減らすこと。
ギロリと、視線は見えないがフルフェイスがゆっくりと君の方を向いた。
その奥では赤く鈍い光を放つモノアイセンサーが点灯し、上下左右にせわしなく動いていた。
突然、ガチャン!と奴の背中から何かが飛び出して来る。何だ?!
左右の両肩から突き出るように伸びた、、、あれはメカニカルアームだ。
その先には奴が右腕に着けているのと同型のパルシングナイフが装備されている。
三刀流?!あんなの人間じゃない、、、こいつは改造人間、いやアンドロイドか!?
→パルシングナイフで戦う 198へ
→ハンドバルカンで戦う 199へ
→逃げる 200へ
196
コイツは危険だ!君の中の何かがけたたましく警報を発する。
無我夢中で逃げ出した君は通路を闇雲に駆け抜けていく。
ガシャン、ガシャン、ガシャン、、、、、、
奴も当然のように追いかけてくる。
しかし君が戦意喪失と見るや、その歩みの速度はやがて余裕のあるものに変わっていった。
突然ガチャン!と背後で聞き慣れない機械音がした。何だ?!
振り返ると奴の背中からは何やら異様なモノが飛び出している。
左右の両肩から突き出るように伸びた、、、あれはメカニカルアームだ。
その先には奴が右腕に着けているのと同型のパルシングナイフが装備されていた。
三刀流?!あんなの人間じゃない、、、あいつは改造人間、いやアンドロイドか!?
ガガガガガガッッ!
着かず離れず、奴の執拗な追撃は続く。
そして時折りいたぶるように君に向け放たれる敵のバルカン掃射が、君の体を掠める。
君のSP値を【-100】減らすこと。
→それでも逃げる 200へ
→パルシングナイフで戦う 198へ
→ハンドバルカンで戦う 199へ
→チェック【N】を使う 201へ
197
「どうしたんですか落ち着いてください。助けに来?グッ、、、!?」
君は努めて救助隊員として事態に冷静に対処しようとした。
だがそれが単なる油断でしかなかったことに気付いた時にはもう遅かったのだ。
自分の腹部に、鈍い痛み。
すかさずグリンとねじ込まれたナイフの刃が君の臓腑を抉り回す!
が、がはッっ!!!
や、、やられた、、、、こいつは、敵、だ、っ、、、、
、、、、、、、
君の意識は、そこで途絶える。
自分の息の根を止めたものの正体を知ることも無いままに。。。。。
君のSP値を【0】にすること。
→ 38へ
198
君はナイフを射出するとアンドロイドに向かって突っ込んでいく。
敵も3本のナイフをギラつかせ、望むところとばかりに同じく君へと飛びかかって来た。
さぁ戦闘開始だ!
S武器パルシングナイフの攻撃力【200】命中率【3】を戦闘メモ欄に記入すること。
ただし敵の攻撃は常に1ターンに3度行われる。
以上の特殊ルールを踏まえて、君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフでダメージを与えているなら敵のSP値はそのままの数値でよい。
なお武器を変更するか逃げるかは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。
≪アンドロイド・フォーアームズ≫ SP値【2000】
S武器【パルシングナイフ×3】攻撃力【200】命中率【4】
→敵のSP値が【1000】以下になった 202へ
→君のSP値が【0】になった 38へ
→武器をハンドバルカンに変更する 199へ
→逃げる 200へ
199
君はバルカンで黒ずくめのアンドロイドを迎え撃つ。
だが奴はそれより先に一瞬で更に間合いを詰めてきた。速いっ!?
構えの遅れた君を敵の先制攻撃が襲う。しかも3本の腕でほぼ同時にだ。
くっ!やはりこの手数、圧倒的過ぎる!
敵は真っ直ぐこちらへ突っ込んでくるばかりなのでバルカンの狙いは付けやすい。
しかし接近されると同時に奴から繰り出される3本ナイフは依然脅威だ。
奴の容赦ない斬撃は君の気力を凄まじい勢いで削り取っていく。
さぁ戦闘開始だ!
L武器ハンドバルカンの攻撃力【200】命中率【4】を戦闘メモ欄に記入すること。
ただし構えが遅れた君は最初のターンだけ自分の攻撃をスキップしなければならない。
そして敵の攻撃は常に1ターンに3度行われる。
以上の特殊ルールを踏まえて、君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフでダメージを与えているなら敵のSP値はそのままの数値でよい。
なお武器を変更するか逃げるかは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。
≪アンドロイド・フォーアームズ≫ SP値【2000】
S武器【パルシングナイフ×3】攻撃力【200】命中率【4】
→敵のSP値が【1000】以下になった 202へ
→君のSP値が【0】になった 38へ
→武器をパルシングナイフに変更する 198へ
→逃げる 200へ
200
今、君が逃げているこの通路は単なる四角状をした周回の一本道。
どれだけ走ろうとも、捲いたり隠れたりできるような分岐などは一切無いのだ。
そんな君の焦りを見透かすかのように、その後も着かず離れずでアンドロイドからの威嚇掃射は続く。
逃げても逃げても、君はじわじわと体力と気力を消耗させられていくだけだった。
君のSP値を更に【-200】減らすこと。
→それでも逃げる 200へ
→パルシングナイフで戦う 198へ
→ハンドバルカンで戦う 199へ
→チェック【N】を使う 201へ
201
そうだ!これなら逃げる時にも使えるかもしれない!
君は走りながらトリモチバルーンを発射した。
ただし、空中ではなく逃げる背後の通路の床面に向かってだ。
君を追っていた無機質な足音が止まった。
振り返るとあの追跡者は床に張り付いたトリモチに足を取られ動けなくなっている。
やった!効果ありだ。
君はこの隙に通路を全力で駆け逃げ、片っ端から通路脇のドアが開かないかを試していった。
ピーッ!
いったい幾つめだっただろう。ようやく君の手に反応してくれるドアが見つかった。
頭上のドアプレートには「水圧実験室」と書かれてある。
すかさず君はその開いた救いのドアに滑り込み、すぐに閉める。
じっと息を殺して外の様子を覗うが、奴が近付いてくる気配はなかった。
ふぅーっ!どうやらこれでやっと助かったようだ。君は心の底から安堵した。
だが、ここはいったいどこだろう。君は改めて部屋を見渡してみる。
→ 203へ
202
君の攻撃が着実に敵の動きを捕え始めた。
相手の態勢が崩れる。よし、次の一撃で!
だがその瞬間、敵は君の腹部に蹴りの一撃を放って突き飛ばすと、腰のホルダーから何かを引きちぎり床に叩きつけた。
激しい炸裂音、途端に真っ暗になる視界。しまった煙幕だ!
メットのセンサーを赤外線に切り換える、、、、ダメだ!
赤外線チャフも混じってる!これじゃ本当に何も見えやしない!
何とかもがこうと、君は周囲の壁に手を当て立ち上がろうとする。
と、急にその壁が無くなり、支えを失った君は向こう側へと転がり出る?!
いや壁じゃない、ここにちょうどあったドアが開いたんだ!
そのままドアが閉まる。そこはもう、静かな明るい通路であった。
ここはどこだ?。君は周囲を見回した。
君がいるのは真っ直ぐな通路の行き止まり。
ドアが君の左壁にあり、目の前に伸びる通路の途中には
右へと曲がるT字路があって、、、、、そうか判った!
おそらくここは実験区画へと入る前に通った、あの外側のT字路だ。
するとあのアンドロイドはもう壁の向こう側、、、、助かった、、、のか?
奴が目の前のドアを開けてこちらへ来ることはなかった。
しばらくの間、君を探し回る足音がしていたがやがてそれも遠のいていき何も聞こえなくなる。
どうやら見逃してくれたらしい。君はとりあえず無事だったことに心底安堵した。
ここならばもう居住モジュールへと戻れるエレベータは目と鼻の先だ。
→居住モジュールへ戻る 30へ
→やはりここのドアからもう一度中へと引き返す 179へ
203
君が入ったのは環境実験モジュール実験区画1つめの部屋、水圧実験室であった。
いやな予感がして君はたった今入って来たばかりのドアが開くかどうか再び確かめようとしたのだが、、、開かない?!
