はいーできましたー。投げっぱなしにならずに畳めてよかったですー。
宇宙SFもの、こちらが最終章となります。
さすがにここからは始められませんのでご注意ください。
ちなみに完成にあたり作品全体の最終的な戦闘バランス調整を行いまして、結果的に他の章のボス戦やらアイテムの効果やらまでもを全面見直しを行いました。
前回までの発表分はプロト、今現在のが正規の完全版という扱いでよろしくお願いします。
とは言え、変えたのはあくまで中身の数字部分だけ。シナリオ的には特に変更はありませんので、ブック読みされてるだけの方は最初から読み返さなくても大丈夫ですよ。それではドゾー。

 

 

 

 

 

天宙機城シュヴァルツシルド

Act.6 そして白銀の向こうへ

作:緒方直人

 

 

 

 

 

→さいしょからはじめる Act.1からお読みください
→つづきからはじめる 30へとお進みください

 

 

 

 

 

 

28

そうか、お疲れ様。いや大丈夫、君はここまで充分よくやった。
いろいろ心残りはあるだろうが、現実的な決断を下した君は、無事に地球への帰還を果たし、その貴重な命を長らえることができた。

しかしもし、君が宇宙の戦士として、またひとりの人間として、もっと強く成長したいと再びその気力を奮い立たせてくれるのならば。
もしくは自分の命よりも大切なものがこの世にはあると気付いてくれたのならば。
どうかもう一度この本を手に取り、納得のいく結末まで頑張って読み進めてもらいたい。
君が私を本棚に残しておいてくれる限り、私はいつまでも、君の復帰をこのまま待ち続けることにしよう。(END)

 

 

 

 

 

 

30

君は今、シュヴァルツシルド1F:居住モジュールの中央ホールにいる。バルカンの予備弾マガジンの補給を終え、簡単な非常食を君は済ませた。
ここでは君のSP値が減っていれば【1000】までなら回復させることができる。こんな状況ではいくら休もうともそこまでの値が精いっぱいだ。
もっとも、味気ない非常食以外にも何か他に食べる物があるというなら別だが。

そして、ホールには人ひとりが余裕で横になれそうな大型のソファーもあった。
君が危険な捜索を乗り切る英気をもっと多く養いたいと考えるのであれば、ここでしばしの仮眠を取っていくのもよいだろう。

また君が既に何人かの生存者を救出しているのであれば、彼らと話をしてもよい。何かの有益な情報が得られるかもしれない。

もしくはチェック【J】がない状態でチェック【V】がある場合に限り、特殊な選択肢へと進むことも可能だ。

これらのいずれにも興味がなく、そんな寄り道してる暇はないと今の君がやる気に満ち溢れているのならば、これ以上ここに勇敢な戦士を引き留める理由は何もない。すぐに出発しよう。

→仮眠を取る 32へ
→生存者と話をする 35へ
→チェック【J】がなく、チェック【V】がある 36へ
→すぐに出発する 31へ

 

 

 

 

 

 

31

君は今、他の階層へとつながるエレベータの前にいる。ここから各モジュールへの捜索に向かうこととなる。準備はいいだろうか。
まだなら、後ろにはここ居住モジュールで一番広い中央ホールへと戻るドアもある。

→B1F:“運動娯楽モジュール”へ向かう 40へ
→B2F:“接港ドックモジュール”へ向かう 37へ
→B3F:“自然再現モジュール”へ向かう 129へ
→B4F:“環境実験モジュール”へ向かう 174へ
→B5F:“動植物遺伝子研究モジュール”へ向かう 277へ
→B6F:“素材開発モジュール”へ向かう 278へ
→中央ホールへ戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

32

この危険な捜索を完遂するには、もっとしっかりとした休息が必要だ。そう判断した君は、少しばかり眠って英気を養う事に決めた。ホールのソファを拝借し、君は大胆にも横になる。
ここでは君のSP値を【1500】までなら回復させてもよい。
引き続き、非常食以外の他に食べ物があればここでもその恩恵は受けられる。

現在、チェック【S】はあるだろうか。

→ある 34へ
→何それおいしいの? 33へ

 

 

 

 

 

 

33

それでは、おそらくは君の初めてのチェックとなるであろうこの場を借りて本作におけるいわゆるフラグ管理、チェックシステムについて説明する。
アナログなゲームであるゲームブック一般においては、コンピュータが自動で全てを処理してくれる訳ではない。
〇〇を持っている、△△のイベントは既に済ませた、などのゲームの進行状況は全てを読者自身が自己申告で行い、管理しなければならない決まりがあるのだ。

君はこれから要所要所で、その進行状況を聞かれることとなるだろう。だが、それらで「君は〇〇を済ませているか」などと直接的な聞き方をいちいちしていたらチェックシート内のメモ書きの中を探すのも大変だし、なにより重大なネタバレにもなりかねないので簡素で探しやすく、また知らなければ内容は判らない、アルファベットの記号一文字で代用しているという訳だ。どうかご理解願いたい。

なのでもし、これを別の文字と間違えたり、もしくはチェックをし忘れたりするとゲームの進行は君の想像するのとは違ったおかしな方向へ流れてしまうぞ。そんなカオスな展開も構わないといった余程の変わり者でない限りはチェックはくれぐれも間違えないように。

それでは改めて、チェックシートにチェック【S】を入れること。
その横には「仮眠を取った」と簡単な内容を書き込むこと。

そして、仮眠を取った君のチェックシートに今あるチェックは、全てを「ダブルチェック」に上書きすることも忘れてはならない。もちろん、今入れたばかりのチェック【S】も含めてだ。
文字を〇で囲むもよし。「/」を「X」にするもよし。「○」を「●」に塗りつぶすもよし。特に決まりはない。
ノーマルか、ここでダブルに上書きされたのか、その違いが判ればどんな形でも君の好きなやり方で結構だ。
これが何を意味するのかは、ゲームを進めるうちに追々判ってくることだろう。

おっと、おしゃべりが過ぎたようだ。
それもこれも、君がいつまでたっても起きないからだぞ。ほら、いい加減目を覚ました方がいいんじゃないのか。。。。。。。

誰かに呼ばれたような気がして、君はガバッと跳ね起きる。
慌てて時刻を確認。しまった!こんなに何時間も寝るつもりじゃなかったのに!? 次からはちゃんとアラームをセットしなければと君は反省した。

さぁ、リフレッシュは充分過ぎるほどに済んだはずだ。
ではいよいよ気を引き締めて、ステーションの捜索に向かうとしよう。

→ 30へ

 

 

 

 

 

 

34

脱ぎ置いた君のヘルメットのアラーム機能が、きっかりと仮眠終了の合図を告げる。
うん、張りつめていた神経の緊張もかなりほぐれたようで、気分もすっきりだ。

君のチェックシートに今あるチェックは、全てを「ダブルチェック」に上書きすること。

さぁ、リフレッシュも済んだ。気分も新たにステーションの捜索を再開しよう。

→ 30へ

 

 

 

 

 

 

35

君は生存者たちの集まりの輪へ入る。何か有益な情報が聞けるかもしれない。
さて、今この場にいるのは誰だろうか。
チェック【W】【X】【Y】【Z】を確認し、条件を満たす選択肢へと進もう。
複数あるならば組み合わせはどれも君が自由に選んで構わない。

→チェック【W】 116へ
→チェック【X】 172へ
→チェック【Y】 259へ
→チェック【Z】 269へ
→チェック【W、X】 173へ
→チェック【W、Y】または【W、Z】267へ
→チェック【X、Y】 268へ
→チェック【Y、Z】 276へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

36

このパラグラフに来られたのなら、君はここでチェック【V】有線式ビームランチャーをこの場に置いていくか、それとも持っていくかの選択を自由に変更することができる。
メモ欄には「ビームランチャー携行」か「ビームランチャー選択不可」のどちらか該当する方をその都度書き換えていくこと。

繰り返しになるが、君がこの兵器を捜索に持っていく場合、そのかなりの重量ゆえに場所を移動するようなパラグラフを君が1つ進めるたびに現在のSP値から【-10】ずつを引いていかねばならない。
それでSP値が【0】になったとしてもゲームはそのまま続けても構わないが、「君のSP値が【0】になった」の選択肢があるパラグラフまで来たならそこで即ゲームオーバー扱いとなるので覚悟すること。

しかしこの場にビームランチャーを置いていく、つまりはチェック【V】のメモ欄を「ビームランチャー選択不可」に書き換えるのならば、上記の制約からは一切解放される。
ただし当然ながらその状態では「チェック【V】を使う」の選択肢は一切選べなくなるので注意すること。選べるのは「ビームランチャー携行」の時だけだ。
この場に置いてきたランチャーを再び持って行きたい時はちゃんとこのパラグラフに戻ってきてから書き換えること。

→ 30へ

 

 

 

 

 

 

37

君はシュヴァルツシルドB2F:“接港ドックモジュール”へと来た。
停泊しているシップはもうほとんど無く、一面ガランとしている。その中には、もちろん君らが乗ってきたシップもあった。
それを見た君は、もう危険な捜索はここで諦めて今残った者だけで地球へ逃げ帰ってもいいんじゃないのかといった衝動に駆られてしまう。

確かに、それも自分の限界を理解したプロとしては正しい選択なのかもしれない。
自分はただの新入りだ。ここまででも充分よくやったじゃないか。
今ここに残っている生存者たちだけでも確実に救助することの方が重要なのではないのか。

→いや駄目だ、気力を奮い立たせて捜索に戻る 31へ
→自分にはもうここまでが限界だ、脱出しよう 28へ

 

 

 

 

 

 

38

もう駄目だ。。。。。君の張りつめていた緊張の糸の最後の一本がぷつりと音を立てて、弱々しく消え散ってしまった。
君は意識が遠のき、ゆっくりとその両目が閉じられていく。。。。。。

だが諦めないでほしい。ゲームはこれで終わることはない。
君のチェックシートには、ダブルチェックなるものが成されているだろうか。これはコンピュータゲームでいうところの、いわばセーブ機能だ。
こうして惜しくも志半ばで力尽きてしまった場合でも、以前にセーブしたポイントまで状況を戻し、ゲームを再開することができるのだ。

ここではダブルチェックでセーブしてあるものを除いて、全てのノーマルチェックは消していくこと。
敵に与えたダメージや発動する特殊条件などのメモ書きも全部消していくこと。
また、先の捜索の中で無くしたアイテムがあってもそれらは全て元の状態に戻っている。

万一ダブルチェックなんてしてない、そんなの知らないと君が言うのならば、可哀想だが全てのチェックを消して中央ホールを出るところからやり直しだ。
ヒントとしては、こまめに仮眠を取ることをお勧めしておく。

それではこれより、再び君の意識を≪あの時≫まで引き戻そう。
君はゆっくりと、覚醒していく。。。。。。。。。。。。。。。

→ 39へ

 

 

 

 

 

 

39

。。。。。。。。。。。。。。。。

う、ん、、そうか、夢、だったの、か。。。。。

君がいるのは中央ホールのソファーの上だった。
いつの間に眠ってしまったのだろう。側では脱ぎ置いたメットのアラームがけたたましく君の目覚めを急かしていた。

しかし、、、、やけにリアルな夢だった。まるで本当に体験したかのように今でもはっきりと記憶に残っている。もしこの先で今度も同じような状況に遭遇したとしたら、次こそは、、、、
君は何故だかふとそんな根拠のない予感めいたものを抱いた。

段々と、君はこれまでに進めてきた捜索状況を思い出していく。
さぁ、記憶の整理はついたか?大丈夫なら再びステーションの捜索に出発しよう。

→ 30へ

 

 

 

 

 

 

116

「隊長、傷の具合はいかがですか」

「おぅ!もう大丈夫よ!メシもたらふく食ったしな!
 これでバーボンでもありゃすぐなんだがなぁ!どっかで探してこい!ダハハッ!」

よかった。連れ帰ってきたときよりもだいぶ顔色が良くなったみたいだ。
それでもやっぱり下半身はほとんど動かないらしい。ひょっとしたら神経までヤられちまってるかもな、と隊長は他人事のように言っていたが、まぁ、今の医療技術なら万一半身不随でも疑似神経でほぼ修復できるはずだ。
地球に戻るまでの辛抱です。もう少しだけ待っててくださいねと君は言った。

さて、兵器全般について詳しい隊長に、君は何か聞きたいことはあるだろうか。
ここでは君が手に入れた兵器や装備品などについて、詳しい性能を尋ねたり、その他の戦闘マニュアルなどについても聞けたりする。
ちなみにまだ持ってないものに関しては、当然ながら尋ねることはできない。

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

117

君は隊長に、キングビートルの盾について尋ねてみた。

「なんだコリャ? こら手前ェの手作りか?
 へぇ、、、、素人作りにしちゃまぁまぁよく出来てるじゃねぇか。こいつを使って戦えば、敵の飛び道具なんかは かなりの確率で回避できるようになるだろうな。
 ただしこんだけデカいの振り回してると逆に動きは鈍くなるから 敵が接近してくるような格闘戦なんかでは、使うんじゃねぇぞ」

「いいか、こいつの効果はな、
 『敵がL武器で攻撃してくる場合に限り、敵の命中率を【-3】減らして戦える』だぜ」

「例えば敵の武器がL武器のマシンガンだったとする。攻撃パラメータは攻撃力【200】命中率【4】だ。
 そしたら敵の命中率はこの盾の効果で【1】になって、サイコロは「5」以上じゃなくて「2」以上の目を出せば楽々回避できるようになるってワケだ。この差のデカさ、判るだろう?」

「しっかしL武器で命中率【4】なんてのもそうそう無いだろうからなぁ。 せいぜいあっても【3】ってとこだろ。ってことはコレ、 持ってりゃ射撃戦は無敵になるよなぁ。いいのかねこんなチートアイテム出しちゃってよ。
 それとも何か、他に特別で使う場面が用意されてたり、、、、、、すんのかねぇ」

→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

118

君は隊長に、重力子キャンセラーについて尋ねてみた。

「ふうむ、これがあのお嬢さんの自信作かい。若けぇのに大したもんだな。もっと効果範囲がデカけりゃ自分を丸ごと軽くしたいとこなんだろうが、ま、ともかくそのナイフが付いた手甲の部分だけでも5~6kgはあるからな。それがゼロになるってんなら、そら腕の振りも相当早くなるはずだぜ。これまで捕えられなかったような素早い敵にも、充分攻撃が当たるんじゃねぇか」

「いいか、こいつの効果はな、
 『ナイフで攻撃する場合に限り、自分の命中サイコロは1回だけなら振り直してもよい』だぜ。

「例えば手前ェがパルシングナイフで敵を攻撃する場合、命中率が【4】だったとする。そしたら「5」が出た。失敗だ。でもな、このアイテムの効果でこのサイコロを無しにしてもう1回振り直す事ができるんだ」

「次で「3」なんかが出てくれりゃ儲けもんさ。失敗だった攻撃が成功に変わって無事敵にダメージが通る。長く続けてりゃこの差はデケェぜ。もちろん、次でも「6」が出て結局失敗に終わる場合もあるがな」

「最後に一応言っとくがな、この効果はあくまで武器にナイフを選んだ時だけの話だぞ。バルカンで攻撃した時にも調子に乗って2回振り直しちまった、なんて反則はすんなよ。判ったか?」

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

119

君は隊長に、派手な柄のメモリーカードについて尋ねてみた。

「どっから持ってきたんだこんなもの。何か情報でも入ってんのか。まぁ待ってろ。今中身を解析してやっから。。。。。。。。。。。。」

「あーーーっと、、、なんだよコレ。ただの音楽ファイルしか入ってねぇみてぇだぞ。しかも全部ヘビメタとかパンクロックとか、そんなんばっか。おいおい、随分偏ったいい趣味してやがんなぁ」

「まぁもしかしたら隠しファイルとか入れ込んでるのかも知んねぇけどな。とりあえず俺が調べた限りじゃ、何も特別なもんは入っちゃいねぇみてぇだぜ。こらホントに個人の私物なだけじゃねぇのかよ?」

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

120

君は隊長に、ハンドバルカンF型について尋ねてみた。

「こいつがあのF型かよ?!またスンゲェの見つけてきやがったなぁオイ!噂にゃ聞いてたが、まさかこんなロートルな所で造ってたとは思わなかったぜ。回転速度が今までの2倍なんだってな。そんでもってこの小型化とは、、、、、」

「いいか、こいつの効果はな、
 『バルカンで攻撃する場合に限り、自分の命中サイコロは1回だけなら振り直してもよい』だぜ。

「例えば手前ェがハンドバルカンで敵を攻撃する場合、命中率が【4】だったとする。そしたら「5」が出た。失敗だ。でもな、このアイテムの効果でこのサイコロを無しにしてもう1回振り直す事ができるんだ」

「次で「3」なんかが出てくれりゃ儲けもんさ。失敗だった攻撃が成功に変わって無事敵にダメージが通る。長く続けてりゃこの差はデケェぜ。もちろん、次でも「6」が出て結局失敗に終わる場合もあるがな」

「最後に一応言っとくがな、この効果はあくまで武器にバルカンを選んだ時だけの話だぞ。ナイフで攻撃した時にも調子に乗って2回振り直しちまった、なんて反則はすんなよ。判ったか?」

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

121

君は隊長に、ハンドガンについて尋ねてみた。

「おいおい、ホントにこんなチャチィので戦うつもりか?やめとけやめとけ。その左腕のバルカンが弾切れになるなんてことはまず無ぇだろうし、腕のアーマーにがっちりくっついた内蔵式なんだからよ。いっくらド素人の手前ェでも、ぽろっと取り落とすこともねぇだろうが」

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

122

君は隊長に、試作型強化アーマーについて尋ねてみた。

「どれ、貸してみろ、、、、、、ほぅ、こりゃ確かにかなりの上物だぜ。強度も文句ないし、何より軽い。こりゃ相当金も掛かってるな。市場に出回るとしたらいくらくらいになんのかねぇ。明らかに金持ちVIPな成金様向けのオーバースペック商品ってカンジだがまぁ性能的にはかなり使えるのは間違いねぇよ」

「いいか、こいつの効果はな、
 『戦闘中の敵の攻撃力を常に【-50】減らして戦える』だぜ」

「こいつの場合は敵の武器がS武器でもL武器でも関係ねぇ。どっちでも有効だ。かなりオールマイティに使える有効な装備品だぁな。
 敵がS武器の体当たり、攻撃力【100】だったら【50】に、L武器のマシンガン、攻撃力【200】だったら【150】ってな具合だぜ。
 減った分耐えられるSP値、つまりは耐久ヒット回数が増えるわけだからこいつぁ使わねぇ手はねぇだろうよ」

「ただし、念のため言っとくがな、イベント中のトラップや敵からの特殊攻撃なんかの時の文章中で指示されるダメージ値にまで、この減点効果は使えねぇから注意しろよ。
 そこまでやられるとせっかく調整したバランスが崩壊するからさすがにあのオッサンが勘弁してくれだってさ」

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

123

君は隊長に、黒縁のメガネについて尋ねてみた。

「、、、、、別に特別なハイテク機能もなんも付いてねぇ、ただのメガネだぜ。これを見せて、いったい俺に何を言わせようってんだ?いっとくが俺にゃそんなマニアックな趣味なんてねぇからな」

「しっかし、今時珍しい骨董品だよな。視力矯正手術なんてちょちょいで終わるこのご時世によ。まぁ一部には、全身サイボーグ化を恐れてか、自分の体にメスを入れることすら異様に怖がるようになった自然派主義者の連中もちらほら増えてきたらしいからなぁ。
 その点、俺なんか見てみろ、ここと、そこと、ホレこんなとこまで、、、、、」

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

124

君は隊長に、トリモチバルーンについて尋ねてみた。

「何だこりゃ? フーセンガムのおもちゃか?筒からこんなもんが出てきたからって何だってンだよ?まったく、頭のイカれた連中の考えることはよう判らんぜ。。。。。。」

「効果と言えば、、、、まぁそうだな、、、、
 とりあえずは何かをくっつける、敵への目くらましに使う、速乾性はあるらしいから、壁にできた空気漏れの亀裂を塞ぐ、うーむ、後はアイデア次第でってトコなんだろうが、俺にはちと思いつかねぇ。
 ともかく、使える所があったら何でも試してみるしかねぇんじゃねぇか?」

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

125

君は隊長に、有線式ビームランチャーについて尋ねてみた。

「携行型ビーム兵器ってか。。。。。。またスゲェもん見つけてきたもんだな。電気エネルギーを収束させて、一気に粒子状の破壊エネルギーに変えて放射する。せいぜい要塞の壁に貼り付けとく防衛兵器だったはずが、まさかここまでの小型化に現実に成功していたとはなぁ。
 、、、、、シッポ付きってのが、またなんともマヌケだがな。ワハハッ」

「しっかしいくら小型化したとはいえ、それでもこの重量だ。フィクションの世界じゃ最強モンだったが、実際に使うとなるとどうなんだろうなぁ。まさか片手で担いでホイホイ飛び回るってわけにゃいかねぇだろ。使うんならこうどっしりと腰だめに構えてだな、片膝もついてしっかり踏ん張って、砲身を固定しなきゃならん。、、、、そう、そんな感じだ」

「だがしかしそうなると、当然敵からの攻撃はほぼノーガードを覚悟しろ。使うならせいぜい射撃戦だ。格闘戦に持ち込まれたら即サンドバッグ状態だからな。そんな事態になったらすぐに手放してその場を離れるんだぞ」

「あぁ、それとまさかとは思うが一応言っとくがな。敵と出会ったらくれぐれもこんなモン担いだままで戦ったりするなよ。一旦その場に置いて、身軽になってから戦うこった。まぁいくら手前ェでもそこまでアホじゃねぇとは思うが。」

「ともかく、一番厄介なのがこの有線式ってところだ。当然ながら専用の高圧電源があるような特別な場所じゃなけりゃ使えねぇ。
 普通の通路じゃまず無理だろうな。苦労して担いでいった揚句、結局は使わずじまいでそのままオダブツなんてことにならなきゃいいがな。
 ま、本当に持ってくかどうかは手前ェの判断に任せるぜ。好きにやんな」

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

126

君は隊長に、S武器・L武器の違いについて聞いてみた。

「いいか、武器は主に以下の2系統に分類される。相手に接近して直接武器を叩き込むショート(Short)レンジ武器、通称S武器と、逆に相手からなるべく距離を取って飛び道具で攻撃するロング(Long)レンジ武器、 通称L武器だ」

「今の手前ェが標準装備してる2つの武器が、S武器のパルシングナイフと、L武器のハンドバルカンだな。基本的にはどちらも同等の攻撃力を持つ。ただし、これらは手前ェが戦ってく敵の種類によっては片方の武器の効果が絶大だったり、逆に通用しなかったりといった場面も出てくるだろう。その時は、攻撃力・命中率ともにその戦況に応じた数値が提示される。こればっかりは、実際に試してみなけりゃ判らない。
 戦況が不利だと感じたなら、途中で武器を変更してみるのも戦場では生き延びる鉄則だぜ」

「ちなみに手前ェがナイフ(S武器)で敵に接近して戦おうとすれば傾向としては敵味方ともに武器の命中率は高めの数値が、反対にバルカン(L武器)で敵から距離を取って戦おうとすれば敵味方ともに武器の命中率は低めの数値が出やすいってのは覚えとくといいだろうな。
 もちろん当然ながら例外もありうるぜ。
 意外な戦い方が意外な効果を発揮するなんて場面もあるかもしれねぇぞ」

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→サイコロの出目と命中率の判定について聞く 127へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

127

君は隊長に、サイコロの出目と命中率の判定について聞いてみた。

「なんだよ、それについちゃとっくに聞いてたんじゃねぇのかよ。まぁ、また戻ってあのオッサンのヘタクソな説明を聞き直すのも面倒くさいだろうし、なにより師匠の俺様から直々に改めて伝授願いたいってな殊勝な心掛けなら結構だ。耳の穴かっぽじってよっく聞いとけよ」

「まず、戦闘時に手前ェが振るサイコロには、手前ェの攻撃の時に振る『命中サイコロ』と、敵の攻撃の時に振る『回避サイコロ』の2種類があるわけだ。
 んで、こいつらをヒットしたか避けられたかの判定で見比べるのが、敵味方お互いの武器の『命中率』だな。ここまではOKか?」

「この命中率がな、、、まぁパーセンテージじゃねぇから正確にゃ率とはちと違うんだが、この数値よりも『同じか小さい値』がサイコロで出せりゃ攻撃成功でヒットしたことになる。数値より『大きい値』なら、その攻撃は失敗だ。
 これが逆に敵の攻撃時だったら手前ェの回避が成功できてラッキー!ってこった」

「命中率【6】なんて武器があったら、そいつはつまり『必中』ってこったな。なんせ6より大きな値は6面サイコロじゃどうやったって出ねぇんだからよ。
 反対に、命中率【0】ってな武器は、もう何をどうしてたって当たらねぇ。判るか? 最低の1でも命中率を越えちまうからだよ。
 ま、これらは極端な例だ。実際にはこんなのは出てこねぇと思うぜ、、、、多分な」

→チェック【B】について尋ねる 117へ
→チェック【C】について尋ねる 118へ
→チェック【E】について尋ねる 119へ
→チェック【F】について尋ねる 120へ
→チェック【H】について尋ねる 121へ
→チェック【K】について尋ねる 122へ
→チェック【M】について尋ねる 123へ
→チェック【N】について尋ねる 124へ
→チェック【V】について尋ねる 125へ
→S武器・L武器の違いについて聞く 126へ
→開かないドアがあったことを話す 128へ
→他の人とも話してみる 35へ
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128

君は隊長に、どうやっても開かないドアがあったことを話した。

「あぁあれか。そういや手前ェのはまだ最下級の1のままだったな。
 よし仕方ねぇ、今から一時的にだが、手前ェにJANKS隊の指揮権を譲ってやる。今から手前ェが俺の代わりに隊長代理を務めるんだ、いいな」

そう言うと隊長は何やら端末を取り出すと、シュヴァルツシルドのメインコンピュータへとアクセスしだした。

「ここを、、、、こうやって、、、こう、、だったかな?、、、、よし出来た」

「隊長、、、それもしかしてハッキングですか?」

「馬鹿野郎!人聞きの悪いこと言うんじゃねぇ。非常時の軍規に基づく緊急対応策と言え!いいか、別にデータをあれこれ改ざんしたって訳じゃねぇよ。さすがに部外者の俺が個人のセキュリティレベルを上げ下げなんて出来ねェからな。だからせめて、軍に伝わる秘伝の裏ワザで、俺と手前ェの生体データ内容をちょいと丸々スワップ(交換)したってだけの話よ」

「それでも充分ハッキングだと思うんですけど、、、、、」

「ごちゃごちゃウルセェんだよ。いいか。これでコンピュータ上じゃ今から手前ェが俺、俺が手前ェになったんだからな。
 、、、、、何だよその露骨に嫌そ~な顔は。こんなハンサムと見間違えて貰えるなんて光栄だろうがまったく。
 ま、小難しいことはともかくだ、これで手前ェは俺の権限でセキュリティレベル2までのステーション内のドアを自由に開けられるようになったからよ。しっかり俺の代わりに隅々まで調べてくるんだぞ」

君の生体認証セキュリティレベルが2に上がった。
チェック【I】を入れること。横には「セキュリティレベル2」と書き込むこと。
以後、このチェック【I】がある限り、君は生体認証セキュリティレベルが2以下のドアを全て開けられるようになった。

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172

「やぁ、田吾作。調子はどうだい」

「ナンダオメェ、ソンダバゴ機嫌トルヨナ気持チ悪リィ挨拶シタッテ、ナンモデネゾ」

、、、まったく。人がせっかく気を使ってやったというのにこれだもんな。

「うんまぁ。元気ならいいんだ。それじゃ」

「オイオーイ、ソレダケカ? おらニモコウ、ナンツーカホレ、いかシタ質問集トカ、ナインケ?」

「あぁいや、お前には別にいいってさ。んじゃ」

「ナシテダー?! コノ頭脳明晰ナはいぱーこんぴゅーたノおらニ答エラレナイ質問ハ無イッツーノニ!」

「いや、、、だって、、、お前のセリフ、カタカナばっかで読みにくいし」

「ムガーー!!ソレ言ウカー!ソレヲ言ウダカー!!ショーガネーダロガー!絵モ声モネーンダカラ、オメェハろぼっとラシサヲ出スタメコーイウ設定デ行ケッテあいつガ無理ヤリ決メタンダカラヨー!おらダッテナー、ヤロウト思エバは流暢ニシャベレルダゾー!イイカー!
 ・・・・ハーイ!こんばんは!クリス・ペプラーです!週末の素敵な夜、皆さまはいかがお過ごしですかー?私はですねー、最近めっきり、、、」

「わーっ?!やめろやめろ!キャラが崩壊するからやめろーっ!」

→なんとか黙らせて他の人とも話してみる 35へ
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173

ダーーーッハッハッハッハァ!!

    ガーーーッハッハッハッハァ!!

          ヌワァーーーーッハッハッハッハッハァ!!!
 
。。。。あぁあぁ、やっぱりだぁ。あの2人、絶対気が合うと思ってたんだよなぁ。
見れば中央ホールのド真ん中。テーブルを陣取り、隊長と田吾作が2人して盛大な酒盛りの真っ最中であった。

「ほれほれ!呑め呑め!グッといけグッと!ダハハハハ!!」

「ソーイウオメェモ全ッ然足リテネーダロー、うぃっく! ダカラおらノ特製芋焼酎ガ呑メネーノカッツッテンダロガーコノヤロー!!」

「馬鹿野郎!手前ェのそんなトコから出したのなんて呑めるか!ガハハ!」

もちろん君にはあんな酒盛りに加わる暇はないし、加わろうとする気も毛頭ない。

→見ないフリをして他の人とも話してみる 35へ
→気付かれる前に出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

259

ソファに姿勢よく座っていた蒔絵が、君に気付きぱっと顔を上げた。
現在、チェック【Z】はあるだろうか。

→ある 260へ
→ない 261へ

 

 

 

 

 

 

260

「あっ、お疲れ様です。大丈夫ですかお怪我はありませんか?」

姉の夏穂と話していた蒔絵が疲れた君を優しく労う。
君が現在の捜索状況を簡潔に説明すると、彼女は再び明るい笑顔を見せてくれた。
さて、このシュヴァルツシルドや宇宙物理学全般について詳しい蒔絵に、君は何か聞きたいことはあるだろうか。
ここではあくまでフィクションであることを前提に、作中用語の知識などを尋ねたりもできる。

→シュヴァルツシルドの意味を尋ねる 262へ
→重力子について尋ねる 263へ
→重力子集積装置について尋ねる 264へ
→チェック【M】がある 265へ
→好きなタイプについて尋ねる 266へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

261

ひとりぽつんと行儀よく座っていた蒔絵は急に立ち上がると悲痛な面持ちで君に駆け寄ってきた。

「あの!、、、お姉、いえ、私の姉がまだこのステーションから脱出してないみたいなんです。さっき端末から入退出者リストを確認したので間違いありません。所属の素材開発モジュールからもまだ出てないみたいなんできっとまだあそこに取り残されてるはずなんです!お願いです!私と一緒に探しに行って頂けませんか?」

さっきあんな危険な目にあったばかりだというのに、宇宙警備隊員に向かって自分も行くから着いて来てくれとはなかなか肝の据わった女性だ。
自分が行くのであなたはここで心配せずに待っていて欲しいと、君は蒔絵に向かって慎重に説得する。
幸い、それほど時間はかからずに彼女は渋々納得してくれた。
君は出来る限りに彼女を励ますと決意も新たにその場を後にした。

→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

262

「シュヴァルツは黒、シルドは穴。このステーションの名称シュヴァルツシルドはですね、ドイツ語でブラックホールを意味する言葉なんですよ。正確な発音はドじゃなくてシュヴァルツシルト、なんですけどね。」

危険な捜索ですり減った精神に、蒔絵の柔らかな声が心地よく響く。君は彼女に更に話を促す。

「そうそうシュヴァルツシルトと言えば!シュヴァルツシルト半径はご存知ですか?光のスピードでも抜け出せなくなっちゃうブラックホールの限界接近領域を示した距離のことなんですけどね。この距離まで近づいちゃったらもう光でも逃げ出せないくらい重力が強いんですよっていう……怖いですよね……でもそれだけの強い重力が……」

その後もずいぶんと長いこと彼女の独演は続いた。少し頭がクラクラしてきたかもしれない。
どうやら見た目に反して得意分野についてなら際限なく饒舌になってしまうタイプのようだ。

さて、君は他にも蒔絵に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。

→重力子について尋ねる 263へ
→重力子集積装置について尋ねる 264へ
→チェック【M】がある 265へ
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263

「重力とは何か。二十一世紀末までそれは宇宙物理学最大の謎でした。それまで重力とはリンゴや天体そのものが周りのものを『引き寄せる』力だと思われていましたが、それがダークマターやダークエネルギーの解明によって、全く逆の考えだということが判ったんです」