どうなってるんだ?もしかして、閉じ込められてしまったのか?!
落ち着け、まずは状況を整理するんだ。
とりあえず、この部屋に逃げ遅れた研究員はいないようだ。
君は務めて冷静さを失わないよう、まずは落ち着いて部屋の中を確認することにした。
ただでさえ狭い部屋を埋め尽くすように、何やら無数の実験装置が整然と並んでいる。
部屋の中にはそれらの装置か、それとも空調だかの音が大きめに響いていた。
そして肝心の出口だが、入って来たドアを背にして向かって右手の壁には隣の実験室へと続く通用ドアがあったのだが、こちらも同じく開かずのドアとなっていた。
それら2つの他には、ドアらしいものはどこにも見当たらなかった。
いや、ひとつだけ残っていた。
それは部屋の奥に壁のごとく大きくそびえる、何かの巨大な実験槽だ。
この中でどうやら部屋の名前通り、水圧の実験が行われるらしい。
どうして宇宙まで来てこんな水圧の実験が必要なのだろうか。
君は首を捻ったが、考えたところで素人の自分に答えなんか出せやしない。
もう他に考えられる手は尽くした。
とにかく今は藁にもすがる思いでこの中に入ってみるしかなさそうだ。
さて現在、チェック【P】はあるだろうか。
204
実験槽の中の状況を示すコントロールパネルを見てみる。
なんと中の水は、深海並みの超高水圧にまでセットされていた。
中の水を抜けないかとアレコレいじってはみたのだが、肝心のパネルが壊れているのか排水操作を一切受け付けない。
唯一反応するのが、中に入るための事前の水圧調整室への入口だけであった。
どうする?いっそ機械を壊してしまえば運良く水が抜けるかもしれない。
→機械を派手に壊してみる 205へ
→そんな事はせずにここから中に入る方法を探す 206へ
205
君は無謀にも水圧実験槽のコントロールパネルを叩き壊した。
ビーッ!ビーッ!とけたたましく鳴る非常音。
激しく飛び散るショートの火花。
これでもかと力任せにぶっ叩き続けること数分、突然バカッ!と目の前の実験槽の壁が開いた。いや、弾け飛んだ!
同時に中からは一気に大量の水が噴き出してくる!
高圧に圧縮されているということは、外気圧に開放すれば一気に容積が何倍にも膨れ上がるということに他ならない。
その勢いは凄まじく、君は水流に押し流されてずぶ濡れのまま床に放り出された。
まずいッ!このパターンはもしや、、、、ッ!!
やがて壊したパネルから垂れ下がるショートした電気コードが床一面に広がる水に落ちたとき、君は激しい高圧電流に襲われ、一瞬で気を失った。
自業自得。。。。君のSP値を【0】にすること。
→ 38へ
206
下手に壊しても唯一の入口すら開かなくなっては元も子もない。
この手の機械は無理に壊しても大概は良い結果につながらないのはこの世界の常識だ。
幸い近くのロッカーには用意されていた潜水耐圧服が一式見つかった。
これを着て入ってみよう。
君は全ての持ち物・兵器・装備品を一旦部屋の机の上に置くと、スペーススーツを脱いで窮屈な耐圧潜水服へと着替えた。
実験槽の前に据え付けられた小さな水圧調整室に入ると、外の床とは違う足元の感じに気が付いた。
よく見ると床だけでなく、壁や天井も全てが鋼鉄製でできている。
深海並みの水圧にも耐えられるように、ここは特に頑丈に造ってあるのだろう。
君は壁の水圧ONのスイッチを押す。
トイレほどの狭い室内にゴボゴボと水が入り始め、体の動きが重くなる。
直接的に体に水圧の変化を感じるではないにしろ、やはり気持ちの良いものではない。
やがて奥の水圧実験槽と同じ水圧まで室内が達すると、目の前のシャッターがゆっくりと開いていった。
君は水の中を慎重に歩いていく。
こんなゴツゴツした潜水服を着たのも初めてなら、深海並みの水圧なんてのも初体験だ。
君は文字通りのプレッシャーを感じ、不安に気が重くなった。
君のSP値を【-100】減らすこと。
中に入ってみた君は、内部を見渡すために体の向きをゆっくりと変えていく。
とその時、潜水ゴーグル越しのぼやけた水中視界に、突如魚の群れが現れた。
魚?!なんでこんな所に魚が?!
ここは深海と同じ水圧のはず!普通の魚ならとても、、、
と、そこまで考えて君はハッとした。
普通の魚なんかじゃない、こいつらもバイオミュータントだ!
深海の水圧にも耐えられるようきっと生体改造されているに違いない!
おそらくはもう随分とエサを貰ってないままだったであろう奴らは、やっと入ってきたゴチソウに今にも群がってきそうな勢いだ。どうする?
すぐ背後には今君が入ってきたシャッターがあるが、実験槽の反対側数メートル先の壁にも、同じようなシャッターがあるのが見えている。
→パルシングナイフで攻撃する 207へ
→ハンドバルカンで攻撃する 208へ
→背後のシャッターを開けて戻る 209へ
→向こう側のシャッターまで一気に走る 210へ
207
たかが魚だ、こんな奴らやっつけてやる!
そう考えた君はいつものように武器を構えようとしてハッと気付いた。
そうだった!
潜水服を着るために、装備は全て置いて来てしまったんだった!
こんな大事なことを忘れていた君はすっかり取り乱してしまう。
君のSP値を更に【-100】減らすこと。
武器が無い以上は逃げるしかない。どっちへ逃げるか。
→背後のシャッターを開けて戻る 209へ
→向こう側のシャッターまで一気に走る 210へ
208
たかが魚だ、こんな奴らやっつけてやる!
そう考えた君はいつものように武器を構えようとしてハッと気付いた。
そうだった!
潜水服を着るために、装備は全て置いて来てしまったんだった!
こんな大事なことを忘れていた君はすっかり取り乱してしまう。
君のSP値を更に【-100】減らすこと。
武器が無い以上は逃げるしかない。どっちへ逃げるか。
→背後のシャッターを開けて戻る 209へ
→向こう側のシャッターまで一気に走る 210へ
209
やっとの事で体の向きを反転させると、君は再びシャッターを開けて逃げるべく、壁の操作パネルを必死で操作した。
その間にも飢えた肉食魚どもは、次々と君の潜水服に噛み付いてくる。
どの魚もまるでピラニア同様、いやそれ以上の狂暴なするどい歯の持ち主だ。
今にも服が破れて中に水が入ってくるんじゃないかとの恐怖が強く襲う。
君のSP値を更に【-100】減らすこと。
本当にこのままでいいのだろうか。何か他にもっと手立てがあるんじゃないのか。
→パルシングナイフで攻撃する 207へ
→ハンドバルカンで攻撃する 208へ
→このままシャッターを開けて脱出する 211へ
→やはり反転して急いで向こう側のシャッターまで走る 210へ
210
君は慌てて反対側のシャッターまで走った。いや走ろうとした。
だが今の君は、とてつもない水圧の中にさらされているのだ。
ほんのその一歩を踏み出すだけでも一苦労だ。
そんな亀のような歩みの鈍さの中で、逃げ切るまでの長い時間を飢えた肉食魚どもが見逃してくれる訳がなかったのだ。
すぐさま猛烈な勢いで潜水服に噛み付いてくるミュータント魚の群れ。
どの魚もまるでピラニア同様、いやそれ以上狂暴なするどい歯の持ち主ばかりだ。
いくら丈夫な潜水服であっても、2分と持ちこたえられはしなかった。
服の中に猛烈な勢いで水が入ってくる!悲鳴を上げる間もなかった。
全身を食いちぎられる痛みの前に、水で溺れ死ねるのがせめてもの幸運か。
いや、果たしてどちらが苦しかっただろうか。。。。。。
そう考えながら、君はやがて意識を失った。
君のSP値を【0】にすること。
→ 38へ
211
ようやく目の前のシャッターが開いた。
やっとの思いで先ほどの水圧調整室に滑り込むと、シャッターを閉めて水を抜くよう君はスイッチをOFFに入れる。
ゆっくりと水圧が下がっていく。
と同時に君の潜水服に噛み付いていた怪物魚どもが狂ったようにもがきだす。
やがて水がすっかり抜けきると、哀れなそいつらは床の上でピチピチ跳ね回るだけになった。
どの魚もフグのように丸々とぷっくり膨らんでしまっている。
そうか。深海魚が陸に揚げられると逆に体圧のコントロールが効かずに体が膨張してしまうというのはコレか。
破裂しないだけはさすがにバイオミュータントの丈夫さといったところだろうか。
とにかく中の怪物魚はこれで全てやっつけることができたようだ。
君は念のため、噛み付かれてボロボロになった潜水服を新しいものに着替え直し、もう一度水圧実験槽へと入った。
今度は邪魔者はいない。このまま向こう側のシャッターがどうなってるのかも確認しておこう。
反対側に辿り着いてそのシャッターを開けると、中は同じような水圧調整室だった。
水圧を抜き、君は外へ出てみる。
そこは、先ほど君が閉じ込められたと騒いでいた反対側の部屋とそっくり同じような構造をしている別の部屋だった。
ここはこの巨大実験槽を挟んで表側と裏側、2つの部屋に分かれていたということか。
こちらの裏側にも表側と同じような水圧実験槽のコントロールパネルがあった。
調べてみると、こちら側のは正常に動かせるようだった。
君はなんとかパネルを操作して、実験槽内部の水を全て抜くことに成功する。
窮屈な潜水服を脱ぎ、今度は生身で悠々と中を通り過ぎる。
君は表側に置いて来た持ち物・兵器・装備品の全てを回収し、スペーススーツを身につけるとすっかり元の姿へ戻った。
再び水圧実験槽の裏側へと戻ってきた君は、改めてこちら側を調べてみる。
→ 213へ
212
君はそのままの格好で悠々と水圧実験槽の中を通り抜けていく。
途中では中にいたお化けピラニアが、どいつもフグのように膨れてもがいているのを見かけた。
しかし君は特に気にせず先を急ぐ。食っても美味くないだろうしな、、、、、、、、
→ 213へ
213
君は実験区画1つめの部屋、水圧実験室の反対側に出た。
こちら側にも逃げ遅れた生存者は見当たらなかった。
誰もいない部屋で、君は外へと出られる道がないかを探した。
背後の水圧実験槽を除けば、目に入るドアは2つあった。
隣の実験室へとつながる通用ドアと、そして外の通路へ出るための正面ドアだ。
頼みのその正面ドアはまたも同じく開かなくなっていたが、隣への通用ドアは普通に開けられた。
そのドアプレートに書かれていたのは「高重力実験室」の文字。
とりあえず行ける所は行ってみるしかない。君は警戒しつつ、慎重にそのドアを通っていく。
君は今、実験区画2つめの部屋、高重力実験室の中にいる。
驚異的なスピードで発達したとは言え、まだまだ重力子集積装置には未解明な部分が多い。
ここはそんな装置の仕組みをより深く研究しようとの目的で造られた部屋らしかった。
こちらの部屋にも生存者はいなかった。
君はドアを確かめる。外へ出る正面ドア、そしてもうひとつ隣の3つめの実験室「無重力実験室」へつながる通用ドアの両方が、残念ながら開いてはくれなかった。
と、いうことは。。。。。君は大きくため息をつく。
君に残された道は、今度も目の前の巨大な実験槽を通り抜けて行くしかなさそうだ。
さて現在、チェック【P】はあるだろうか。
214
問題なのは、その高重力実験槽は現在もの凄い騒音を放ちながら全力でお勤めの真っ最中なことだった。
コントロールパネルを確認すると、中の重力メーターはゆうに2Gを越えている。
ちなみに地球上で人が受ける通常の重力単位が1G。
つまり今、中には地球の2倍の重力がかかっているということだ。
もちろんパネルをいじって試してはみたが、予想通りにムダ骨に終わった。
どうする?今度ばかりは装置を壊してしまおうか。
→装置を派手に壊す 215へ
→そんな事はせずにこのまま中へ入る 216へ
215
君は高重力実験槽のコントロールパネルを派手に叩き壊してしまった。
ビーッ!ビーッ!とけたたましく鳴る非常音。
激しく散るショートの火花。
やがて、装置は完全に沈黙した。止まった、、、、のか?
ウィィン!実験槽への入口が前触れも無く開いた。覗けば向こう側も同様にぽっかり開いている。
やった!大成功だ!
静まり返った実験槽内は、今や素通りOKのトンネル状態。
重力メーターも通常時の重力に戻っている。
君は喜び勇んで中へと入っていった。
だがちょうど槽内の真ん中まで来た所で、再び非常音が鳴り出した。
何の異常か、なんとひとりでに装置が再稼動を始めてしまったのだ。
まずい!君は慌てて逃げようとしたのだが、もう遅かった。
体に圧し掛かってくるものすごい重力!
こ、、、、これは、、、、2Gなんてもんじゃないぞ?!
君はすぐに潰れたカエルのごとく床に這いつくばる。もう指一本すら動かせない。
君は外の重力メーターが、限界の10Gすらをも振り切ってしまっていた事実を永遠に知ることないままに意識を失った。
因果応報。。。。君のSP値を【0】にすること。
→ 38へ
216
やはり何が起こるか判らない。
君は今度も手荒な手段は避けて、このままで通り抜けることにした。
しかし、高重力の中を強引に通り抜けるとなれば、なるべく身につけるものは軽くしていった方がいいのは間違いない。
手持ちの余計な携行品は全部ここへ置いていくとしても、問題は中でまたミュータントの待ち伏せに逢ってしまった時のことだ。
何事も用心するに越したことはないだろうが、、、、、、、
→ナイフ、バルカン共に全て万全の武装で入る 217へ
→武装は全て外し、普通のスペーススーツのみの状態で入る 218へ
→スペーススーツも全部脱いだ身軽なインナー着で入る 219へ
217
今度も中でどんなミュータントが待ち構えているかも判らない。
例え重さで動きが鈍くなろうとも、ここは用心するべきだ。
君は重いフル装備のまま、実験槽に入ることにした。
→ 220へ
218
なるべく身に着けるものは軽くしたかったが、何事もほどほどが肝心だ。
念のための防具としてスペーススーツは着用のまま、実験槽に入ることにした。
→ 220へ
219
タダでさえ体はヘトヘトに疲れている。
これ以上苦しい思いはゴメンだ。多分なんとかなるだろうさ。
少しでも楽がしたかったモノグサな君は、我慢できずにスーツも全部脱ぎ捨てた無防備な軽装で入っていってしまった。
→ 220へ
220
ぐぐぐぐ、、、、やはり中はすごい重圧だった。
自分の体重が急に2倍になる体験なんてもちろんしたことがない君は、吐き気をもよおすほどの最悪の気分の中を進む。
君のSP値を【-100】減らすこと。
幸い、中にバイオミュータントの待ち伏せなどは一切なかった。
ミュータントどころか中はガランとしており、あるのは中央付近にポツンと置いてあった君の膝丈ほどの高さをした黒い小箱がひとつだけだ。
それにしても体が重い。足が重い。
休み休み行きたいところだが、こんな高重力下の状態で床に腰を降ろしたりなんかしたら、二度と立ち上がれなくなるに違いない。
せめて、、、、あの椅子にちょうど良さそうな黒い小箱までは行きたい、、、、、、
さて、今の君の格好は次のうちどれだっただろうか。
→武装も全て含めた万全の態勢 221へ
→武装は全て外した普通のスペーススーツ 222へ
→スペーススーツも脱いだ身軽なインナー着 223へ
221
だ、、、、だめだ、、、、、、、少し、、休ま、、、ないと、、、、、、
体の重さに耐えきれなかった君はついに根を上げて黒い小箱へと腰を降ろしてしまった。
メキメキメキィッ!!!