危険な捜索ですり減った精神に、蒔絵の柔らかな声が心地よく響く。君は彼女に更に話を促す。

「私たちは地球に引き寄せられて立ってるんじゃなくて、頭の上の真空の宇宙空間から無限に降り注ぐ重力子のぶつかりによって地球に『押し付けられている』んです。それはもう当時の宇宙物理学に大きな衝撃を与えたそうですよ。今となってはそんなの当たり前なんですけどね」

「例えるならそうですねぇ。何もない真空の空間からは、ここではない別次元からの膨大なエネルギーが常に溢れ出して来ている。そうイメージして頂けるといいでしょうか。別次元、なんてほとんどファンタジーですけどね」

「それがその時代の科学では見えない、感知できなかったダークエネルギーと呼ばれる別次元からの力でした。そのうちのごく一部の素粒子に、重力子があります。これが真空の別次元の扉から飛び出して、四方八方に万遍なく放射され続けていた。何百億年の遥か太古の宇宙から、ね」

「周囲が等しく本当に何もない真空の宇宙空間であれば、ある地点に存在する物体にかかる重力子のバランスはどの方向からも同じなので、相殺されてゼロです。つまり動かない。その場にプカプカ浮いているだけ」

「だけど、すぐ隣に大きな地球のような天体があった場合はどうでしょう。その大きな地球がある空間だけは『真空ではない』わけですから、そこからはダークエネルギー、つまりは重力子がこちらの次元へは飛んでこない。対象物に向けて地球の方向から降り注ぐはずの重力子の量が、そこだけ少し減ってしまうわけです。するとどうなるか。力のバランスが崩れてその力の弱い方向一点へと対象物は段々と流されていってしまうわけです。この動きの力の度合いが、重力です」

「例えるならプールの栓が抜けちゃったような状態ですかね。何か『ある』真空では『ない』空間、そこには周囲からの重力子が一気に流れ込む。物体が大きく重く、ぎゅうっと密度が高ければ高いほどその流れは速く大きい。重力子はこの次元の素粒子ではありませんから扉から出た途端にすぐに崩壊して消えてなくなります。そのまま溜まって動きが収まるということもありません。未来永劫、その大きな天体のある『真空でない空間』へと新たな重力子が流れ込んでは消え続けます。この力の流れこそが、いわゆる私たちが大昔から重力だと思っていた力の正体だったんですね……」

その後もずいぶんと長いこと彼女の独演は続いた。少し頭がクラクラしてきたかもしれない。
どうやら見た目に反して得意分野についてなら際限なく饒舌になってしまうタイプのようだ。

さて、君は他にも蒔絵に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。

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264

「重力子の急激な流れの中に物体を置くことで押し付けられる力、つまりは重力が生まれます。だから意図的に強い重力子の流れを作れたなら、それが重力発生装置に成り得ます。機械による重力発生装置の開発はそういった発想からスタートしました」

危険な捜索ですり減った精神に、蒔絵の柔らかな声が心地よく響く。君は彼女に更に話を促す。

「強い流れを作り出すならふたつ、発生源の上流を作るか、流れ込む下流を作るかです。ですがその内の上流、つまりはダークエネルギーの発生源を作り出すといってもやはり限界がありました。なにせ真空状態よりも高純度の真空状態を局地的に作り出す、なんてものは理論上有りえなかったからです。大昔にはホワイトホールなんて仮説もあったみたいですけどね」

「結局は下流、つまりはダークエネルギーの流れ込む出口を作り出すことに開発は集約されていきました。単純に考えれば地球と同じ質量の天体を、こう、ギュウギュウとおにぎりみたいに握って小さく固めることが出来さえすれば理論上は可能でしたが、それじゃもう超新星爆発ですから、それはさすがに不可能。ということで研究者たちはそれに代わる代用出口が何かないかを懸命に探しました」

「マイクロブラックホール発生装置、なんて理論が割と有名なところですよね。ですが結局はそれもあまりに危険が大き過ぎるとの結論から上手くはいかなかったようです。そこから転じて、ようやく本来の代用出口と成り得るオプティカルウェーブのクロス結合法へと流れるに至ったわけで……」

その後もずいぶんと長いこと彼女の独演は続いた。少し頭がクラクラしてきたかもしれない。
どうやら見た目に反して得意分野についてなら際限なく饒舌になってしまうタイプのようだ。

さて、君は他にも蒔絵に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。

→シュヴァルツシルドの意味を尋ねる 262へ
→重力子について尋ねる 263へ
→チェック【M】がある 265へ
→好きなタイプについて尋ねる 266へ
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265

蒔絵はいきなり君の手を取ると、引っ張ってどこかへ連れて行き始めた。
えっ、えぇぇ? 急な展開に君の心臓はドギマギする。
だがやがてそれは全くの勘違いだったことに気付かされる。
彼女は中央ホールの隅の机に並べられた、環境実験モジュールから持ち帰ってきたあの研究品を君に見せたかっただけなのだ。

「……特に私が今一番力を入れていたのがですね、あの時危うく持っていきそびれる所だったコレ!重力子キャンセラーなんですよ~!はうぅ~良かったぁ~♪」

見ればそれは意外な程小さい小箱のようなものだった。
延々説明してくれた理論は難しくてよく判らなかったのだが、とにかく重力子の反物質みたいなものを放出してぶつかってくる重力子そのものを対消滅させる、つまりは重力の影響を無効化してくれる特殊なバリア装置のようなものらしい。

「……これが完成すればですね、バリアを全方位に張り巡らせることで地球上でも無重力状態をほぼ再現できるかもしれないという画期的な発明なんです!更には特定の方向のみバリアを解除することで重力子衝突とのバランスをコントロールして空中を自由自在に飛行!な~んてことも夢じゃないんじゃないかと……」

またしてもお得意の科学演説が始まりそうだったので君は慌てて塞き止める。
しかし、物の重さを無くせるというのは気になったので君はもう少し尋ねてみた。

「ねぇ、今のトコその無くせる重さってのはどれくらいまでいけるの?」

「え? いえ重さというよりはその、有効半径、ですかね、、、まだ放出する反物質そのものが不安定でして、出してもすぐに消えてなくなっちゃうんですよ、だからその、、まだ、、装置の周辺30センチ程度でしか効果が確認できなくって、、、」

急に歯切れが悪くなった。彼女にしてはまだまだ目標に遠く及ばないといった悔しい成果でしかないだろうが、君にとってそれでも充分に有益な情報だった。途端にとある閃きが生まれる。

「じゃあ頼む! 僕に考えがあるんだ、、、あのさ、、、」

数時間後、パルシングナイフを内蔵した君の右腕のアーマー部分に、その開発途中の重力子キャンセラーが取り付けられた。
装置を作動させてみる。
ヴィィィィィィ、、、、、、、
音は少しうるさかったが、確かに腕の重さが感じられなくなってきた。
腕を上げてみる。振ってみる。ナイフを射出して素振りをしてみる。
これは、、、!すごい信じられない軽さだ!これならナイフの命中率が今まで以上に増すに違いない!

「、、、こりゃすごいや!想像以上だよ!ありがとう!」

「絶対壊さないって約束ですからね! それと使用後のデータ収集と人体影響への計測、忘れず付き合って下さいよ! もう!」

今度は君が蒔絵の手を取り、ブンブンと振り回す。
彼女の頬に一瞬赤みが差したのにも気付かない程に君ははしゃいでしまっていた。

君は重力子キャンセラーを手に入れた。
チェック【C】を入れること。横には「ナイフ攻撃時:サイコロ1回振り直し可」と書き込むこと。
以後、チェック【C】がある場合に限り、君がナイフで攻撃する際は自分の命中サイコロが失敗しても、1回だけなら振り直しができるようになった。
つまりはナイフ攻撃の命中確率がアップしたということだ。
ここで忘れずにメモしておき、これからの戦闘を有利に進めること。

さて、君は他にも蒔絵に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。

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→重力子について尋ねる 263へ
→重力子集積装置について尋ねる 264へ
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→他の人とも話してみる 35へ
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266

「え?えぇ?ス、スきなタイプ、ですか??ナナな、なにをいって……?!?」

真っ赤になっている。うんうん、期待通りの反応だ。

さて、君は他にも蒔絵に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。

→シュヴァルツシルドの意味を尋ねる 262へ
→重力子について尋ねる 263へ
→重力子集積装置について尋ねる 264へ
→チェック【M】がある 265へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

267

隊長が無言で君を手招きしている。何事だろうか。

「・・・おい、あそこのお嬢さんな、俺んトコへ連れてこい」

「隊長、、、、年甲斐もないマネは辞めてください。どうせ相手にされませんよ」

「馬鹿野郎!勘違いすんじゃねえや。あのお嬢さんもここのお偉さんなんだろ。だったら今度はあちらさんと手前ェの生体データをスワップさせてもらうんだよ。セキュリティレベルが上げられるだろうが」

あぁ、なるほど。。。。。
趣旨を理解した君はさっそく救出してきたあの女性研究者に事情を説明した。
最初はゴネていたものの、捜索に必要だからと君の必死の説得もあってかようやく納得してくれる。
今度は彼女がコンピュータにゴリラ扱いされる事になるとは、さすがに黙っていたが。

君の生体認証セキュリティレベルが3に上がった。
チェック【L】を入れること。横には「セキュリティレベル3」と書き込むこと。
以後、このチェック【L】がある限り、君は生体認証セキュリティレベルが3以下のドアを全て開けられるようになった。

→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

268

「あっ田吾ちゃん! あなたも来てたのね!」

「オォウ、まきッペデネェカ! インヤ無事デ良カッタダナァ!」

意外な組み合わせが親しかったと知り君は驚く。
蒔絵はオフの時間は自然再現モジュールで畑仕事を手伝うのを趣味としているらしい。

→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

269

ソファに姿勢よく座っていた夏穂が、君に気付きぱっと顔を上げた。
現在、チェック【Y】はあるだろうか。

→ある 270へ
→ない 271へ

 

 

 

 

 

 

270

「お帰りなさい。どう?まだ生存者は全員見つからないの?」

妹の蒔絵と話していた夏穂が疲れた君を見てピシリと鞭打つように言い放つ。うぅっ、手厳しい。
君が現在の捜索状況を簡潔に説明すると、彼女はまだ不安げな顔をしながらも君を叱咤激励した。
さて、設計技師でもありシュヴァルツシルドの構造について詳しい夏穂に、君は何か聞きたいことはあるだろうか。

→各モジュールの大まかな役割について尋ねる 272へ
→重力子集積装置の配置場所について尋ねる 273へ
→直通エレベータの構造について尋ねる 274へ
→好きなタイプについて尋ねる 275へ
→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

271

ひとりぽつんと行儀よく座っていた夏穂は急に立ち上がると悲痛な面持ちで君に駆け寄ってきた。

「アタシの妹の蒔絵もこのステーションで働いてる科学者なんだけど、あの子まだこのステーションから脱出してないみたいなの。さっき端末から入退出者リストを確認したけど間違いないわ。所属の環境実験モジュールからもまだ出てないみたいだからきっとまだあそこに取り残されてるはずなのよ!お願い!アタシと一緒に探しに行って!」

さっきあんな危険な目にあったばかりだというのに、宇宙警備隊員に向かって自分も行くから着いて来てくれとはなかなか肝の据わった女性だ。
自分が行くのであなたはここで心配せずに待っていて欲しいと、君は夏穂に向かって慎重に説得する。
かなり強情で苦労したが、最後はなんとか彼女も折れて納得してくれた。
君は出来る限りに彼女を励ますと決意も新たにその場を後にする。

「そうだ、ちょっと待っててくれる? あの子に持ってって貰いたいものがあるの」

そう言って夏穂は中央ホールから飛び出すと、しばらくして手に小さなケースを持って帰ってきた。

「コレあの子のなの。あの子おっちょこちょいだからしょっちゅう何もないところで転んでは落として無くしちゃったりするのよ。きっと今頃は慌てて逃げ出してまたどこかで無くしてるかもしれないから、あなたコレ持っていってくれない?」

受け取った君が中を開けると、そこには何やら黒いプラスチックの棒で形造られた不思議なオブジェが入っていた。

「メガネよ。見たことないでしょ。視力の落ちた矯正前の肉眼で物を見るために鼻の頭にこうひっかけて使う昔の装飾品よ」

ずいぶん珍しいものを見た。思わず君はへぇっと唸る。
今時、こんな骨董品みたいなものを愛用してる人がまだいるんだなぁ。

チェック【M】を入れること。横には「黒縁のメガネ」と書き込むこと。

→他の人とも話してみる 35へ
→出発の準備に戻る 30へ

 

 

 

 

 

 

272

「各モジュールって言ってもねぇ、、、、どこも一応名前の通りなんだけど?」

夏穂は君の質問に多少面倒そうな顔をしながらも答える。

「アタシたちが今いるこの1Fが居住モジュールね。地球に一番近い階層よ。やっぱり長く離れてると恋しくなっちゃうからね、地球。この中央ホールもそうだけど、各個人の部屋もやっぱり全部天井は特殊ガラス張りになってててね、ベッドに寝転ぶと星空じゃなくて地球空がいい感じに見えるのよね。あっ、自分の国が見えてきた、なんてね」

「ここのすぐ裏、B1Fが娯楽モジュールよ。やっぱり遊びに行くトコは近い方がいいでしょ、だから。でもどれもなーんかイマイチぱっとしないのよねぇ。やっぱ昔の頭のカタイお偉さん方がチョイスしたのは古臭くてダメよねぇ。今度の設計更新時には絶対アタシの意見を聞かせてやろうと思ってるんだ」

「直通エレベータでつながったその下のB2Fは単なる接港ポートね。余ったスペースは物置代わりの倉庫としても使われてるわ。各部署同士でのスペース確保の奪い合いが酷いのよ、もう大変」

「その裏の太陽側、B3Fが土いっぱいの農耕モジュールね。太陽の光が必要だからこの位置に配置されたってワケ。アタシは汚れるのがヤだから滅多に行かないけど、蒔絵は好きでしょっちゅう行ってるみたいね。」

「またエレベータを挟んだ次のB4Fが、蒔絵の所属する環境モジュール。あの爆発で右半分が吹き飛んじゃったんですってね。あっ、ごめんなさいアタシったら、、、、嫌なこと、思い出させちゃったわね」

「その裏がB5F、マッドな遺伝子野郎たちの巣窟よ。アタシあの場所も働いてる人もみんな薄気味悪くって大っキライ。全く、一体何を考えたら罪もないいたいけな動物たちをあそこまで弄べるのかしら、吐き気がするわ」

「最後がここの一番下層B6F、武器研モジュールよ。え?そんなはっきり言っていーのかですって? んもう、どうせみんな知ってるんでしょ、変に気にする方がオカシイのよ。武器っていってもね……」

その後も夏穂の講釈は延々続いた。
なんだ、イヤイヤどころかやっぱり結局は話好きなんじゃないか。

さて、君は他にも夏穂に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。

→重力子集積装置の配置場所について尋ねる 273へ
→直通エレベータの構造について尋ねる 274へ
→好きなタイプについて尋ねる 275へ
→他の人とも話してみる 35へ
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273

「どこに設置されてるかって、、、、そんなの普通すぐ気付くと思うけど?」

夏穂は君の質問に多少面倒そうな顔をしながらも答える。

「1FモジュールとB1Fモジュール、B2とB3、B4とB5、、、って具合に、ふたつずつのモジュールでそれぞれサンドイッチした間に挟んであるのよ。各モジュールにひとつずつ付けてたんじゃ無駄だし非効率でしょ」

「重力子集積装置自体には、指向性なんて無いからね。装置が発動すれば上からも下からも右からも左からも、全方向等しく重力子を吸い込み始めるのよ。それが平面上にずらりと並べられてるから、全体としては上と下に物を吸い付かせる平べったい磁石板みたいな感じになってるってわけ」

「だからその板の上下両面に空箱をぺたりと貼り付ければ、はい1Gで床に立てる2階建てのモジュールの一丁上がりってね。だから上の階は普通でも、下の階の人は床じゃなくて天井に逆さに立つことになるのよ。判る?だからこのシュヴァルツシルドじゃ1F、B2、B4、B6が頭の上が地球になってて、逆のB1、B3、B5だと逆に頭の上に太陽が輝いて見えてるってワケよ……」

その後も夏穂の講釈は延々続いた。
なんだ、イヤイヤどころかやっぱり結局は話好きなんじゃないか。

さて、君は他にも夏穂に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。

→各モジュールの大まかな役割について尋ねる 272へ
→直通エレベータの構造について尋ねる 274へ
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274