小箱は無残にも潰れ、君はそのまま後ろへとひっくり返る。
高重力下で倍加された君の総重量に、その小箱は耐えきれなかったのだ。
君のSP値を更に【-400】減らすこと。
ぐぉぉぉぉぉ、、、、、、君は懸命に倒れた上体を起こそうとする。
今の君に、果たしてもう一度起き上がれるだけの気力は残されているだろうか。
→SP値が【800】以上ある 226へ
→それより少ない 225へ
222
中央の小箱まで君は辿り着いた。もう足の筋肉もパンパンで限界だ。
君は堪らずこの箱に腰を降ろして休んでいきたい衝動に駆られる。
少しだけだ。少しだけ休めばきっとまた歩けるようになるはずだ。。。。
→箱に座って休んでいく 221へ
→我慢して歩き続ける 224へ
223
今の君はスペーススーツさえも脱いだ身軽な軽装だった。
敵に襲われでもしたらひとたまりもなかっただろうが、そのモノグサな判断は今回はどうやら君に幸運を呼び寄せたらしい。
途中の黒い小箱も少し気にはなったが、余裕のあった君は無視して歩みを止めずに進んでいく。
やがて無事に出口へと辿り着くことができた。思ったほどではなかったがやはり疲れた。
君のSP値を更に【-100】減らすこと。
一息ついた君は、改めてこちら側のコントロールパネルを調べてみた。
やはり特に問題なく操作できたので、中の高重力状態を解除する。
こうして向こう側に置いてきた携行品や装備類も回収して戻ってきた君は、改めて部屋の状況を見回した。
→ 228へ
224
あんな小さい小箱、座っても潰れてしまわないとも限らない。
もしそうなったら二度と立ち上がれなくなるだろう。
ここは無理をしてでもこのまま通り抜けた方がいい。
そう考えた君は、悲鳴を上げる足に更にムチ打ち進んで行く。
君のSP値を更に【-200】減らすこと。
だがまだまだ出口は遠い。君は一歩一歩、懸命に歩みを進めていく。
今の君に、果たして最後まで辿り着ける気力は残されているだろうか。
→SP値が【500】以上ある 226へ
→それより少ない 225へ
225
君はあらん限りの根性を奮い立たせたが、残念ながら力及ばなかった。
あっという間に体力も底を尽き、やがて倒れた君は腕一本すら動かせなくなる。
気付けばなんだか胸や肺もひどく圧迫されていくような、、、、、ぐはっ!、、、、、
あまりの苦しさに呼吸もままならず、君はそのまま意識が遠のいていくのだった。
君のSP値を【0】にすること。
→ 38へ
226
君は気力を振り絞って歩みを進めると、なんとか高重力実験槽を突破することができた。
元の重力下に戻れた君は、バタリとたまらず床に倒れ込む。つ、疲れた。。。。
君のSP値を更に【-100】減らすこと。
一息ついた後で、君はこちら側のコントロールパネルを調べてみた。
やはり特に問題なく操作できたので、中の高重力状態を解除する。
こうして向こう側に置いてきた携行品や装備類も回収して戻ってきた君は、改めて部屋の状況を見回した。
→ 228へ
227
もう既に実験槽の高重力は解除してある。
君はそのままの装備で悠々と中を通っていく。
途中で気になっていたあの黒い小箱が何だったのかを調べてみたのだが、どうやら中身も何も無いただの箱でしかなかったようだ。
おそらくはどれだけの高重力下に耐えられるかの単なるフレーム実験か何かだったのだろう。
→ 228へ
228
君は実験区画2つめの部屋、高重力実験室の反対側に出た。
この部屋にも逃げ遅れた生存者はいなかった。
段々と自分の行動に無意味さを感じてきた君は黙って外に出られる道が無いかを確認していく。
ここもこれまでの部屋と構造はまったく同じだ。
外の通路へ出られるはずの正面ドアがひとつ、そして左右の壁には両隣「水圧実験室」「無重力実験室」へつながる通用ドアが2つあるのも同じ。
全部を調べた結果、戻る以外に先へ進めるドアは左隣の無重力実験室への通用ドアただひとつだけだった。
まだ、外に出られないのか。。。。
がっくりと肩を落とす君。足取りも重く次の実験室へと入っていく。
ここは実験区画3つめの部屋、無重力実験室だ。
もはや見慣れた感のある、部屋を二分する巨大な実験槽はこの部屋にも横たわっていた。
結局どの部屋も構造は基本皆同じで、実験槽の中身だけが違うというわけか。
ちなみにこの部屋にも逃げ遅れた生存者はいなかった。
君は何とかやる気を奮いつつ、一応目に付いたドアを調べていく。
外への正面ドア、、、、開かない。
隣の4つめの実験室への通用ドア、、、、、やはり開かない。
もういい加減、普通にここから出してくれないだろうか。
これは一体誰の差し金だというのか。
もしかしたら自分はひたすら無駄な苦労をさせられているだけなのではないのか。
君は一行に外へ出られない不安と苛立ちから、既に平静を保てなくなってきていた。
次でもう3つめとなる実験槽くぐり。今度は中に無重力を発生させる装置だそうである。
とは言え、仕組み的には実にシンプルだ。
床下の重力子集積装置を槽下だけ部分的にカットすることで、無重力つまりは元の宇宙空間の状態に戻しているだけだったりする。
聞くだけなら何でもない仕掛けだが、わざわざ外の宇宙空間まで出なくとも空気のある室内で無重力実験ができるとあって、実は何気に重宝されているらしかった。
さて、しつこく尋ねて申し訳ないが現在チェック【P】はあるだろうか。
229
ここのコントロールパネルも残念ながら壊れていた。
だが今度の実験槽内は単なる無重力。
これまでの2つとは違って、それほど通るのに危険はないと思われるが。
→装置を派手に壊す 230へ
→そんな事はせずにこのまま中へ入る 231へ
230
君は無重力実験槽のコントロールパネルを派手に叩き壊してしまった。
ビーッ!ビーッ!とけたたましく鳴る非常音。
激しく散るショートの火花。
やがて完全に沈黙する装置。
さてこれで安心だ。後は自動でシャッターが開くのを待つだけ、、、、んん??
それ以上、実験槽には何の変化も起きなかった。
慌てた君は実験槽のシャッター開閉ボタンを押しまくる。
だが、なんということだ。それ以降シャッターが開くことは金輪際なかった。
パニックを起こした君がいくら今更コントロールパネルをいじりまわそうとも、既に煙を吹いていた機械はもう何の反応も示してはくれない。
絶望の中で君は、行ける場所中を右往左往しつつ狂ったようにドアというドアを叩き続けるのだった。
二度ある事は三度ある。。。。君のSP値を【0】にすること。
→ 38へ
231
君は用心しつつも、そのままの格好で進むことにした。
実験槽のシャッターを開き、中へ入っていく。
案の定、身体が宙に浮く。実験槽の装置は正常に働いているようだ。
君は落ち着いて、宇宙空間と同じ要領で移動するべくスーツのエア噴射装置を操作してゆっくりと前方前へ進んでいった。
中を見回すと、これまでの殺風景な実験槽内と違って壁際の周囲にはズラリと実験道具を収めるような引き戸式の簡易ラックが設置されていた。
ここでの無重力実験に使う道具か何かがずらりと陳列されている。
いくら頻繁に使うからとはいえ、中をこんな風に直接物置代わりにすることもないだろうに。
科学者の物ぐさぶりも呆れたものだと君がぼんやり考えていた、その時だった。
痛いっ!
ゆっくりと空中を飛んでいた君の足に、突然何かが飛び付き噛み付いて来た!?
君のSP値を【-100】減らすこと。
ネズミ、、、、といってもネコくらいの大きさがありそうな化物ネズミだ!
君は慌てて足を振り払う。
飛ばされた大ネズミは、自由が効かないまま壁際のとあるラックへと勢いよく激突する。
途端にブワッと舞い広がる、真っ白な煙のようなもの。
まさかこんな無重力状態でホコリが積もるはずが、、、、と、よくよく見たら違った。
大ネズミが当たったのはちょうど何かの紙袋が積まれた場所で、その中身が盛大にぶちまけられているのだ。
怒った大ネズミがその袋を咥えたままメチャクチャに振り回しているものだから余計だ。
あっという間に実験槽内はその白い粉の煙が充満してしまう。
大ネズミはしばらく空中でもがいていたが、脚がようやくラックの支柱に着いた途端、ギロリと君を睨み付けてジャンプで飛びかかってきた!
バイオラットとの戦闘だ!
君はどの武器で戦うか?
→パルシングナイフで戦う 232へ
→ハンドバルカンで戦う 233へ
→逃げる 234へ
232
ミュータントとはいえこんな小物なら楽勝!
君はすぐにナイフを射出するとまとわりつく大ネズミ相手に揉みくちゃになった。
しかし、君の武器が鋼鉄製の壁板を直撃したその瞬間、チッと小さな火花が散ったと同時に部屋中を凄まじい大爆発が襲った!!
ドカァァァァァンンン!!!
な、、、なんだ、、、、? 爆弾トラップ?? でもどこで、、、、、、?!
最後まで訳が分からないままに、君は爆風の中で意識を失った。
君のSP値を【0】にすること。
→ 38へ
233
ミュータントとはいえこんな小物なら楽勝!
君はすぐにバルカンを構えると大ネズミを振りほどき、メチャクチャに弾を乱射した。
しかし、君の武器が鋼鉄製の壁板を直撃したその瞬間、チッと小さな火花が散ったと同時に部屋中を凄まじい大爆発が襲った!!
ドカァァァァァンンン!!!
な、、、なんだ、、、、? 爆弾トラップ?? でもどこで、、、、、、?!
最後まで訳が分からないままに、君は爆風の中で意識を失った。
君のSP値を【0】にすること。
→ 38へ
234
逃げるといっても大ネズミは再び君の足にしがみつき、ギリギリと噛み続けてくる。
君のSP値を更に【-100】減らすこと。
どうする?早くやっつけてしまわなくていいのか?
→君のSP値が【400】以下になった 235へ
→パルシングナイフで戦う 232へ
→ハンドバルカンで戦う 233へ
→それでも逃げる 236へ
235
極度のストレス、いつまでも抜け出せない恐怖、そして度重なるプレッシャー。
決して大ネズミに噛み付かれたぐらいで死ぬようなヤワな身体ではなかったが、休みなしでいくつもの危険な実験槽の中を潜り抜けてきた君の精神力の方が、残念ながらもうとっくに限界に来ていたのだ。
完全にパニックに陥ってしまった君は、無我夢中でナイフを振り回して暴れまくる。
やがて、君の武器が鋼鉄製の壁板を直撃したその瞬間、チッと小さな火花が散ったと同時に部屋中を凄まじい大爆発が襲った!!
ドカァァァァァンンン!!!
な、、、なんだ、、、、? 爆弾トラップ?? でもどこで、、、、、、?!
最後まで訳が分からないままに、君は爆風の中で意識を失った。
君のSP値を【0】にすること。
→ 38へ
236
君は足に噛み付く大ネズミを再び振り払うと、無視して急いで無重力実験室を通り抜けた。
出口に到達!外に出て急いでシャッターを閉める!
ふうぅーっ!
君は大きく息をついた。危ないところだった。
あれは間違いなく、粉塵爆発を引き起こす危険な状態だったのだ。
粉塵爆発。小麦粉のような粉状の物質が大量に撒き散らされた閉鎖空間では、小さな火種をひとつ放り込むだけで可燃性ガスと同じ状態となった室内の空気が一気に燃焼、ダイナマイト並みの大爆発を引き起こしてしまうという恐ろしい現象のことだ。
大昔の石炭坑道や藁くずが充満した牧場のサイロなどでは、同様の原理から起こる不幸な事故が多発していたらしいと、君は教育訓練過程にて習った一連のサバイバル知識を思い起こしていた。
こうして冷静に危険を回避し無事に実験槽を通り抜けた君は、期待通りに生きていたこちら側のコントロールパネルを操作して無重力状態を解除、ついでに槽内の換気も充分に行った。
中の粉塵も全て取り払われて、これでもう通り抜けに支障はないはずだ。
チェック【P】を入れること。横には「3つの実験槽を突破」と書き込むこと。
実験槽両側のシャッターを開け放ち通路を確保しておいてから、君は改めてこちら側の室内を見回した。
→ 238へ
237
開けっ放しにしておいたシャッターから再び実験槽内へ入る。
すぐさまあの大ネズミが君の足元をすり抜けて外へと飛び出していった。まだいたのか。
間もなく室内の机の下かどこかに隠れてしまったが、大した害は無いだろうと君はそのまま放って先を急ぐ。
無事に反対側へと出た君は、ここの唯一の出口である通路への正面ドアを開けてそのまま外に出ていく。
→ 187へ
238
君は実験区画3つめの部屋、無重力実験室の反対側に出た。
やはりここにも生存者はいなかった。
やれやれ、次が最後の4つめか、、、、と、半ばもう当たり前のように君は最後の右隣の実験室へ続く通用ドアに手をかけたのだが、なんと今度はこちらのドアも反応が無く、一切開かないではないか!
慌てて反対の左隣の高重力実験室への通用ドアへも走る、、、、、こっちも開かない?!
すっかり取り乱し室内を右往左往した揚句、君はふらふらと正面ドアの前まで来て、止まった。
もうダメだ。。。。君が膝を付き倒れ込んだその時。
ウィィン!
なんと!?目の前のドアが開いた?!
3度目、いや6度目の正直か。
そこにあった正面ドアは意外にもすんなりと開き、君を渇望していた外の通路へとようやく解放してくれたのだった。
君は小躍りしながら飛び出していく。その後でドアは閉まる。
大して違わないはずの外の空気を存分に堪能して落ち着きを取り戻した君は、改めて通路の左右を見渡してみた。
→ 187へ
239
ブブブブブブブブ、、、、、、、と、何かが振動するような音が室内に響いた。
君は瞬時に身構える。音はここよりずっと奥から聞こえてくるようだ。
この実験室の中央にあったであろう巨大実験槽は、見れば既にバラバラに砕かれており、音はその瓦礫を越えた向こう側から重く響いて来るのだ。
明らかに異常事態だが、ここまで来て先を確認しないまま逃げ出すわけにはいかない。
君がその部屋の奥へと向かおうと一歩踏み出した時だった。
ぱきっ。
ん?今何か踏んだような。。。。
君の足の下に、黒いプラスチックの棒が曲がって形作られた何かがあった。
その楕円状になった枠のような部分の中には、透明なガラス板のようなものが二枚。
君が踏んづけたせいで、これがぱっきりと割れてしまっていた。
えぇと確かこれは、メガネとかいう前時代の装飾品の類ではなかっただろうか。。。。
とその時だった。顔を上げた君は机の陰にひとりの女性が倒れていたのを見つけた!
ようやく見つけた!生存者だ!