「エレベータが途中でジャイロみたくクルクル回転してたって気付いてた?気付かなかったわよねぇ。そりゃそうよ、なんせこのアタシがあの新バランスセンサー機構を設計したんだもの」

君がエレベータについて話を振ると、夏穂は俄然食い付いてきた。
どうやらあれは彼女が設計に携わったものだったらしい。

「ここシュヴァルツシルドの各モジュールの重力角度は上下で互い違いになってるのは知ってるわよね。だから場合によっては扉が開いたら天地が逆さま、だったりすることもあるわけよ」

「知ってたとしてもそれが日に何度、月に何度年に何度と積み重なっていけばそれも重大な宇宙ストレスになっていくわ。だから目的の階に合わせてエレベータ内の天地の向きをクルクル変えてく必要があるわけ」

「そこでいかに中の人間にその動きを気付かせないかがアタシら設計士の腕の見せ所よ。いい?こっからが重要だからよっく聞いてなさいよね。まず初動の加速度をなるべく小さくするには……」

その後も夏穂の講釈は延々続いた。
なんだ、イヤイヤどころかやっぱり結局は話好きなんじゃないか。

さて、君は他にも夏穂に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。

→各モジュールの大まかな役割について尋ねる 272へ
→重力子集積装置の配置場所について尋ねる 273へ
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275

「ふぅん?こんな時にナンパ?アナタ案外いい度胸してたのね」

ハ、ハハ、、、ですよね~。これまた予想通りの反応でございましたっと。

さて、君は他にも夏穂に質問してもよいし、礼を言って立ち去ってもよい。

→各モジュールの大まかな役割について尋ねる 272へ
→重力子集積装置の配置場所について尋ねる 273へ
→直通エレベータの構造について尋ねる 274へ
→他の人とも話してみる 35へ
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276

「ありがとうお姉ちゃん。新しいメガネ、助かったよ」

「多分そんなコトじゃないかと思って用意しといたの。もう無くすんじゃないわよ」

蒔絵と夏穂が再会を喜び合っていた。
よかった。もしどちらか1人でも助けられていなかったのなら今のこの光景はなかったのだ。

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277

君はB5F、動植物遺伝子研究モジュールの入口へとやってきた。
ここの研究員だけがひとりも戻って来てないなんておかしい。絶対にこの中で何かがあったに違いない。
そう確信を持って君はここまでやってきたのだが。

結論から言うとそのモジュールは、入り口のドアからして何をどうしても開けることはできなかった。
非常用の開閉コックももちろん試してはみたのだが、一切反応もなくドアは堅く閉ざされたままだった。
隔壁も兼ねている重厚なドアであるため、叩こうが叫ぼうが向こう側に合図が伝わるような代物でもない。
結局の所、今の君に引き返す以外の選択肢は見付けられなかった。

くそっ、一体どうしたらいいんだ。。。。。。。!

今、チェック【W】【X】【Y】【Z】はすべてがそろっているか。

→そろっている 382へ
→そろっていない 31へ

 

 

 

 

 

 

382

「おいどうした。シケた面して」

中央ホールに戻ってきた君は、隊長に声を掛けられた。
B5Fの入口ドアが開けられなかった事を話すと、隊長は自分をそこに連れて行けと言う。
ドアのセキュリティを解除できないか、俺が調べてやると言うのだ。
動けない隊長を背負い、君はまたB5Fへ来た。
隊長はドアの前に腰を降ろすと、手持ちの端末ケーブルをつなぎ何やら操作を始めた。
黙って見ている君。
やがて顔を上げた隊長は、大げさなため息をついて君に命令した。
「ここにあのお嬢さん方2人と、あのイモロボットの野郎も連れて来い」

こうしてB5F動植物遺伝子研究モジュールの入口ドアの前に、4人と1台全員が集まった。
皆を前に、おもむろに隊長が口を開く。

「このドアにかかってるセキュリティはレベル5だそうだ。お嬢さん方、5っていうと誰クラスになる?」

「5なんて、、、、、ここじゃランドルフ所長しかいませんよ。最高レベルですから」

夏穂が答える。
やっぱりな。。。。。隊長はまたひとつ、ため息をつく。
そしてあらぬ方向を見上げると、誰にも聞こえない小声で独り言をつぶやいた。

「やれやれ、、、、俺ももう、宮仕えの身で落ち着いたつもりだったんだがな。。。。。しゃあねぇ、これも世の為、人の為ってな。お天道様も今度ばかりは見逃してくれるだろうよ」

やがて君の目を真っ直ぐ見据え、力強く言い放った。

「このドア、俺がハッキングで開けてやる」

で、できるんですか? レベル5ですよ、スワッピングとは全然違うんじゃ、、、、

「大丈夫だ、任せろ。俺が昔ヤった財閥の貸金庫のアレに比べりゃこんなのチョロいもんよ」

え、今なんかさらっとヤバい事言いませんでした? 隊長ホントに大丈、、、、

「うるせえ!つべこべ言ってねェで覚悟はできてんのか! いいか?ここが最後のモジュールだ。とっくに突入の準備は済ませてあるんだろうな。もしまだだなんてウダウダ抜かしやがるんなら今すぐ戻って要事を済ませて来い! えぇ?どうなんだ?」

→や、やっぱり中央ホールに戻ります! 31へ
→準備はOKです! 行けます! 383へ

 

 

 

 

 

 

383

「ようし、そんじゃ始めるぞ」

隊長は今度は君以外の面々、田吾作、蒔絵、夏穂にも声を掛けた。

「俺の端末だけじゃ処理が追いつかねぇんだ。だからアンタらの助けがいる。協力してもらうぜ。」

そう言って隊長はもう1本の長いケーブルと2つの別の端末とを懐から取り出す。

「おいイモロボット、手前ェのそのオツムの電子回路も貸してくれ。そんなナリでもそれ相応の処理速度はあるんだろ。並列で一気にやるから全力で走らせろよ。それとそこのお嬢さん方は、こっちのサブ端末でブロックの解除サポートをよろしく頼むぜ」

何だかよく判らないが、とにかく大がかりなハッキングが始まるようだ。
そっち方面の知識に疎い君は、ただ黙って見ているしかできない。
隊長の指示で着々と準備が進められていく。
長いケーブルを頭に差し込まれた田吾作は、目をチカチカさせて処理モードに入った。
蒔絵と夏穂も観念した様子で、すごい速度で端末に何かを打ち込み始める。

プシューッ!
田吾作の頭が煙を吹き出した頃、ようやく目の前のドアが開いた。

「ようし完了と! さぁ新入り! あとは手前ェの仕事だ! 頼んだぞ行って来い!!」

覗き込んでいた君の胸を隊長が拳でドンと突いた。
ぐふっ! でもそうだ。残るはこのモジュールのみ。
中で助けを待ってる生存者を救出して、皆で地球へ帰るんだ!
覚悟を決めた君は、全員の顔を見渡すと力強く叫んだ。

「隊長! 皆さんと一緒に先にスペースシップで脱出の準備をしててください。もし1時間経っても僕からの連絡が何もなかったら、隊長、、、、、皆さんの事は、よろしく頼みます!」

「、、、お、おう。わかった。まぁなんだ。死なねぇ程度に頑張れや」

君の気迫に一瞬怯んだか、らしくない軽口で君を見送る、隊長。

「無理はぜったいにしないでくださいね! ぜったいぜったい、帰ってきてくださいねっ!」

蒔絵は君の両手を取り、全力でブンブン振り回しながら涙声で訴えかける。

「アタシは別に心配なんてしてないけどさ。。。必ず戻ってきなさいよ。約束よ」

妹の後ろに立つ夏穂は、君に初めて見せる神妙な面持ちで見送りの言葉をかけた。

『ホレ、ちゃっちゃット行ケ。ちゃっちゃトナ』

田吾作はこんな時でもマイペースだった。
こうして様々な激励を受けた君は、意を決して最後のモジュールへと足を踏み入れる。
絶対に生存者は助け出す! そして、、、、僕も必ず生きて戻る! 

→ 384へ
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384

君はついに最後の捜索場所、動植物遺伝子研究モジュールへと潜入した。
このモジュールから逃げてきた研究員がひとりもいないというのはやはりどう考えてもおかしい。絶対にここで何かがあったはずだ。

このモジュール、表向きには宇宙環境に適したより良い遺伝子種の選別といった平和で穏やかな研究目的を謳ってはいる。
しかし裏では宇宙ステーションという地球を遠く離れた治外法権なのをいいことに、人道に反した悪魔の実験を繰り返しているのではとの怪しい噂が絶えない謎の場所でもあるのだった。
例を挙げればそれこそキリがない。
人為的に遺伝子情報そのものを組み替える、種の垣根も越えたハイブリッドな合成種の作成。
地球上では検証不可能な証拠の残らない新型毒物の開発。
果ては、殺傷能力のみに特化された生物兵器、バイオミュータントの製造まで。
もっとも、このミュータントに関しては既に疑いようのない証拠を君は目の当たりにしてしまったわけだが。。。。。

さて、恐る恐る踏み込んだ君は途方に暮れる。
そこはただ一本の真っ直ぐな通路がすっと伸びているだけの殺風景な構造で、その右側の壁にひとつひとつ、研究室らしきドアがいくつも並んでいるだけだったからだ。
何の判断材料もない以上、ひとつずつ順番に部屋を調べていくしかない。
君はとりあえず、エレベータホールから一番近くにあった研究室へと入ってみた。

→ 385へ

 

 

 

 

 

 

385

君はかなり広めの研究室へと一歩足を踏み入れた。
そこにはSF映画などでよく見る、いわゆるお決まりの光景が広がっていた。
部屋の床には培養カプセルのようなものが不規則な並びで林のように何本も乱立している。
中を覗けば、どれも異形の物体が培養液の中で静かに浮いていた。
ホルマリン漬け内臓標本の出来損ないといった不完全なものから、ほぼ外皮まで出来上がって今にも動き出しそうな完成品までといったものまで様々だ。
間違いない。ここがバイオミュータントの製造工場だ。
ここがあの怪物どもの生まれ故郷に違いない。

人の気配は無い。研究室は不気味に静まり返っている。
奥まで響くほどの大声で呼びかけてみたが、何の反応もなかった。

→一応、奥まで調べに行ってみる 387へ
→今のうちにカプセルを全て壊してしまう 386へ
→部屋を出る 400へ

 

 

 

 

 

 

386

こんなモノ、今のうちにブッ壊してやる!
これまでの恨みが思い起こされ、君は考えなしにカプセルの全てを破壊していく。
ガシャン! ガシャガシャガシャン!!
培養液がどくどくと床へと溢れ出し、中のバイオミュータントが次々と転がり出てくる。
そのほとんどが出来損ないの肉塊に過ぎなかった。
だが中には何匹か動き出すものもおり、ぎこちない脚を振るわせながらじわじわと君に近付いて来る。
その動きはどれも鈍く、君の無我夢中で放つバルカンにとっては格好の的だったが何しろ数が多過ぎた。
十何匹目かを仕留めたところで、あっという間に弾切れを起こしたバルカンはカラカラと虚しく乾いた音をたて、君に絶望を告げた。

無益な戦いをわざわざ引き起こしてしまった愚か者は、相応の報いを受ける他に道はなかった。
すでに周囲はミュータントたちに完全に囲まれ、逃げ場もない。
いくら君がここまで辿り着いた猛者と言えども、ナイフ一本では限界があった。
いつしか敵の猛攻に力尽き、君はやがて、、、、、、、、
君のSP値を【0】にすること。

→ 38へ

 

 

 

 

 

 

387

君は奥へと進みつつ、培養カプセルを慎重に調べていく。
よく知った身近な小動物から、見て驚くような不気味なキメラ生物までもが何十匹と培養されている。
各カプセルの前にはコンソールがあり、画面には中のミュータントの心拍数などといった各種バイオリズム表が映し出されている。
いじれば目覚めて動き出すのかもしれないが、もちろん君にそんな操作知識は無いし、するつもりもない。
君は一際大きな、背中に銀毛の筋が入ったゴリラの培養カプセルの横を恐る恐る通り抜けていく。

研究室の反対側までやってきた。人が倒れたり隠れたりしている様子は一切なかった。
戻る前に、君は壁一面にフリーズドライ方式の冷凍庫が埋め込まれているのを見る。
入っているもののラベルを眺めると、生肉、野菜、生魚から、中にはコオロギなんてものまで。
どうやらこれはバイオミュータントどもにやるエサ箱のようだ。
冷凍庫のほとんどにはしっかりとロックがかけられ開けられなかったが、ただ一か所だけロックサインがオープンのままになっている場所があった。
気になった君はボタンを押す。瞬間解凍装置が正常に動作し、やがて元の新鮮な状態で中身が出てくる。大振りなバナナがひと房だった。
不覚にも腹の虫がぐぅと鳴る。見れば普通に美味そうだ。
君はこれを持っていくか、もしくはここで食べることができる。

→バナナを持っていく 388へ
→バナナを食べる 389へ

 

 

 

 

 

 

388

君はバナナを持っていくことにした。何かの役に立つだろうか。
チェック【O】を入れること。横には「バナナ入手」と書き込むこと。

→ 390へ

 

 

 

 

 

 

389

君はメットを脱ぐとさっそくそのバナナを食べてみた。
甘い味がしてとっても美味しい。何本もあったバナナはあっという間に無くなった。
君のSP値を【+500】増やしてよい。

→ 390へ

 

 

 

 

 

 

390

ガシャァン!!
ふいに背後でガラスの割れる大きな音!
カプセルのひとつが砕け、中から巨漢のゴリラミュータントがのっそりと抜け出てきたのだ!
泡を吹いたままの口にヴァンパイアかと見まごうほど長い牙を剥き出しにしたゴリラは、赤く血走った瞳で君の眼をギロリと睨み付けた!
チェック【O】はあるか?

→ある 392へ
→ない 391へ

 

 

 

 

 

 

391

ぐっ?! な、なんだ!急に気分が、、、、、、、、
君は突然猛烈な目眩に襲われ、その場に倒れこんでしまった。
自分の体に何が起こっているのかまったく理解できない。
まさか、、、、まさかこれはあのゴリラのサイキック攻撃??
倒れたままの姿勢でかろうじて見上げた君の眼には、あのゴリラが不気味な笑いを浮かべてこちらを見下ろしている、ように見えた。
よもやバイオミュータントがこんな反則レベルなサイキック攻撃までしてくると誰が予想できただろう。
一体僕はどこでミスをしたんだ? どこかで対サイキック用の防御兵器でも拾えたというのか?
意識を失う最後の瞬間まで、君はこの理不尽な結末を呪った。
君のSP値を【0】にすること。

→ 38へ

 

 

 

 

 

 

392

ゴアアァァア!!
雄叫びを上げて全身真っ黒な体毛で覆われた巨漢のバイオゴリラが襲い掛かってくる!
君はどの武器で戦うか?

→パルシングナイフで戦う 393へ
→ハンドバルカンで戦う 394へ
→チェック【N】を使う 395へ
→チェック【O】を使う 396へ
→チェック【V】を使う 397へ
→逃げる 398へ

 

 

 

 

 

 

393

君はナイフを構えて自分の2倍はゆうに超える巨体の怪物に格闘戦を挑みかかる。
S武器パルシングナイフの攻撃力【300】命中率【4】を戦闘メモ欄に記入すること。
さぁ戦闘開始だ!君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。

≪メガ・バイオゴリラ≫ SP値【2000】
S武器【メガトンパンチ】攻撃力【400】命中率【3】

→敵のSP値が【0】になった 399へ
→君のSP値が【0】になった 38へ
→武器をハンドバルカンに変更する 394へ
→逃げる 398へ

 

 

 

 

 

 

394

すかさず君はバルカンを構えて敵から距離を取る。
しかもここは遮蔽物となるカプセルがそこら中にあって好都合だ。
ゴリラは思うように君を追えず、ますます頭に血を登らせている。チャンスだ!
L武器ハンドバルカンの攻撃力【300】命中率【3】を戦闘メモ欄に記入すること。
さぁ戦闘開始だ!君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。

≪メガ・バイオゴリラ≫ SP値【2000】
S武器【メガトンパンチ】攻撃力【400】命中率【2】

→敵のSP値が【0】になった 399へ
→君のSP値が【0】になった 38へ
→武器をパルシングナイフに変更する 393へ
→逃げる 398へ

 

 

 

 

 

 

395

君は落ち着いて筒を取り出すと、いくつものトリモチバルーンを放った。
フワフワと目の前を漂いだした風船を巨大な手の平でうっとおしそうに払い除けるゴリラミュータント。
パチンパチンと弾けたトリモチはべったりとゴリラの両手にくっつく。
取ろうとしたゴリラはたちまち両手がぴったりとついて離れなくなってしまった。
ゴガアアァア?!!
君の事など忘れて手を引きはがそうと怒り狂ってもがいている。チャンスだ!