驚き、君は急いで駆け寄り助け起こす。
顔色は真っ青だったが、その女性はまだ確かに生きていた。
君は携行していた気付け薬を与えて女性の覚醒を促した。
ゆっくりと意識を取り戻していく女性。
「あ、、、、私、、、、、、あれ、、、、あなた、、、は、、、、、、?」
ようやくこちらの問いかけに応えられるまで回復したその女性は、ぽつりぽつりと君に事態を話しだした。
名前は神崎蒔絵。ここのモジュールのとある研究セクションの専任研究員だそうだ。
直接聞きはしなかったが、年齢はたぶん君と同じくらいだろうと思われた。
「私、避難警報が鳴って、一度は脱出シップまで逃げたんですけど、、、、、この部屋に大事な研究品があって、どうしても持っていきたくて、皆さんが止めるのも聞かずに、ひとりでここまで来たんです。
そしたら入ってみたらもう、いつもと部屋の様子がすっかり変わっていて、私も何が何だか判らなくて、気付くと気分が悪くなって、アッとそう思ったうちに、、その、、、倒れてしまった、、、ようで、、、、
アッ!そうだ!メガネ!私のメガネは?」
急に蒔絵はあたふたと床を探し出した。
申し訳ないといった顔で、君はたった今自分が壊したそのメガネの残骸を彼女に差し出す。
君を責めはしなかったものの、彼女はあー、だの、うー、だの呻きながらがっくりとうなだれていた。
「いえ、いいんです気にしないで下さい。自分の部屋に戻れればスペアはまだありますから。。。」
と、とにかくまぁ、無事でよかった。
君は彼女を連れてすぐに部屋を出ようとしたのだが、蒔絵はそんな君の手を強く振りほどいて訴える。
どうしてもこの部屋の奥にある大事な研究品とやらを持ち帰りたい!
そう言って、彼女はガンとして聞かなかったのだ。
仕舞いには泣き出しそうな顔までするので、君はとうとう根負けしてしまった。
決して自分からは離れないようにと言い聞かせ、渋々君は蒔絵も連れて一緒に部屋の奥へと向かった。
中央の瓦礫を乗り越えると、あの不気味な振動音の正体が見えてくる。
それと同時に君は部屋中に塗りたくられた、あの黄金色の蝋が何だったのかも理解した。
そこにいたのは異様に太った腹部を重そうに引きずった、巨大なスズメバチの化物だった。
デンと部屋の奥に鎮座したその女王バチ様は、まるで胃袋を直接掴まれ震わされてるかのような重低音で背中の羽を激しく震わせつつ、執拗にこちらを威嚇し続けていたのだ。
どうやら君が部屋に入った時から、既に気付かれてたらしい。
「あ、あの、、、私の、、、研究、、、、あ、あそこ、に、、、、、、」
振るえる指で後ろの蒔絵が指し示した先は、ちょうど巨大女王バチのいるすぐ後ろの棚。
やれやれ、、、、、ここはやっぱりやるしかないのか?!
→蒔絵のためにも女王バチと戦う 240へ
→やはり無理に引っ張ってでも蒔絵を連れて部屋を脱出する 250へ
240
ピビギィィィィィィィィ!!!
君が放つ戦意を敏感に感じ取った巨大女王バチが奇怪な咆哮を発した途端、部屋の天井にぶら下がっていた巨大なハチの巣がゆさゆさと不気味に振動を始めた。
やがてその巣から、ぬぅっと顔を出す一匹の小バチ。
もちろん小バチと言ってもあの女王バチと比べてであって、実物はサッカーボールよりもゆうに大きい。
そんな小バチは羽を広げると、バッ!と一直線にこちらへ向け飛んできた。
危ないっ!君は慌てて飛び避ける。
見ればあの巣からはまだ次々と他の小バチらも顔を覗かせ始めていた。
おいおい、いったい何匹出てくるつもりだ?!
君はすぐに巣に向けてバルカンの弾を叩き込んだ。
だが小バチ達はひょいと顔を引っ込めるだけで、異様な硬度にまで固められた化物バチの巣はそう易々と破壊できそうにはなかった。
さっき飛び出した小バチもしつこく向かってくるし、何よりあの女王バチも無視できない。
とても巣ばかりに気を取られていられる状況ではなかった。
ここでは戦闘メモ欄に「キラービーの数:1」と書き込むこと。
これによりメガ・バイオマザーキラービーとの戦闘中に限り、敵は自分の攻撃ターンが終わるごとに1匹ずつ、新たなバイオキラービーを出現させていく。
君はその都度、戦闘メモ欄にあるキラービーの数をひとつずつ増やしていかねばならない。
このキラービーの数が増えれば増えるほど、戦況は君にとってどんどん不利になっていく。
対策をよく考えて戦うこと。
君は背後の蒔絵に安全な場所で隠れているよう指示を出すと、戦闘態勢を取った。
メガ・バイオマザーキラービーとの決戦だ!
君はどの武器で戦うか?
→パルシングナイフで戦う 241へ
→ハンドバルカンで戦う 242へ
→チェック【H】を使う 244へ
→チェック【N】を使う 245へ
→チェック【V】を使う 246へ
→やはり蒔絵を連れて逃げる 250へ
241
君はナイフを構えると、直接親玉の女王バチ目掛けて突っ込んでいった。
奴本体だけならその動きは鈍そうだ。速攻で畳みかければいけるかもしれない!
さぁ戦闘開始だ!
S武器パルシングナイフの攻撃力【200】命中率【5】を戦闘メモ欄に記入すること。
ただしこの戦闘中に限り、敵は1ターンの中で自身の攻撃の他にも≪バイオキラービー≫の攻撃を戦闘メモ欄にあるキラービーの数と同じ回数だけ同時に放ってくる。
キラービーが1匹いるなら女王バチの攻撃1回と小バチの攻撃1回、キラービーが3匹なら女王バチの攻撃1回と小バチの攻撃3回が、1度のターンに君を襲う。
そして敵の攻撃ターンが終わるごとにキラービーの数が1匹ずつ増えていくのも忘れてはならない。
以上の特殊ルールを踏まえ、君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。
≪メガ・バイオマザーキラービー≫ SP値【2000】
S武器【噛み付き】攻撃力【100】命中率【4】
≪バイオキラービー:〇匹≫ SP値【---】
S武器【毒針】攻撃力【100】命中率【4】
→敵のSP値が【0】になった 252へ
→君のSP値が【0】になった 251へ
→武器をハンドバルカンに変更する 242へ
→先にバイオキラービーの方を始末する 243へ
→やはり蒔絵を連れて逃げる 250へ
242
君は女王バチから距離を取る。
小バチの狙いも付けさせないよう、部屋中を縦横に駆け回りつつバルカンを乱れ撃っていく。
さぁ戦闘開始だ!
L武器ハンドバルカンの攻撃力【200】命中率【4】を戦闘メモ欄に記入すること。
ただしこの戦闘中に限り、敵は1ターンの中で自身の攻撃の他にも≪バイオキラービー≫の攻撃を戦闘メモ欄にあるキラービーの数と同じ回数だけ同時に放ってくる。
キラービーが1匹いるなら女王バチの攻撃1回と小バチの攻撃1回、キラービーが3匹なら女王バチの攻撃1回と小バチの攻撃3回が、1度のターンに君を襲う。
そして敵の攻撃ターンが終わるごとにキラービーの数が1匹ずつ増えていくのも忘れてはならない。
以上の特殊ルールを踏まえ、君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。
≪メガ・バイオマザーキラービー≫ SP値【2000】
S武器【噛み付き】攻撃力【100】命中率【3】
≪バイオキラービー:〇匹≫ SP値【---】
S武器【毒針】攻撃力【100】命中率【3】
→敵のSP値が【0】になった 252へ
→君のSP値が【0】になった 251へ
→武器をパルシングナイフに変更する 241へ
→先にバイオキラービーの方を始末する 243へ
→やはり蒔絵を連れて逃げる 250へ
243
君は何より邪魔な小バチ達を先に片付けることにした。
体にまとわり付く小バチを一旦全て振るい落とすと壁際まで走り離れて距離を取り、まだ床の上でもがいていた小バチ達に向けてバルカンを一掃した。
サイコロによる命中判定は必要ない。
君のバルカンは、あっという間にすべての小バチを粉砕した。
戦闘メモ欄にあるバイオキラービーの数を「0」にすること。
さぁ、武器を構えて反撃開始だ!
だが小バチに構っていた分、君は反応が遅れる。敵の攻撃は目前にまで迫ってきていた!
君はこれにより次の戦闘開始時に限り、最初のターンの自分の攻撃はスキップしなければならない。
以上の特殊ルールを踏まえ、次の選択肢を決定せよ!
→パルシングナイフで戦う 241へ
→ハンドバルカンで戦う 242へ
→やはり蒔絵を連れて逃げる 250へ
244
「なぁ君!銃は使った事はあるか?」
君は物陰に隠れていた蒔絵に駆け寄って言った。
「えっ? あっ、はい、父から護身用としてほんの少しだけ、、、、」
「ならこれで頼む!小っこいのはこれで君が退治してくれ!」
「え?、、え?、、、、えぇっ?! 私がですかぁ?」
大げさに驚く蒔絵の手に、君はハンドガンを半ば強引に手渡した。
なにしろこの戦いはあの小バチ達の存在が厄介だ。
君は彼女の援護射撃に望みを託すと、敵の親玉に向かって走った!
のだが、、、、、、、、、、、
カンッ!
さっそく後方から君のメットに向けてハンドガンの直撃がお見舞いされた。
痛って~~~~っ!
君のSP値を【-100】減らすこと。
「おい何やってんだ!ちゃんと狙ってくれ!」
「すみませんっ!でも私その、、メガネがないと、、よく見えなくて、、」
なんてこった。これではとても援護は期待できないかもしれない。
→やはりハンドガンは返してもらう 247へ
→このまま援護をがんばってもらう 248へ
→チェック【M】を使う 249へ
245
君は秘密兵器のトリモチバルーンを空中に散布した。
ベチャッ!
巣から飛び出たばかりの小バチは風船の粘液に絡め取られて哀れ床に落下していく。
よしいいぞ!これなら戦況はかなり楽になるはずだ!
君はこれによりメガ・バイオマザーキラービーとの戦闘中に限り、2ターン経過毎に戦闘メモ欄にあるキラービーの数をひとつ減らすことができるようになった。
ここで忘れずにメモしておき、次の戦闘を有利に進めること。
改めてメガ・バイオマザーキラービーとの決戦だ!
君はどの武器で戦うか?
→パルシングナイフで戦う 241へ
→ハンドバルカンで戦う 242へ
→先にバイオキラービーの方を始末する 243へ
→チェック【H】を使う 244へ
→チェック【V】を使う 246へ
→やはり蒔絵を連れて逃げる 250へ
246
ビームランチャー用の高圧電源は、、、、、、、、、あった!
君はすぐさま駆け寄ると、背負っていたランチャーの電源プラグを差し込み充電を開始した。
がっちり腰溜めにランチャーを構えて狙い撃つ君。
しかし敵の手数が多いこの戦況で、無防備な姿勢のままどこまで持ちこたえられるだろうか。
さぁ戦闘開始だ!
L武器ビームランチャーの攻撃力【400】命中率【4】を戦闘メモ欄に記入すること。
ただしこの戦闘中に限り、敵は1ターンの中で自身の攻撃の他にも≪バイオキラービー≫の攻撃を戦闘メモ欄にあるキラービーの数と同じ回数だけ同時に放ってくる。
キラービーが1匹いるなら女王バチの攻撃1回と小バチの攻撃1回、キラービーが3匹なら女王バチの攻撃1回と小バチの攻撃3回が、1度のターンに君を襲う。
そして敵の攻撃ターンが終わるごとにキラービーの数が1匹ずつ増えていくのも忘れてはならない。
更にもうひとつ。
ここでの戦闘が決着する前に君が別のパラグラフへと移動した場合、熱を帯びた状態で放棄されたビームランチャーはその後小バチ達が群がりたちまちの内に破壊されてしまう。
そうなった際はチェック【J】を入れること。横には何も書かなくてよい。
そしてチェック【V】の横を「ビームランチャー選択不可」に書き換えること。
以後はこの状態で「チェック【V】を使う」の選択肢は選べなくなるので注意すること。
以上の特殊ルールを踏まえ、君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。
≪メガ・バイオマザーキラービー≫ SP値【2000】
S武器【噛み付き】攻撃力【100】命中率【5】
≪バイオキラービー:〇匹≫ SP値【---】
S武器【毒針】攻撃力【100】命中率【5】
→敵のSP値が【0】になった 252へ
→君のSP値が【0】になった 251へ
※(以下の選択肢を選んだ場合、ビームランチャーは必ず破壊される)
→武器をパルシングナイフに変更する 241へ
→武器をハンドバルカンに変更する 242へ
→先にバイオキラービーの方を始末する 243へ
→やはり蒔絵を連れて逃げる 250へ
247
君は電光石火で蒔絵に駆け寄るとハンドガンをふんだくった。
涙目になってる彼女をそのままに、君は再び孤軍奮闘の戦いへと挑む。
さぁ、気を取り直して武器を選べ!
→パルシングナイフで戦う 241へ
→ハンドバルカンで戦う 242へ
→先にバイオキラービーの方を始末する 243へ
→チェック【N】を使う 245へ
→チェック【V】を使う 246へ
→やはり蒔絵を連れて逃げる 250へ
248
君はそれでも彼女の援護射撃に頼ることにした。
下手な鉄砲でも無いよりかはマシ、、、、、か?
これが果たして、吉とでるか凶とでるか。
君はこれによりメガ・バイオマザーキラービーとの戦闘中に限り、君の攻撃ターンの終了後に運試しができるようになった。
サイコロをひとつ振り、出た目が「1、2」だったなら蒔絵のハンドガンが命中し、戦闘メモ欄にあるキラービーの数をひとつ減らすことができる。
出た目が「3~5」だったなら、残念ながらハズレだ。何もおきない。
出た目が「6」だった場合はもっと悲惨で、弾は敵ではなく君に命中してしまう。
その際は君のSP値を【-100】減らすこと。
ここで忘れずにメモしておき、次の戦闘を有利(?)に進めること。
もしこれらの条件が気に入らなければハンドガンは返してもらえばよい。
その際にはここで示したルールは全て無効化される。
以上の特殊ルールを踏まえて、敵との戦闘を開始せよ。
→やはりハンドガンは返してもらう 247へ
→パルシングナイフで戦う 241へ
→ハンドバルカンで戦う 242へ
→先にバイオキラービーの方を始末する 243へ
→チェック【N】を使う 245へ
→チェック【V】を使う 246へ
→やはり蒔絵を連れて逃げる 250へ
249
「そうだ思い出した!これを預かってたんだ!」
君はそう言って持っていたメガネケースを蒔絵に差し出した。
「あっ!私のメガネ!持ってきてくれたんですか!ありがとうございます!あーよかったー!」
いそいそと黒縁のメガネをかけた途端、彼女は俄然張り切って銃を構え直した。
「もう安心してください!あんなお化けバチ、すぐにやっつけてみせますからっ!」
バシュン!バシュバシュバシュン!
彼女は鮮やかな射撃でまたたく間に飛んでいた小バチ達を一掃していく。
すごい!な、なんか急に人格も変わったような。。。。。。
戦闘メモ欄にあるキラービーの数を「0」にすること。
以後も増えるキラービーは蒔絵が確実に撃ち落してくれる。
君はこれによりメガ・バイオマザーキラービーとの戦闘中に限り、バイオキラービーに関する記述・特殊ルールなど一切すべてを無視できるようになった。
ここで忘れずにメモしておき、次の戦闘を有利に進めること。
頼もしい援護を得た。これで君は女王バチにだけ集中して戦える。
さぁ、武器を構えて戦闘開始だ!
→パルシングナイフで戦う 241へ
→ハンドバルカンで戦う 242へ
→チェック【N】を使う 245へ
→チェック【V】を使う 246へ
→やはり蒔絵を連れて逃げる 250へ
250
「もうダメだ!すぐにここから逃げるんだ!」
「あぁ!待って!私の、研究~~!」
君は転んだ彼女の腕を無理やりに掴み起こすと、急いで部屋から脱出しドアを閉めた。
ガンッ!ガツンガツン!