君はこれにより次のメガ・バイオゴリラとの戦闘中に限り、最初の2ターンだけは君の武器の命中率を【6】、敵の武器の命中率を【0】にした状態で戦ってよい。3ターン目以降は元の数値に戻すこと。
つまり先の2ターンだけは無防備になった敵を一方的に攻撃できるということだ。
それ以降はトリモチの取れたバイオゴリラとの通常の戦闘に戻る。
ここで忘れずにメモしておき、次の戦闘を有利に進めること。
さぁ、改めて武器を選択して戦闘を開始せよ。

→パルシングナイフで戦う 393へ
→ハンドバルカンで戦う 394へ
→チェック【O】を使う 396へ
→チェック【V】を使う 397へ
→逃げる 398へ

 

 

 

 

 

 

396

そうだ、これだ!
君はちょうど手に入れたばかりのバナナの房をゴリラへ放り投げた。
チェック【O】を消すこと。
ウホウホ!ウホホッ!
ゴリラは嬉しそうに口を開け、飛んできたバナナをパクリと飲み込んだ。
しばらくするとゴリラは足取りが段々と振らついてくる。
血走っていた眼もトロンとしてきて、なんだか朦朧としているようだ。
少しでも気を逸らせればと投げただけだったが、これは思わぬ効果があった。
おそらくあのバナナには、強力な麻酔薬でも入っていたんだろう。
自分で食べなくてよかったと、君は心底ホッと胸を撫で下ろす。

とにかく今のうちだ。
逃げるチャンスのできた君は、どでんと寝そべる巨漢ゴリラの横を恐る恐る通り過ぎ出口へ走り、この危険な研究室を出ることに成功した。
急いでドアを閉める。た、助かった。。。。。。。。。

→ 400へ

 

 

 

 

 

 

397

君は急いで有線ビームランチャーの電源がないか周囲を探す。
、、、、、、、あったッ!
ケーブル接続!エネルギー充填!行くぞっ!
君はビームライフルを腰だめに構える!
だが敵は動きの素早いゴリラだ! 果たして上手く命中させられるのか?

L武器ビームランチャーの攻撃力【600】命中率【4】を戦闘メモ欄に記入すること。
ただしこの戦闘中、1度でも敵からのダメージを受けた場合は持っていたビームランチャーは敵の鉄拳でバラバラに破壊されてしまう。
その際はチェック【J】を入れること。横には何も書かなくてよい。
そしてチェック【V】の横を「ビームランチャー選択不可」に書き換えること。
以後はこの状態で「チェック【V】を使う」の選択肢は選べなくなるので注意すること。
よってダメージ処理後はただちにビームランチャーは捨て、違う武器に変更しなければならない。

さぁ戦闘開始だ!君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフでダメージを与えているなら敵のSP値はそのままの数値でよい。
なお武器の変更は1ターン戦闘を終えた後でなければできない。

≪メガ・バイオゴリラ≫ SP値【2000】
S武器【メガトンパンチ】攻撃力【400】命中率【6】

→敵のSP値が【0】になった 399へ
→君のSP値が【0】になった 38へ
→武器をパルシングナイフに変更する 393へ
→武器をハンドバルカンに変更する 394へ
→逃げる 398へ

 

 

 

 

 

 

398

君は培養カプセルの林を利用してぐるりと回り込むように研究室の出口側まで走った。
ゴリラはその巨体もありカプセルに邪魔されて思うように君を追えない。
ゴガアアアァァア!!
ビリビリと空気を震わせるもの凄い咆哮を放ち、滅多矢鱈にそこらのカプセルをゴリラは壊して暴れる。
だがそんなのに構っている暇はない。君は素早く外に出るとドアを閉めた。
ドズン! ドズゥン!!
中のゴリラは何度もドアに体当たりしていたが、やがて諦めたのか静かになった。
た、助かった。。。。。。

→ 400へ

 

 

 

 

 

 

399

ズズゥゥンン!!
君は強敵バイオゴリラとの戦いを制した。
盛大に倒れた奴の真っ黒な背中を眺めつつ、君は改めてこの戦いの中で得たかつてない手応えを噛み締める。
一度に与えられる敵へのダメージ量が、これまでと比べかなり多くなっていたことに君は気が付いただろうか。
それは決して、敵の体躯が貧弱だったからではない。
君の叩き込む攻撃の一手一手が、敵の弱い部分を的確に突けるようになった、いわば戦闘における「カン」的なものが大きく成長してきたからだ。

ただの新米兵だった君はもういない。
幾多の激戦を通じて、確実に君の戦闘能力は高まってきている。
内からふつふつと湧き上がる大きな自信を、今君は強く実感していた。
今の君のSP値を【+1000】増やしてよい。

危機は去った。もうこの研究室にも用はないだろう。
君は外の通路へと出た。

→ 400へ

 

 

 

 

 

 

400

研究室を出た君は通路を先へ進む。
隣の2番目の部屋のドアをゆっくりと開け、中を覗き込んだ途端にハッと息を飲んだ。
な?! なんだいったいココは?!
何故ならそこには一目で異様と判る不気味な光景が広がっていたからだった。

まずドアを開けた君の眼に真っ先に飛び込んできたのは、毒々しいまでに濃く深い、植物の緑色だった。
草、いや、ツタか?
その広い部屋はなんと、床だけでなく壁や天井までもが全部びっしりと深緑のツタ状の植物で覆われてしまっていたのだ。
これまで見てきた無機質で機械的な部屋とのあまりの違いにしばし君は呆然と立ちすくんでしまう。
これも、、、、何かの研究なのか?
いやいや、いくらなんでもこれは異常すぎる。明らかにバイオハザードの類としか思えない。

『オぉぉおオあおォぉァォぉぉ!』

その時、急に聞こえてきた何者かの咆哮によって、君の混乱は一瞬でかき消された。
敵か?!
びくっとして向き直るが、聞こえてきた方向に動くものの気配はない。びっしり茂ったツタだけだ。
いったいドコから、、、、?
キョロキョロする君の耳に、今度は同じような恐ろしい咆哮が部屋の四方八方からこだまのように重なって響いてくる!
君は全身の毛が逆立つほどの猛烈な恐怖感に襲われた!

→すぐに部屋を逃げ出す 403へ
→恐れず部屋を調べてみる 401へ

 

 

 

 

 

 

401

得体の知れない恐怖に押しつぶされそうだ。君のSP値を【-100】減らすこと。
だが君は使命感を奮い立たせ、もう一度部屋の中をよく見渡してみた。
やはり声はすれど人やミュータントの類は何もいない。
いや、よく見れば壁や床を覆うツタにはあちこちに盛り上がった部分があり、その部分がもぞもぞと蠢いてあの不気味な咆哮を発しているようだ。
ようやく落ち着きを取り戻した君は、手近な壁のツタにあった盛り上がりに近付き、よくよく調べてみる。
中には何が、、、、、と考えた時点でハッとした。
この形! これは人間の形をしてるじゃないか!?

動転した君は反射的にその頭の部分を覆うツタを引きはがそうと、表面を掴み引っ張ってみた。
メキメキメキィッ!
だが中からは人が出てくるどころか、ぐじゅぐじゅとした気味の悪い黄土色の汁が大量に溢れ出てくるだけだった。
これは、、、、人じゃなく、植物型のミュータントだったのか?だとすれば危険だ!

→すぐに部屋を逃げ出す 403へ
→念のため部屋の奥も調べてみる 402へ

 

 

 

 

 

 

402

四方を敵に囲まれた部屋に飛び込むなんて正気か?
君のSP値を更に【-100】減らすこと。
無謀な判断を下した君は危険も顧みず部屋の奥へと踏み込んでいく。
ずぶずぶと沈む床のツタに足を取られつつも、慎重に進んでいく。
充分に警戒していたが、周囲の植物ミュータントからの攻撃は特になかった。
相変わらず響く不気味な咆哮に押しつぶされそうになりながら尚も進んで行く。すると、

『ぉおぉぉ~~ぃい。。。おぉぉ~~いぃ。。。』

部屋の奥の方の壁から、他とは少し異なるトーンの咆哮が聞こえてきた。
ゆっくりとその声を発する植物ミュータントのところまで近付いてみる。
間違いない。このミュータントだけが何か違う。
声を発していると思しき、頭の部分を慎重に撫でてみる。。。。。。と!

ギョロリ!

?!うわぁあぁっ!!
急にそこから眼のようなものが現れてこちらを見つめ返してきたので君は跳び上がって驚いた。

『おぉ。。。おぉぉお。。。ヒトだァ。。。。たのむゥ。。たすけて。。くれェ。。。』

そのミュータントは明らかに君に向けて人語を話しかけてきている。
君はもはや腰が抜けてその場から動けない。だがそれが幸いだった。

『まって。。くれェ。。。いかないでくれェ。。。おれはァ。。ニンゲン。だァ。。。ニンゲン。なんだァ。。。』

信じられない言葉が耳に入ってきた。
そのままツタの中のものは、たどたどしくも懸命に言葉を続けていく。

『おれは。。ここの。。けんきゅういん。だァ。。。ランドルフ。。しょちょうにィ。。。ここに。。ぜんいん。。あつまるよう。。。いわれて。。きたァ。。。』

『しょちょうは。。いつまで。。まっても。。こなかったァ。。。そして。。きゅうにィ。。つうきこうから。。みどりの。。ツタが。。。のびて。。。きたんだァ。。。』

手の部分が君に助けを求めるかのようにもぞもぞとぎこちなく動く。
ツタの奥から辛うじて覗く眼には、大粒の涙が浮かんでいた。

ようやく理解できた。
ここにいるのは、、、この遺伝子研究モジュールで働いていた研究員、、、
逃げ遅れたんじゃなくて、みんなここに掴まっていたのか、、、
ヨロヨロと立ち上がった君は、できるだけそっと彼にこびりついたツタを引きはがそうと試みた。
だが、先ほど見たようにその中身は黄土色の汁状となってツタと完全に同化していた。
駄目だ、これではもう、、、助けられない、、、、

涙ぐむ君の顔を見た『彼』は、全てを悟ったように優しくつぶやいた。

「もう。。いいよ。。。ありがとう。。。さいゴ。ニ。きみト。はナせテ。。よ。。カッ。。。タ。。。。。。」

彼の瞳がそっと綴じられた。
それ以上、君はいくら話しかけても彼が人としての意識を取り戻すことは二度となかった。
君はひとしきりその場でうずくまり泣きじゃくると、やがて立ち上がった。
シュヴァルツシルド最高責任者、、、ランドルフ所長!!
こんな外道な黒幕を、断じて逃すわけにはいかない!
君のSP値を【+2000】増やせ。

静かな怒りを胸に、君は部屋を後にする。

→ 403へ

 

 

 

 

 

 

403

部屋を出た君は通路を先へ進む。
次の部屋のドアに手をかけようとしたその時だった。
ガガガガガガッ!!
通路の奥から突然の射撃音が響いてきた!
誰だッ?! 君は身を伏せ奥に向き直る。
そこにいたのは、真っ黒なスペーススーツに四本腕の異形アンドロイド。
奴は通路の一番奥にあった部屋にすっと消えた。
追うぞっ!

入口のドアは開いたままだった。
ドアにあったプレートは≪所長室≫。
どうやらこのシュヴァルツシルドの最高責任者、ミハイル=ランドルフ所長の部屋らしい。
君は慎重にアンドロイドが入っていったその部屋を覗き込む。
ガガガガガガガッ!!
その途端、部屋の奥からまたもバルカン掃射の洗礼!
どうやら奥にももうひとつ部屋があるようで、奴はそのドアの陰からこちらへ向け威嚇射撃を放ってきている。
部屋の全長は20mほど。両脇の壁際には様々な設備やら机やらが並んではいたが、今の君と奴との間を結ぶ直線上には、邪魔な遮蔽物などは一切なく開けている。
イチかバチか飛び込んで接近するのも手かもしれないが、どうするか。

→慎重に今の場所からバルカンで応戦する 404へ
→中に飛び込んで一気に敵まで接近する 405へ

 

 

 

 

 

 

404

時間が惜しいがこんなところで無茶をするわけにはいかない。
君は冷静に射撃戦で対処する。
こちらも入り口に身を隠しつつ、ハンドバルカンで敵を狙い撃つ。
L武器ハンドバルカンの攻撃力【300】命中率【2】を戦闘メモ欄に記入すること。
さぁ戦闘開始だ!君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。

≪アンドロイド・フォーアームズ≫ SP値【2000】
L武器【ハンドバルカン】攻撃力【200】命中率【2】

→敵のSP値が【200】以下になった 408へ
→君のSP値が【0】になった 38へ
→やはり通路に飛び込んで一気に接近する 405へ

 

 

 

 

 

 

405

イチかバチかだ! 君は奥にいるアンドロイドへ猛然と突入を仕掛けた!
驚く素振りどころか、奴は格好の獲物とばかりバルカンを乱射する!
チェック【S】はあるか?

→ある 406へ 406へ
→ない 407へ 407へ

 

 

 

 

 

 

406

君は全力で部屋を駆け抜ける! 奴にたどり着くまでの時間はおよそ3秒!
バルカンの弾圧に耐え、敵への接近を果たせるか!

ここでは君は、敵からの攻撃3ターンを回避に専念して全力疾走する。
ただしその3度の回避の内で、途中2度の失敗をしてしまった時点で君の命運は尽きる。
その際はただちに「410」へと進むこと。

以上の特殊ルールを踏まえ、敵からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。

≪アンドロイド・フォーアームズ≫ SP値【2000】
L武器【ハンドバルカン】攻撃力【200】命中率【3】

→君のSP値が【0】になった 38へ
→3ターン中、2回以上の回避に成功した 409へ
→途中、2回の回避に失敗した 410へ

 

 

 

 

 

 

407

走り出そうとした君。だが途中で足がもつれる!
ぐっ?! こんな大事なところで、足に力が入らない!!
充分な休憩も取らずにここまで捜索を続けてきた君を、重度の疲労が襲う。
1発でも食らえばその場で倒れかねない!

ここでは君は、敵からの攻撃5ターンを回避に専念して全力疾走する。
ただしその5度の内で、途中1度でも失敗してしまえばそこで君の命運は尽きる。
その際はただちに「410」へと進むこと。

以上の特殊ルールを踏まえ、敵からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。

≪アンドロイド・フォーアームズ≫ SP値【2000】
L武器【ハンドバルカン】攻撃力【200】命中率【3】

→君のSP値が【0】になった 38へ
→5ターンすべての攻撃の回避に成功した 411へ
→途中、敵の攻撃がヒットした 410へ

 

 

 

 

 

 

408

かなりの長期戦となったがようやく敵の抵抗を制した。
ダメージを負ったアンドロイドは、フラフラとよろめき立つとそれっきり部屋の奥へと消える。
自動ドアが閉まり、静かになる通路。
罠かもしれない。だが真相を確かめるために、君は進むしかない。
さて、、、鬼が出るか蛇が出るか。
慎重に奴が逃げ込んだ部屋のドアの前に立ち、そのドアを開け、中へ!
もう一度バルカンを構えて君は飛び込んだ!

→ 424へ

 

 

 

 

 

 

409

君は奇跡的にもバルカンの嵐を縫って敵への最接近を果たした!
慌てて身構えようとするアンドロイド! 遅いっ!
駆け抜ける勢いのまま、全力の飛び膝蹴りを奴の頭部めがけてお見舞いした!
ガツゥン!!
もんどりうって仰向けに倒れるアンドロイド! どうだっ!

→ 424へ

 

 

 

 

 

 

410

ガンッ! ガンッ!
ガガガガガガッッ!!
やはり君のとった作戦は無謀でしかなかったのだ。
足に弾の直撃を食らった君はそこで勢いが止まってしまう。
あとはもう、敵の格好の的になるしかなかった。
反撃する事も逃げる事も叶わず、そのまま君の体はハチの巣と化した。
君のSP値を【0】にすること。

→ 38へ

 

 

 

 

 

 

411

君は奇跡的にもバルカンの嵐を縫って敵への最接近を果たした!
慌てて身構えようとするアンドロイド! 遅いっ!
駆け抜ける勢いのまま、全力の飛び膝蹴りを奴の頭部めがけてお見舞いした!
ガツゥン!!
もんどりうって仰向けに倒れるアンドロイド! どうだっ!

→ 412へ

 

 

 

 

 

 

412

ガラガランッ!
余程の衝撃だったのか。君の膝蹴りを受けたアンドロイドの頭部が取れて床に転がる。

、、、、? いや違う。
あれは頭部じゃなく、単なるヘルメットだ。
その証拠に奴の胴体にはまだちゃんと頭が、顔が、中の、人間の、顔、が、、、、、、アッ!?

「アニィさん?!」

→ 413へ

 

 

 

 

 

 

413

君は目を疑った。
そこにあった顔は、あの爆発で死んだとばかり思っていた君の先輩、アニィだったからだ。

「アニィさん!アニィさんッ!!」

君は夢中で駆け寄っていた。

「大丈夫ですかアニィさん!しっかりしてください!俺です!目を開けてくださいッ!」

敵の罠かも知れないとは微塵も考えなかった。
ただ夢中で激しく彼女の体を揺さぶっていた。
君の瞳の奥がじんわりと熱く、今にも緩みそうになってきていた。

「、、、ん、、、、、、あ、、、あぁ、、、、、」

彼女の唇がゆっくりと動き、声にならない声を発する。やがて、

「新人、、くん、、、、なの、、、? 大丈夫?、、、、ケガ、、、、、、してない、、、、、?」

よかった、、、、、生きてたんだ、、、、、
アニィさん、、、、、よかったぁあ、、、、!!
君は無我夢中で彼女の無事を喜び、その体を強く抱きしめていた。

「、、新人くん、、、、」
「ハイッ!なんですか!」
「その、、、、、、痛い」

ハッとしてその場から後ずさり、ひたすらに頭を下げる。
その拍子にフフッと弱々しく笑ってくれたアニィ。
厳しい条件を乗り越え、ここまで頑張ってきた君のその苦労が今ここにようやく報われたのだ。
君のSP値を【+2000】増やしてよい。

→ 414へ

 

 

 

 

 

 

414

「大丈夫ですか?立てますか?肩、貸しましょうか?」

差し出された君の手を、ちょっとムッとした顔で払いのけるアニィ。
どうやらもう意識は完全に取り戻したようだ。

「なによその手?ちょっと見ないうちに随分たくましくなったみたいね新人くん。大丈夫よ行きましょう! あンの変態ジジィ! よくもアタシのナイスバディを勝手に弄んでくれちゃったわね!」

彼女はすっくと立ち上がると、怒りを隠そうともせずさらにもうひとつ部屋の奥へと駆け込んでいく。
君も慌てて後に続いた。

倉庫のような最奥の小部屋。
そこではひとりの初老の男が慌てふためいてスペーススーツを着込もうとしていた。
ニュースで見た顔に見覚えがある。間違いなくあいつがミハイル=ランドルフ所長だ。
所長は飛び込んできた君らを見るなり信じられないといった様子でまくしたてる。

「ま、まさかまさか! その女の洗脳が解けるとはなんたる誤算! 貴様!なぜこんなに短時間でここまで来れた?! あと少しの時があれば、二度と解けないまでに完璧にそやつを戦闘マシーンに仕上げられたものを!」

事情がいまいちまだ呑み込めずに困惑する君。
代わりとばかり、アニィが所長に向かって負けずに悪態をつく。

「ハン! アタシを爆発から助けてくれたのには礼を言うけどね! そもそもあの爆発を仕掛けたのがアンタなんでしょうが! 知ってるのよ! アンタがバイオミュータントやアンドロイドの兵器転用でしこたま儲けてたってウラの噂をね! どうせそろそろ尻尾を掴まれそうだったんで、このステーションごと証拠隠滅して逃げおおせようってハラだったんでしょうが! 違う?!」

図星を突かれたのかランドルフ所長は言葉も出ない。
着かけのスペーススーツの装着を諦めると、苛立ちギリギリと奥歯を噛みしめる。

「観念しなさい! 逃げられないわよ!」

ダンッ!
追い詰められた所長が壁の一部を強く叩く。
するとそこがどんでん返しのようにクルリと反転した。隠し通路だ!
アニィが素早く駆け出し、外へ逃げた所長を追う!
君も慌てて後を追う! 君とアニィは薄暗く狭い隠し通路を走る!
先を行く所長はやがてまた途中の壁を強く叩いて開かせると、そこへ滑り込んでいった!
君ら2人も同じく続いて入っていく!

→ 415へ

 

 

 

 

 

 

415

所長と君らが飛び込んだその部屋は、無数の培養カプセルが乱立したバイオミュータントの製造工場だった。

「こうなればッ!、、、、、こうなればこやつを今ココで解放してやるッ!!」

ランドルフ所長が何かの装置のスイッチを入れる。

ブ、ン・・・・ブブブブブ・・・ビリビリビリ・・・ガシャアンンッ!!

途端に部屋一番だった特大培養カプセルのガラスケースが飛び散って砕けた!
中から出てきたのは、、、、、、、、、、ゴリラ?!
とんでもなくデカい!おまけに背中から頭にかけて透けるような見事な銀髪。あれは、、、、

「私の作ったバイオミュータントの最高傑作だ! ゆけ!シルバーバック! あやつらを叩き潰せ! 生みの親であるこの私に、最高のご奉公をしてみせろ!!」

所長は部屋の隅の機械の後ろに隠れると、携帯端末をこちらに向けて悠々とビデオデータを取り始めた。
この戦いですら、実戦データのひとつにしようというわけか。くそっ!

「私たち2人でやりましょう! あのサイコ野郎、絶対逃がすわけにはいかないわ!」

アニィは左腕のハンドバルカンを構えた。
そうだ。今の君は1人じゃない。2人で力を合わせれば!
あの怪物を叩きのめし、今度こそランドフル所長を捕まえてみせる!
ここまで来て引き下がれは、、、、、しないッ!

これが正真正銘最後の戦いだ!
ギガ・バイオシルバーバックとの決戦! 君はどの武器で戦うか?

→パルシングナイフで戦う 416へ
→ハンドバルカンで戦う 417へ
→チェック【N】を使う 418へ
→チェック【O】を使う 419へ
→チェック【V】を使う 420へ

 

 

 

 

 

 

416

「アニィさんは安全な場所から援護射撃をお願いします!攻撃は全部俺1人で食い止めますから!下がって絶対に無理はしないで!」

君に辛い表情さえ見せずにずっと気丈に振舞っていた、アニィ。
だが長い洗脳状態から解放されたばかりの彼女。
その肉体的・精神的ダメージは相当なものであろう事は想像に難くなかった。
君は戦う前から既に、彼女に僅かでも危険が及ばないよう怪物からの攻撃は自分が一手に引き受けようと心に決めていた。
敵は俺だァ! 来るなら来いィッッ!! ウォォォオオッ!!

君はナイフを構えて、一気に敵の懐へと飛び込む!
S武器パルシングナイフの攻撃力【300】命中率【4】を戦闘メモ欄に記入すること。
そしてもうひとりの仲間、アニィの攻撃パラメータ、L武器ハンドバルカンの攻撃力【200】命中率【3】もここで戦闘メモ欄に同じく記入すること。

さぁ戦闘開始だ!
今回の戦闘では特別に、1ターン中に君とアニィ2人の攻撃がそれぞれ1回ずつ行える。
ただし、アニィの攻撃には君がこれまでに使ってきたアイテムの能力補正は一切使えないので注意すること。
以上の特殊ルールを踏まえ、君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器を変更するには1ターン戦闘を終えた後でなければできない。

≪ギガ・バイオシルバーバック≫ SP値【6000】
S武器【ギガトンパンチ】攻撃力【500】命中率【4】

→敵のSP値が【4000】以下になった 421へ
→君のSP値が【0】になった 38へ
→武器をハンドバルカンに変更する 417へ

 

 

 

 

 

 

417

あんな怪物とナイフ一本でまともにやりあうなんて無茶だ!
君はアニィと共に、慎重に近くにあった大型カプセルの陰に隠れバルカンを撃ち込む。
だが、銀毛の巨獣はそんな豆鉄砲など物ともせず、猛然とこちらへ突進して来た!
やばい! アニィさん早くこの場から逃げ、、、、、、ア?!アニィさんっ!!

アニィは、その場から動けなかった。
君は最後まで気遣ってあげられなかったのだ。
洗脳装置で身体の筋肉を極限まで酷使させられ続けていたアニィが、とっくにその限界を超えていた事を。
急いで戻ろうとするがもう遅い。
シルバーバックの剛腕が、一瞬で彼女を小石のごとくに吹き飛ばす。
壁に叩きつけられ動かなくなったアニィを見て、君は半狂乱になって駆け寄った。
だが、、、、、、彼女に寄り添う無防備な君の後頭部へと、悪魔の無慈悲な一撃が迫る。
君の記憶は、そこでぷっつりと途切れた。
君のSP値を【0】にすること。

→ 38へ

 

 

 

 

 

 

418

君はトリモチバルーンを銀毛の巨獣に向かって散布した!
だがそれらは、奴の巨大な体躯に対してあまりにも小さすぎた。
すべての風船は奴の片手で軽くまとめて握りつぶされてしまう。
そのまま意にも介さず、握り込んだ鉄拳を君に向かって振り上げるシルバーバック!

危ないッ! ドズゥンン!!
まるでクレーンハンマーのような迫力の一撃だ!
かろうじて直撃は免れたものの、掠められただけのはずの君の肩口は今もジンジンと痺れている。
君のSP値を【-200】すること。
敵は間髪入れずに君を襲いかかってくる! 余計な事をしている暇はない!
急いで両腕の基本武装どちらかを射出してこれに応戦せよ!

→パルシングナイフで戦う 416へ
→ハンドバルカンで戦う 417へ

 

 

 

 

 

 

419

果たしてこんなもので釣れるのか?
君はダメ元で手持ちのバナナを放り投げてみた。
一口で食べてしまうシルバーバック。
するとよほど美味かったのか何なのか、ほんの一瞬だけだが奴の動きが鈍ったような?
チャンスだ! 君はすかさず左腕でバルカン掃射を浴びせる! よし、全弾命中!

これにより次のギガ・バイオシルバーバックとの戦闘開始時に限り、敵のSP値を【-400】減らした状態から始める事ができる。
ここで忘れずにメモしておき、次の戦闘を有利に進めること。

グルルルルゥゥゥ。。。。
不意打ちを食らったシルバーバックはゆっくりと首をこちらに回す。
だがその目はまだ虚ろで心ここに在らずといった様子だ。
怯むな! この隙に急いで次なる一手に行動を移せ!

→パルシングナイフで戦う 416へ
→ハンドバルカンで戦う 417へ
→チェック【N】を使う 418へ
→チェック【V】を使う 420へ

 

 

 

 

 

 

420

ビームランチャーに使える電源アダプターは、、、、、あった!
更にちょうど良いことには、その場所は大型カプセルの陰であり絶好の射撃ポイントにもなっていた。
君は急いで電源ケーブルをセットして叫ぶ。

「アニィさん!これで、俺の援護をお願いします!」

突然の後輩からの指示に、黙って頷づくアニィ。
慣れたものか、手早く充電操作を始めるとランチャーを腰溜めに構えた。

これにより次のギガ・バイオシルバーバックとの戦闘中に限り、アニィの武器はL武器ビームランチャー、攻撃力【400】命中率【3】に変更して戦うことができる。
ここで忘れずにメモしておき、次の戦闘を有利に進めること。

ゴガアアァァアア!!
敵は雄叫びを上げて君らの元へと襲いかかってくる! もう間近だ!
急いでこれに応戦せよ!

→パルシングナイフで戦う 416へ
→ハンドバルカンで戦う 417へ

 

 

 

 

 

 

421

「いいぞぉ、、、、いいぞシルバーバック! やはり貴様は最強の生物兵器! この私が作り上げた、最高のバイオミュータントだ!」

ランドルフ所長は狂ったように興奮して君らの戦いを観戦していた。
だがそんな中、君とアニィの猛攻を受け、銀毛の巨獣は大きく後ろへよろめく。
怒りに血走った眼が、ふと部屋の隅で騒ぐ生みの親の姿を捉えた。

「何をモタモタしている! 早くあいつらをひねり潰せ! 、、、なっ、なんだ?なんだその眼は、、、? おい、、、おいイィッ!やめろ!、、、やめロォ! こっちへ、、こっちへ来るナアァァ! ギャアアアアアアアアア!!!!」

あっという間の出来事だった。
創造主への畏敬なぞ微塵も持たない、異形の怪物。
奴は自分に向かってうるさく騒ぎ立てる小動物を軽く掴み上げると、溜っていた鬱憤を晴らすかのごとく躊躇なく両手でひねり潰し、ベチャッと投げて捨てたのだった。
自業自得とは言え、そのあまりに呆気ない首謀者の最後に唖然とする君とアニィ。
だがそれでこの事態が収まってくれるはずもない。
怪物は巨体をぐるりと向き直らせ、鮮血に染まった両手を振り上げて怒号と共に再び君らに襲い掛かってくる!

引き続き戦闘を継続せよ! 君からの攻撃ターンで開始してよい!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器を変更するには1ターン戦闘を終えた後でなければできない。

≪ギガ・バイオシルバーバック≫ SP値【6000】
S武器【ギガトンパンチ・怒】攻撃力【600】命中率【5】

→敵のSP値が【2000】以下になった 422へ
→君のSP値が【0】になった 38へ
→武器をハンドバルカンに変更する 417へ

 

 

 

 

 

 

422

グルルルヴォオオオ!!! グガガゴォオオオオ!!!

銀毛の巨獣はもはや怒りに我を忘れ、頭を血が噴き出す程に強く掻きむしっている。
暴れる巨獣に部屋中のカプセルがバリンバリンと音をたてて砕き壊されていく。
壮絶な惨状と化した部屋に、メット越しでも鼓膜が破れんばかりの奴の咆哮が響き渡る。
やがてギロリと君一点を射抜く、強烈な殺意の波動!
来るか! 来るなら来いッッ!! 
俺が、、、次で決着を付けてやるッッ!!

引き続き戦闘を継続せよ! 君からの攻撃ターンで開始してよい!
ただし前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる!
なお武器を変更するには1ターン戦闘を終えた後でなければできない!

≪ギガ・バイオシルバーバック≫ SP値【6000】
S武器【ギガトンパンチ・弩怒】攻撃力【700】命中率【5】

→敵のSP値が【0】になった 423へ
→君のSP値が【0】になった 38へ
→武器をハンドバルカンに変更する 417へ

 

 

 

 

 

 

423

自分でも不思議だった。
いったいどこに、ここまで耐えられる気力が残っていたのだろう。
この絶対に負けられないと高らかに吼えられる頼もしき闘志は、いったいどこから湧いてくるのだろう。

「危ないッッ!!」

君は今、アニィの前に立ちはだかり、彼女を襲わんとした白銀の悪魔の鉄拳を両腕で真正面から受け止めていた。
左腕の骨が、ぐしゃぐしゃに砕ける。
それでも君は両足を踏ん張り、体を張って敵の攻撃を防ぎきった。

「大、丈夫、、、ですか、、、アニィ、さん、、、、」

君は振り向き、今自分が守れた大切な人へ、精いっぱいの余裕で笑ってみせる。

あぁ、そうか、今、わかった。
自分以外の誰かを守るために戦う力。
ひとりだけでは決して出せない、守りたいと心から願う大切な人への溢れる気持ち。
限界を超えてもなお戦い続けられる、この熱い魂の滾りこそが、人が持つ無限のエネルギー源なんだ。

君は飛び掛かる!
踏み込んだ足先から、腰、背中、肩、そして右腕!
全身をムチのようにしならせ、力を増幅させていく!
自分の魂の滾りのすべてを込め、渾身の一撃を放った!

ズンッッッ!!

シルバーバックの心臓を、完璧に君は捕えた!

ガ、、、ガアァァ、、ア、、、、

震える両腕で、君に掴みかかるシルバーバック。
だが、その腕はすでに力は無く、燃えていた両目は徐々に光を失い、やがて、消えた。

ドスゥゥンンン!!!

勝った!!!
ランドルフ所長の生んだ最強のバイオミュータントを、君はついに倒したのだ。

「私たち。。。助かった、のね。。。」

意識朦朧としてしばらく立ち尽くしていた君は、背後から聞こえてきたアニィの言葉でようやく我に帰る。
そうだ、やった。。。
やりました!やりましたよ、アニィさんっ!!