ドアの向こうでは女王バチが生み出したであろう小バチ達が仕切りにドアに体当たりし続けていた。
ふぅ、、、、危ないところだった。
「、、、、、、、私の、、、、、研究、、、、、、、、ぐすっ」
彼女は膝を落として泣きながらしきりに悔やんでいた。
仕方ないだろう。どんなに大事な研究だったとしても命には代えられないのだから。
君はなんとか彼女を慰めると、中央ホールへ避難させるため一緒に外周通路を戻っていく。
現在、チェック【L】はあるだろうか。
251
力及ばず、君はがくりと膝を付き動けなくなってしまった。
すかさず女王バチが、そして無数の小バチ達が君を取り囲みおぞましい蜂球を作る。
後ろで蒔絵が悲鳴を上げる。君は自分に構わず逃げるよう叫んだ。それが最後の仕事だった。
視界を塞ぐ小バチによって逃げる彼女の後姿が完全に見えなくなる。
君は彼女の無事を祈りつつ、その体はやがて無数の蜂針によって文字通りのハチの巣とされていくのだった。
君のSP値を【0】にすること。
→ 38へ
252
君のトドメの一撃が決まると、女王バチは最後の咆哮を上げてドゥ!とその場に崩れ去った。
君の勝利だ!
だが女王の断末魔に呼応するかのように、あの頭上のハチの巣からは残った小バチ達が一斉に孵化を始め出した。
その数、数十匹。とても撃ち落せる数じゃない。急いでここから逃げなければ!
君は慌てて蒔絵を探すが、彼女は壁一面に並んだ棚に向かって必死に探し物をしている最中だった。
「もう少しだけ待ってください!ここに私の大事な研究品が、、、、、、、!」
君はこの部屋で既に蒔絵に何かの所持品を渡しているだろうか。
253
「え~っと、え~っと、アレかな、、、それともウーン、アッチのかな、、、、」
蒔絵は棚の上の方に並んだアタッシュケースに向かってピョンピョン飛び跳ねていた。
いや、ふざけてるんじゃない。ケースの表示ラベルの内容がよく見えてないんだ。
「ひょっとして君、そんなに目が良くないの?」
「そうなんです~!メガネが無いと全然ダメなんです~!
あと1個なのに、どれが私のだったかイマイチよく見えなくて、、、、」
→チェック【M】がある 255へ
→チェック【M】がない 254へ
254
「1つくらいいいだろう!もういい加減ここから逃げるんだ!」
「うぅ、、、、わ、判りました!これだけ持ってすぐに行きます!」
蒔絵は大きなアタッシュケースを2つを持ち出すと君と一緒に急いで出口まで駆けだした。
君もケースを運ぶのを手伝いつつ、やっとのことで部屋から脱出、ドアを閉める。
ガンッ!ガツンガツン!
ドアの向こうでは女王を殺され怒った小バチ達が仕切りにドアに体当たりを繰り返していた。
ふぅ、、、、危ないところだった。
「こんな事になるんならもっと下の方に置いとけば良かった。。。最後の1個。。。ぐすっ。
でも、これだけ持ち出せただけでも感謝です。危ないところを本当にありがとうございました」
ようやく笑顔が戻った蒔絵が、君に深々と頭を下げる。
「矯正手術はしてないのか?今どき裸眼のままなんて珍しいな」
「父の言いつけで、、、軽いレーザー治療だけでもサイボーグ化につながるからと、父は頻りに心配してくるんです」
「へぇ、、、まぁその、子供にそういう心配している親御さんもまだまだ多いらしいからね」
こうして蒔絵を中央ホールへ避難させるため、君は一緒に外周通路を戻っていく。
現在、チェック【L】はあるだろうか。
255
「そうだ思い出したよ!コレ君のだろ?預かって来たんだ!」
君は蒔絵にメガネケースを手渡した。
泣きそうだった蒔絵の顔がぱぁっと花のようにほころんだ。
「あーっ!これ私の?!そうですそうです!ありがとうございます!あー良かったー!」
さっそく黒縁のメガネをかけた蒔絵は、大急ぎで目的のケースを探して回る。
→ 256へ
256
「ありました!これで全部です!すぐに行きます!」
蒔絵は大きなアタッシュケースを3つも持ち出すと君と一緒に急いで出口まで駆けだした。
君もケースを運ぶのを手伝いつつ、やっとのことで部屋から脱出、ドアを閉める。
ガンッ!ガツンガツン!
ドアの向こうでは女王を殺され怒った小バチ達が仕切りにドアに体当たりを繰り返していた。
ふぅ、、、、危ないところだった。
チェック【M】の横を「蒔絵の研究品すべてを入手」に書き替えること。
「本当に助かりました! あなたがメガネまで持ってきてくれたおかげですよ!」
まるで子供のように満足げな笑顔で、蒔絵は君に礼を言った。
そのあまりに無垢な表情に君は若干ドギマギしつつ、ぎこちなく会話をつなぐ。
「き、矯正手術はしてないのか?今どき裸眼のままなんて珍しいな」
「父の言いつけで、、、軽いレーザー治療だけでもサイボーグ化につながるからと、父は頻りに心配してくるんです」
「へぇ、、、まぁその、子供にそういう心配している親御さんもまだまだ多いらしいからね」
こうして蒔絵を中央ホールへ避難させるため、君は一緒に外周通路を戻っていく。
現在、チェック【L】はあるだろうか。
257
君は蒔絵と一緒に実験区画を出るための出口ドアまで来た。
君が手をかざすとドアはすんなりと開く。
実験区画を無事に脱出した君と蒔絵は、そのままエレベータへと乗り込んだ。
チェック【Y】を入れること。横には「蒔絵を救出」と書き込むこと。
居住モジュールに到着し、着替えや身の回りのものを取りに行くという彼女を自室まで送る。
随分待たされた上に出てきた彼女は何をそんなにという程の大荷物だった。
緊急避難なんだから、そんな普通の引っ越しみたいにアレコレ持ち出さないでくれる?と君が小言を言ってみても、新品にかけ直した黒縁メガネの奥で彼女はけろりと笑って頭を下げるだけだった。まったく。。。。
しかし、間違いなく君が彼女の命を救ったのだ。
君が勇気を奮ってあのモジュールへ踏み込まなかったら、今、こうしてここに笑う彼女はいなかっただろう。
この笑顔こそが、今の自分への最高の勲章だ。
そう誇らしげな気持ちで微笑み返した君の眼に、一粒の涙が浮かんではこぼれた。
良かった。。。。今度こそ、こんな僕でも人の命が救えたんだ。
君は蒔絵に気付かれないよう、顔を背けてそっと目頭を拭うのだった。
258
君は蒔絵と一緒に実験区画を出るための出口ドアまで来た。
君がドアを開けようとしたのだが、何故かどうしても開いてくれない。
それを見ていた蒔絵が、私がやりましょうか?と手をかけると今度はドアはすんなりと開いた。
訳が判らなかったが、おそらくセキュリティレベルの関係ではないかと彼女は言う。
ともあれこれにて君と蒔絵は無事に実験区画を脱出し、エレベータまで戻ることができた。
チェック【Y】を入れること。横には「蒔絵を救出」と書き込むこと。
居住モジュールに到着し、着替えや身の回りのものを取りに行くという彼女を自室まで送る。
随分待たされた上に出てきた彼女は何をそんなにという程の大荷物だった。
緊急避難なんだから、そんな普通の引っ越しみたいにアレコレ持ち出さないでくれる?と君が小言を言ってみても、新品にかけ直した黒縁メガネの奥で彼女はけろりと笑って頭を下げるだけだった。まったく。。。。
しかし、間違いなく君が彼女の命を救ったのだ。
君が勇気を奮ってあのモジュールへ踏み込まなかったら、今、こうしてここに笑う彼女はいなかっただろう。
この笑顔こそが、今の自分への最高の勲章だ。
そう誇らしげな気持ちで微笑み返した君の眼に、一粒の涙が浮かんではこぼれた。
良かった。。。。今度こそ、こんな僕でも人の命が救えたんだ。
君は蒔絵に気付かれないよう、顔を背けてそっと目頭を拭うのだった。