全身の痛みに耐え、片足を引きずりながらも夢中でアニィの元へと君は駆け寄る。
手を伸ばす君。だがあともう少しというところで、足がもつれる。

ドサッ!
図らずも倒れ込んだ君。
アニィの上に覆いかぶさるような格好になってしまった。
不可抗力だ。
片腕しか動かせない君はなかなか起き上がれない。
彼女の顔が近い。目が離せない。
透き通るようなその瞳に、君は吸い込まれそうになる。
早鐘のように高鳴る心臓の鼓動。
顔が紅潮する。もはや何も考えられない。
彼女の目が、口元が、許すかのように緩んでみえた。
ためらいは、吹っ切れた。
君は抗えず、その唇に近付きそっと、、、、、

ゴツ

途中で止まった。
それ以上動けない。
なんだ? なにかが邪魔して。。。。。。。

「。。。。新人くん?」
「、、、、、、、、ハイ?」
「。。。。。。。。。。ヘルメット、つけたまま」

?、、、、、

あ、アァアァアァ~~~~ッっッ?!?!

ゴッ! ゴメンなさいっ!

ゴメンなさぁぁぁいいい!!!

君はバッと飛び退くと、慌ててアニィに全力で平謝りする。
体を起こしたアニィは怒るでもなく、その哀れな君の姿を笑って眺めるとすっくと立ち上がった。

「さぁ、帰りましょう。隊長も心配してるわ。ありがとねっ、私のヒーローさんっ♪」

→ 461へ

 

 

 

 

 

 

424

アンドロイドはよろめきながらも立ち上がり、更に奥にあった部屋へと逃げてゆく。
逃がすか! 君も同じくドアへと飛び込んでいく!

ガキ!ガキィ!ギャリィンッ!!
な?! なんだなんだ!!

部屋に入った君が最初に目にしたもの。
それは黒と白、2体のアンドロイドが激しく争っている姿だった。
いや、正確には争いにもなっていない。
あのさっきまで君を苦しめていた4本腕の黒スーツの方が、対照的に透き通るような白銀のスーツに身を包んだ謎のアンドロイドに一方的になぶられていたのだ。
思いもよらない展開を前に、ただ固まって様子を見守るしかない君。
やがてあの強敵だった4本腕は、全身ズタズタに切り刻まれて血の海に倒れ伏した。

恐ろしさよりも先に、何か別の神々しささえ感じる。
それ程までにあの白銀の輝きには目を奪われる美しさがあった。
全身を覆うスーツは足先から腰、胸部、そして頭部メットにいたるまでがシルバー一色で統一されている。
そのメットはスモークバイザーも何も無くつるんとしているだけで、さながらのっぺらぼうの様だ。
内部のモノアイカメラさえ必要としないのだろう。
そのため人の姿をしていながら、意志というものが全く窺い知れない恐怖があった。
だが、それよりも特筆すべきは奴の腕部分だ。
1、2、3、4、、、、全部で6本も生えている腕。
そのどれもが、もはや人間のそれを模倣する事を完全に放棄していた。
肩から下方向に下がったのは、左右1対のマシンガンアーム。
手の平なんてらしいものも無く、腕の先はただむき出しの銃口になっているだけの武骨な姿だ。
そして残りの2対は左右の肩から2本ずつ、上方向に伸びている。
こちらはまるで節足動物の足のようにギチギチと複雑に蠢く、パルシングナイフ内蔵の機械腕であった。

キュィィィィィィン。。。。。。。。。
今はその機械腕は小さく畳まれ、肩の上で回転するターレット部分と一体化し、臨戦態勢を取っている。
さっきはあの回転から畳まれた腕がムチのように次々と伸び縮みし、計4本のナイフが黒アンドロイドを滅多切りにしていたのだ。

「よぅしいいぞ!いいぞぉ! 完璧な仕上がりだ! さすが私!ハハハハ!」

興奮気味の人間の男の声が響き渡った。
そこで初めて君はその場にもうひとり人間がいた事に気付く。
あれは、、、、ランドルフ所長!
視線に気がついた所長は瞬時に冷静さを取り戻し、氷のような瞳を君に向ける。

「おぉ君か。感謝する。これまでに君がそこのプロトタイプと散々遊んでくれたおかげで、『Asyura』の運用に必要な制御データがここまでそろえられた」

な、、、なんだ、、、? 奴は何を言っている?
プロトタイプってのはあそこに倒れてる黒いアンドロイドの事か??
奴が、奴が単なるプロトタイプに過ぎないのなら、、、、
ならば今、僕の目の前に立っているこの白銀のアンドロイドが、、、、完全体!?Asyura?!
混乱する君を意にも介さず、ランドルフ所長は朗朗と演説を続ける。

「バイオミュータントと戦闘アンドロイド。この2つの研究成果を手土産に、私は某国へ亡命する。もうこんな国連の管理下に置かれた窮屈な組織とはオサラバだ。あの国はいい。私の研究に大いに賛同し、資金協力も惜しまんと申し出てくれた。これで私は、したい研究をしたいようにできる」

亡命。。。。? 違う!そんなの、ただの裏切りじゃないか!
君の怒りに燃える視線を受けてもなお、所長は得意げに続ける。

「バイオミュータントと君との戦闘データもしっかり撮らせてもらったよ。まさか君ひとりに全部片付けられてしまうとは思ってもみなかったがね。悔しい結果だがこれも真摯に受け止め、今後の研究の糧とするさ」

全部、掌の上だったって事か。。。。!

「亡命するにあたっては先方の要望でな、国際社会から後ろ指を指されんよう、一応表向きには私は事故死で消えねばならん。ただ、私も鬼ではないのでね。何も知らん他のフロアの奴らには逃げる時間を与えてやった。だが、、、、」

「、、、ここのフロアの研究者の皆さんは、閉じ込め、全員殺したと?」

カラカラに乾ききった喉を絞るように、ようやく君は言い返す。
所長は答えない。
口元を歪ませ、薄ら笑いを浮かべるだけだった。

「、、、そ、、、そんな大事な秘密をしゃべってもいいんですか? 僕のメットのミッションレコーダーに、今の会話は全部記録されましたよ」

ドゴオオォォンン!!

突然、どこか遠くから激しい響きと振動が伝わってきた。

「構わんさ、君はここで死ぬんだからな。今のは私が仕掛けた自爆装置だ。もうすぐここも含め、そのメットも、骨も残さずバラバラに砕けて宇宙の藻屑と消えてもらう。証拠隠滅、だよ。シュヴァルツシルドと共に、すべてが跡形も無く、な」

く、、、! この男、どこまで悪党なんだ!

「わざわざ聞かせてやったのは、ここまで私の研究に協力してくれた、いわば報酬だ。どこかの国では何と言ったか、ええとそうそう、冥途の土産だ。ふふん、ありがたく受け取り賜え」

「そうはいきません。。。この僕があなたを捕まえて、公の場で洗いざらい白状させてやります!」

「ふふ、そうだその意気だ。せいぜい奮闘してくれなくてはこちらも困る。亡命への手土産にもうひとつ、『Asyura』の生身の兵士との実戦データもついでに頂いていきたいのでね」

ドッゴオオオォォンンン!!!

さっきよりも近く、強い振動。
そんな中でもランドルフ所長は微動だにせず、これから死ぬ実験動物でも見下すような冷たい目で君を見下していた。
この期におよんでも自分が追い詰められたとは微塵も思っていないらしい。
所長は既に着込んでいたスペーススーツのメットを締め装着を追えると、中で最後にこうつぶやいた。

「やれ『Asyura』。そいつも死ぬまで続けて構わん。2分で片付けてデータを保存したらそいつのレコーダーを破壊し、すぐ私に追いつけ。いいな」

所長は倉庫の奥へと走りだした。
追おうとした君に、再び両肩を急回転させた白銀のアンドロイドが飛び掛かってくる!
撃退するしかない!急いで武器を構えて応戦せよ!

→パルシングナイフで戦う 425へ
→ハンドバルカンで戦う 426へ

 

 

 

 

 

 

425

ギュン!ギュンッ!
ギュギュギュギュギイィィィンン!!!

上下左右、四方八方から来る絶え間ないナイフの斬撃!
あまりの手数に防戦一方の君は成す術はない。
更には近づく度に視界いっぱいに迫る新型アンドロイドのあののっぺりとした顔とも言えない顔。
それが殊更に、君の恐怖心を増幅させていった。
僕は、、、こんな殺人マシーンに本当に勝てるのか?!

S武器パルシングナイフの攻撃力【300】命中率【4】を戦闘メモ欄に記入すること。
さぁ戦闘開始だ!君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし敵の攻撃は常に1ターンに【4度】行われる。
そして前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。

≪アンドロイド・シックスアームズ『Asyura』≫ SP値【3000】
S武器【パルシングナイフ×4】攻撃力【300】命中率【5】

→敵のSP値が【0】になった 428へ
→君のSP値が【0】になった 429へ
→武器をハンドバルカンに変更する 426へ
→アンドロイドを振り切り、逃げた所長を追う 427へ

 

 

 

 

 

 

426

バックステップで距離を取る!
接近戦での奴の強さは先ほど見ていたとおりだ。
あの間合いに入ったが最後、4本のナイフアームとまともに斬り合って勝ち目はない。
冷静に、とにかく離れる事のみに集中する君であったが、それでもここは狭い倉庫内。敵はなかなか間合いを外さず常に執拗に斬り付けてくる。
果たしてこのままで勝機はあるのか?!

L武器ハンドバルカンの攻撃力【300】命中率【3】を戦闘メモ欄に記入すること。
さぁ戦闘開始だ!君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし敵の攻撃は常に1ターンに【4度】行われる。
そして前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる。
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない。

≪アンドロイド・シックスアームズ『Asyura』≫ SP値【3000】
S武器【パルシングナイフ×4】攻撃力【300】命中率【4】

→敵のSP値が【0】になった 428へ
→君のSP値が【0】になった 429へ
→武器をパルシングナイフに変更する 425へ
→アンドロイドを振り切り、逃げた所長を追う 427へ

 

 

 

 

 

 

427

今はあの逃げたランドルフ所長を一刻も早く追いたい。
だが命令を受けたこの新型アンドロイドも、おいそれと君にそんな隙は与えてはくれなかった。
一瞬も気の抜けない激しい攻防戦が続く。だがようやくそのチャンスが訪れた。
ちょうど所長が逃げた方向を背にして、今の君はアンドロイドと正面から睨み合っている!
敵に動きは無い。仕掛けるなら今だ!

→チェック【N】を使う 430へ
→チェック【O】を使う 431へ
→どちらも無い、もしくは何も使わず逃げる 432へ

 

 

 

 

 

 

428

ズバシュ!
なんという奇跡か! 君はいともあっさりとこの強敵に勝利した!
全てのナイフの動きを完全に見切り、軽やかにかわす。
逆に君の攻撃は、ただの一撃も外すことなく奴のボディに吸い込まれていった。
フッ、、、、、こいつでフィニッシュさっ!!
最後は悠然と、華麗にトドメの一撃!

鳴り物入りで登場した白銀の悪魔は、結局全くのいいトコ無しであっさりと床に崩れ落ちた。
あとは逃げ込んだ倉庫の奥でまだモタモタしていた所長に追いつき、首筋に鮮やかな手刀を一発!
ドサリ! 気を失い泡を吹いて倒れる所長。
決まったゼっ! これにて、任務、完・了ゥッ!!

こうして君は所長が脱出用に用意していた救命カプセルを使い、所長共々爆発するシュヴァルツシルドからの脱出に成功した。
隊長たちもいち早くスペースシップで脱出しており、みんな無事だったのは言うまでもない。

こうして君の大冒険は大団円を迎えた。
逮捕されたランドルフ所長は宇宙警察に引き渡され、そのすべての悪行を白日の下に晒し断罪された。
地球に帰還した君はたったひとりで恐怖のミュータント軍団を蹴散らした英雄として持て囃され、瞬く間に一躍時の人となる。
テレビやニュースに引っ張りだことなり、女の子にはモテモテ、CM契約はガッポガポ、自叙伝は100億万部の超絶ベストセラーを記録し、子供たちの尊敬する有名人、理想の上司、理想の部下、理想の恋人、理想の孫などなど。あらゆる人気アンケートを総ナメにしていった。

「いやぁ、つくづく運がよかっただけですヨ☆」
君がインタビューのたびに発したこの定番コメントは、5年連続で流行語大賞を獲り異例の殿堂入りを果たした。
その後の君はその強運を生かしてやり手の実業家として転身し、様々なビジネスを奇跡的な強運で次々と成功に導いていった。。。。。。。。

そして今、君は広大なモンゴルの荒野にひとり立っている。
ここにあの忌まわしいバイオミュータントの新たな地下秘密工場があるとの情報を突き止めたのだ。
退屈な実業家生活にも飽き飽きしていた君は、嬉々として装備を整え自家用ジェットに飛び乗った。
難攻不落と名高い地獄の要塞らしいが、きっと君なら壊滅を成し遂げられる。
なにせ君には、どんな強敵をも完封でねじ伏せた魔法のサイコロがついているじゃないか。
さぁ行け! 君の本当の戦いはこれからだ!
≪完≫

 

 

※ゲームブック初体験だった君へ

やぁ、お疲れ様。ここまで読み切ってくれてありがとう。
こんなメンドクサイ読み物に最後まで付き合ってもらえて感謝するよ。
君ももうこれで立派なゲームブック読みだ。さぁ自信を持って他の作品にも挑戦してみてくれたまえ。
ん?なんかバカにしてやしないかコレ?って?
いやいやそんな。ただ、ここは魔法のサイコロで無双勝利を続けてきた超人のみが辿り着く、パラレルなアナザーENDだからねー。
俗にモンゴルENDとも呼ばれるこの手の超展開な終わり方は、ある意味ジョークというかお約束的な面もあるから、慣れない君が唖然とするのも無理ないかなー。
まぁでも昔は「インチキしたろ!」って直に作者から怒られて終わりってな凄い本もあったらしいし、これでもまだ良心的に丸く収めたつもりなんだけどね。
それでも不満であれば今度は空想でなく、本物のサイコロを振って実際に遊んでみて欲しいな。
なにせ読者の行動如何によって様々な結末が待っているのが、ゲームブックだ。
いろいろ手間かもしれないが、それなりの苦労をしてもらうだけの結末はいくつか用意つもりだよ。
ぜひ、その全てを見届けてみてくれたまえ。
では、今度は違う結末で!

 

 

 

 

 

 

429

ドブシュゥッッ!!
アンドロイドの4本のナイフが深々と君の体に突き刺さる!
ぐはあぁっ! 肋骨を折られ、肺をもズタズタに切り裂かれる!
メットの中が君の吐き出した血で真っ赤に染まる。
呼吸ができない。何も見えない。指のひとつも動かせない。
段々と意識が遠のいていく。
こ、ここまで来て、、、、ここま、で、、、来た、の、に、、、、

君のSP値を【0】にすること。

→ 38へ

 

 

 

 

 

 

430

君はトリモチバルーンの筒に手をかけたが、発射前にふと迷う。
いつも通り風船状で放っても、あのマシンガンであっさり撃ち落されるのが落ちだ。
ならば、、、、この手でッ!

一計を案じた君。飛び込んでくる奴の足元めがけて筒ごと床に放り投げた!
そして飛び退きざまに狙いを定め、バルカンを発射!

ガガガガガッ!! バリィン!ビチャッ!!

筒は破裂! 中身のトリモチ粘液が床一面に飛び散る!
よし狙いどおり! アンドロイドはその両足をトリモチへと突っ込んだ!
足を取られ、動きの止まったアンドロイド!
君はその隙に素早く逃げた所長を追って倉庫の奥へと走った!成功だ!

ここでトリモチバルーンの筒を無くしてしまった事は、よく覚えておくこと。
ただしチェック【N】自体をここで消す必要はない。

→ 435へ

 

 

 

 

 

 

431

おもむろにバナナを取り出した君。
さて、君はこれを一体どうするつもりか?

→自分で食べる 433へ
→敵へ放り投げる 434へ

 

 

 

 

 

 

432

やっぱりダメだ! 無策で逃げられるほど敵は甘くはなかった!
敵のマシンガンに足を取られ、敢え無く転倒した君は追いつかれて一方的にナイフ攻撃の餌食と化す。
君のSP値を【-800】減らすこと。
チャンスを逃した君は再び混戦の泥沼へと引きずり込まれる。戦え!

→パルシングナイフで戦う 425へ
→ハンドバルカンで戦う 426へ

 

 

 

 

 

 

433

メットを脱ぎ、ひと房もいで、皮むいてあーん。。。。

ガガガガガガッッ!!

アンドロイドからのマシンガン掃射!
そりゃそうだ! 戦闘中にそんな悠長にお食事タイムが取れると思っていたのか?
身をよじってかわした君はバナナを房ごと取り落とす。
チェック【O】を消すこと。

間髪入れず、今度はナイフアームをしならせ肉薄してくるアンドロイド!
チャンスを逃した君は再び混戦の泥沼へと引きずり込まれる。戦え!

→パルシングナイフで戦う 425へ
→ハンドバルカンで戦う 426へ

 

 

 

 

 

 

434

ポイ!
君はバナナを房ごとアンドロイドへ投げつけた。
チェック【O】を消すこと。
これで気を逸らした隙に逃げ、、、、、

ガガガガガガッ!

んなわきゃーない! アンドロイドが食べ物に釣られるか!
投げたバナナは一瞬のうちに空中でマシンガン弾でミンチにされ飛散する!
すぐさまナイフアームをしならせたアンドロイドが襲い来る! 万事休すか!?

つるんッ!! ゴキィン!!!

。。。。。えぇ?

ア、アンドロイドが、、、、、滑ってコケたッ!!

床に飛び散ったバナナの皮を踏んづけ、盛大に頭部を床に強打したアンドロイド。
むっくりと起き上がったものの、そこから動かずこちらに向かってくる気配もない。
電子頭脳が再起動でもしてるのだろうか。
と、、、とにかく! 今のうちにッ!
君はその隙に素早く逃げた所長を追って倉庫の奥へと走った! ともかく成功だ!

チェック【R】を入れること。横には何も書かなくてよい。

→ 435へ

 

 

 

 

 

 

435

いた! 所長だ!
ランドルフ所長は倉庫の奥に置かれていた救命カプセルの発射装置を操作している最中であった。
そうはさせるか!
君はバルカンを発射。瞬く間に発射装置を壊して起動不能にしてしまう。
「貴様ぁっ! よくもやりおったなァ!!」
脱出手段を断たれた所長は観念するかと思いきや、今度は手動で外へのハッチを開いた。
ビュゴオオオオオオ!!!
途端に倉庫内の空気が減圧されるあの感覚!
所長はあそこから出て脱出するつもりだ!
君の更なるバルカンの威嚇も虚しく、所長は開け放ったハッチから外の宇宙空間へと飛び出した。
急いで君も追う。 ハッチをくぐり、外へ!

空気も重力もない宇宙空間に、ふわりと君はその身を投げ出した。
刹那に視界に広がるは、暗闇の宇宙。瞬く星々。
首を向ければ懐かしい地球の姿も見える。
太陽は見えない。
陽の光はまだ、地球に遮られここまでは届かない。
今、この宙域は地球の影。ここは今、夜の世界。
目に映る地球の大地にはぽつぽつと夜景の明かり。
ひとり寂しく宇宙を漂う孤独な君に向かって何事か慰めてくれているかのようだ。
そうだ、僕はずっとこの光景に憧れて、宇宙飛行士になりたかったんだっけ。。。。。

ハッとしてまばたきを繰り返す。
いかんいかん!見とれてる場合じゃなかった!奴は!ランドルフ所長は!?
いた!あそこだ! ここから既に遠く離れた宙を飛びつつ、何処かへと向かっている。
現実に立ち戻った君はスーツの推進装置を操作し、所長を追った。
所長の飛んでいるあの方向は、、、、B2F、接港ドックモジュール!逃がすか!

だがそんな君の背後から、すぐにいくつもの何かが高速で飛んでくる。
慌てて振り返る。そこにあったのはあの白銀のアンドロイドの姿!
ハッチの際から身を乗り出し、こちらへ向けマシンガンを撃ち放ってきている!
マズい!もう来たのか!
しかしここは一刻も早く所長を追わなければならない。その追跡ルートは?

→なおも所長に向かって最短距離で飛ぶ 436へ
→一旦モジュール外壁の影に隠れる 441へ

 

 

 

 

 

 

436

君は飛び続けた。所長を追って周囲に遮蔽物も何もない、宇宙空間のど真ん中を。
それはあのアンドロイドにとって、まるで風船を撃ち抜くよりも簡単な的でしかなかっただろう。
続々と君の体を襲う強い衝撃。メットの中にだけその鈍い音が断続的に響く。
マシンガンの弾が当たる度、君の体は右へ左へ、まるで鍋の中のポップコーンのごとくに翻弄される。
君のSP値を【-300】減らすこと。
くそっ! このまま追うのはムリか?!
それともこちらもバルカンで応戦するか?
まだここまでに無くしていないのなら、手持ちのアイテムを使う事もできる。

→ハンドバルカンで応戦する 437へ
→チェック【N】を使う 438へ
→チェック【H】を使う 439へ
→何も使わずこのまま逃げる 440へ
→やはりモジュールの外壁に隠れる 441へ

 

 

 

 

 

 

437

君も負けじと後方のアンドロイド目掛けてバルカンを構え、撃つ!
わ! わわわわわっ!? なんだコレはっ!
君の体は急激にあらぬ方向へとグルグル回り出す。
いや違う! これはバルカン弾を撃った反動だ! 体の制御が、、、、きかないッ!

メット越しの景色が目まぐるしく乱れ飛ぶ。もう自分がどちらを向いてるのかすら判らない。
右へ左へ、上へ下へ。きりきり舞いであちこちを飛び狂う君の心は完全にパニックと化した。
一方で、コンピュータ制御で自身の姿勢・射角を完璧にコントロールできるアンドロイド。
奴はじわじわと確実に君との距離を詰めつつ、なおもマシンガンで君を執拗に翻弄し続けていく。
とうとうスーツの推進装置、酸素ボンベと次々と撃ち抜かれていった君は、やがて。。。。。

君のSP値を【0】にすること。

→ 38へ

 

 

 

 

 

 

438

君はトリモチバルーンの筒を取り出すと夢中で発射ボタンを押した。
だが、そこから出てきたのはいつもの風船ではなく、キラキラ光る霧状の氷粒。
故障か?! 慌てて何度もボタンを押すものの、その内とうとう噴射口自体が氷漬けとなり完全に塞がってしまう。
そこまで来て君はようやく気が付いた。
ここは絶対零度・気圧ゼロの宇宙空間。通常気圧の室内とは環境がまるで異なる事を完全に失念していたのだ。
バルーンの筒を放り投げた時にはもう遅い。アンドロイドは既に目前の距離にまで迫って来ていた。
しまった! 逃げきれない!

→ 456へ

 

 

 

 

 

 

439

発射時の反動が強いバルカンは、宇宙空間では使えない。
ならばと君は無反動機構のハンドガンを取り出して、撃つ!
推進装置を全開に働かせつつ、なんとか姿勢を保ちながら飛ぶ君は後方へと狙いを定めた。

大した期待はしていなかったが、慎重に狙い撃った何発目かが運良く敵の推進装置に命中したらしい。
ぐらり、姿勢を崩し急に失速していくアンドロイド。
君との距離は段々と広がっていく。

上手くいったようだ。君は向きを変えると再び前方の所長を追った。
B2F接港ドックモジュールまで、あと少し!

チェック【Q】を入れること。横には何も書かなくてよい。

→ 455へ

 

 

 

 

 

 

440

君は反撃を諦め、前方を飛ぶ所長の白いスーツを追う事だけに集中する。
後ろからはその間も、絶え間なくアンドロイドのマシンガン弾が飛んでくる。
足に腕に弾が当たる。当たらずもすぐ顔の脇をかすめ飛ぶ。
さながら流星群に飛び込んでしまった哀れな宇宙船の気分だ。
実際の体の痛みと、いつ致命傷を受けるとも知れないという恐怖とが、君の精神をじわじわと締め上げていく。
君のSP値を【-600】減らすこと。

それでも何とか所長との距離は徐々に縮められてきた。
B2F接港ドックモジュールまで、あと少し!

→ 455へ

 

 

 

 

 

 

441

所長との距離は離れてしまうが仕方ない。
君は方向転換し、B5Fモジュールの天井である外壁部分に張り付いた。
ここならハッチのアンドロイドからは死角であるし、あちこちに張り巡らされているパイプやソーラーパネルなど遮蔽物にも事欠かない。
このまま外壁に沿って中央のエレベーターピラーまで辿り着き、反対側まで回り込めばあとは安全に行けるはずだ。
君は慎重に外壁設備のパイプの森を縫って進む。

途中、掴んだパイプが何度も震えた。
音は聞こえなかったが見渡すだけでここのモジュール、いやシュヴァルツシルド全体であちこち爆発が起きているのが見える。
崩壊が近い。隊長たちも気付いて、早く脱出してくれているといいのだが。

そんな中、ふと見上げた地球はまだ夜だった。
だが東の地平線の淵にうっすらと光が差して来ている。
夜明けが近い。自分の故郷の国が見えた。懐かしい。もう何年も帰っていない。
家族は元気にしてるだろうか。夢のまどろみを今は楽しんでいるのだろうか。
無事に任務を終えたら久しぶりにテレビフォンで話がしたい。今日の事。これからの事。。。。

急に目の前のパイプが砕け散った! 
爆発か?! いや違う! 上空からのマシンガン弾だ!
見上げれば真っ暗な星空をバックに美しき白銀のアンドロイドが飛翔していた!
ちくしょぉっ!? やはり追って来たか!!
こちらへ向け両腕のマシンガンを乱射してきている!

何か! 何か策はないか?
辺りを見回した君は、前方エレベーターピラー付近に設置された2つのものに目を付けた。
1つは資材運搬用のロボットアーム。
付け根の操縦台にまたがって動かす小型タイプのものだ。
小型と言えどアーム部分で直接敵を殴りつければ、かなりの威力が期待できる。
もう1つは同じく外装工事に使われていたであろう、溶接用のガスバーナー。
ボンベを背負って持ち運ぶタイプのもので、バーナー部分は敵の装甲を焼き切る強力な武器になりそうだ。

→ロボットアームで殴り掛かる 442へ
→ガスバーナーを拾って武器にする 443へ
→寄り道せずに真っ直ぐB2F接港ドックモジュールを目指す 454へ

 

 

 

 

 

 

442

降り注ぐマシンガン弾の中をロボットアーム目指して君は飛んだ。
君の動きを察知して敵も動く。真っ直ぐに君の方へ接近してくる。
もうすぐ操縦台だ。さて、このまま直接向かうか。何かアイデアがあるか。
まだここまでに無くしていないのなら、手持ちのアイテムを使う事もできる。

→すぐに操縦台に飛び乗る 444へ
→チェック【N】を使う 445へ

 

 

 

 

 

 

443

あれで奴の厄介なナイフ腕を焼き切ってやる!
君は武器にするべくガスバーナーのある方へと飛んだ。
急いで設置台から引っ張り出すと背中に背負い込み、点火!
青白く伸びた炎がレーザーソードのよう頼もしい。君は俄然闘志が湧いてきた。
反転し、向かってくるアンドロイドの強襲に備える。だが!?

君の意図を感じた敵はマシンガンアームを乱射しながらその距離をゆっくりと詰めてきた。
ぐっ?! ぐおおおぉぉ!?
猛烈な勢いで全身に無数のマシンガン弾が当たる。
腕に、足に、頭に胴体に、そして、背中に背負ったガスボンベにも!

→こちらも構わず接近してガスバーナーで反撃する 448へ
→急いで背中のガスボンベを脱ぎ捨てる 449へ

 

 

 

 

 

 

444

君は急いでロボットアームの操縦台へとまたがった。
振り落されないよう足先を固定治具にしっかり挟んで、起動スイッチを探す。
これか。。。。よし、動くぞ!
シップの搭載アームとは勝手が違うが、何とかやってみるしかない!
君はレバーを操作すると、近付いて来るアンドロイドに狙いを定めた。
大きくアームを振り上げ、一気に叩きつける!
やった!直撃だ!
操縦台ごと大きく揺れたその振動の大きさが、衝撃の強さを物語る。
上から殴りつけられた形となったアンドロイドは、勢いよくエレベーターピラーの外壁に激突した。
大きくバウンド。そのままピクリとも動かない。
その体からは、あちこちから火花が飛び散っていた。
よしっ! かなりのダメージを与えたようだぞ!
チェック【D】を入れること。横には何も書き込まなくてよい。

もう一撃とアームを振り上げた君だったが、すぐさま奴は起き上がると再びこちらへ迫ってきた。
これ以上の深追いは危険だ。君は急いでアームの操縦台を離れると、ランドルフ所長を追ってB2Fモジュールに向かって飛んだ。

→ 454へ

 

 

 

 

 

 

445

君はアームを動かす前に、先にひと仕掛け施す事にした。
アームの先端部分にトリモチバルーンの筒をあてがい、隙間に固定。これでよし!
それから操縦台にまたがり、足先を挟んでスイッチを起動させる。
あとは近付いて来るアンドロイドにアームを定め、一撃!

操縦台にも伝わってくる強い振動! 直撃だ!
しかも固定したバルーンの筒が破裂して中身の粘着液が一瞬で凍り付き、奴の体をそのまま離さずアームに密着させてくれている。
よっし!狙い通り!

そのまま君はロボットアームをエレベーターピラーの外壁に勢いよく叩きつける!
アンドロイドはアームもろとも深々とめり込んだ!
まだだっ! 再びアームを振り上げ、続けて二撃! 三撃!

チェック【D】と【G】を入れること。どちらも横には何も書き込まなくてよい。
そしてここでトリモチバルーンを無くしてしまった事は、よく覚えておくこと。
ただしチェック【N】自体をここで消す必要はない。

やがてグニャグニャに歪んだロボットアームは完全に動かなくなる。
勝利を確信した君は、悠然と操縦台を離れ所長を追おうとした。
だが、ん? んんっ? あ、足が、、、、外れないッ?!

なんという事だ。
幾度もの衝撃が歪ませたのは、ロボットアーム本体だけではなかった。
君が操縦の前に固定した左の足先治具ががっちりと食い込んで抜けなくなってしまったのだ。
見ればあのアンドロイドは、瓦礫の中から火花を散らしつつ立ち上がりつつある。

奴は不死身なのか!? 君は焦る。
しかし台にまたがったままのこの姿勢では、右腕のナイフは左の足先までは届かない。
君は左腕のバルカンをフル回転させると、歪んだ治具を破壊すべく全開で撃ち込んだ。
うぉぉぉお! 外れろぉぉぉおお!!

→チェック【F】がある 446へ
→チェック【F】はない 447へ

 

 

 

 

 

 

446

さすが換装したバルカンF型の回転は凄まじかった。
あっという間に君の足に食らいついてた治具を根元から粉砕する。
よしっ! 君は推進装置を全開にして脱出に成功した。
まだあのアンドロイドとの距離は充分にある。
君はランドルフ所長を追うべくB2Fモジュールに向かって再び飛んだ。

→ 454へ

 

 

 

 

 

 

447

全開でバルカン弾を撃ち込むも、治具はなかなか壊れない。
かなりの時間を費やし、ようやく脱出できたその時にはすでにあのアンドロイドは君の目前にまで迫って来ていた!
もうダメだ! 逃げきれない!

→ 456へ

 

 

 

 

 

 

448

敵への反撃を焦って頭に血が登っていた君は、重大な危険を見落としていた。
あと少しでバーナーの火が敵に届かんという所で、突然、背中から背骨がへし折れんばかりの衝撃!!
君の背負ったガスボンベがマシンガンの被弾により、とうとう大爆発を起こしたのだ。
唯一、後悔する間もなく一瞬で意識を失えた事が、君の不幸中の幸いだったか。
君の無謀な反撃は、憎きアンドロイドの白銀のボディを君のわずかな血肉片で赤く染めただけに終わった。
君のSP値を【0】にすること。

→ 38へ

 

 

 

 

 

 

449

しまった! この状況はマズい!
察した君は慌ててガスボンベを脱ぎ捨て、遠くへ放り投げる!
だが時すでに遅し! ガスボンベが君とアンドロイドの至近距離で大爆発!!
ぐわぁぁああああっ!!
爆風に吹き飛ばされ、君はエレベーターピラーの外壁に勢いよく叩きつけられた!

→チェック【K】がある 450へ
→チェック【K】はない 451へ

 

 

 

 

 

 

450

全身を襲う強烈な衝撃!
だが、幸い手に入れた強化アーマーのおかげか何とか意識までは失わずに踏み留まる事ができた。
激しい痛みと目眩の中、君は必死に抗いどうにか体を起こす。
君のSP値を【-600】減らすこと。
奴は。。。。奴はどこだ?!

いた! 君から20mも離れていない外壁パイプの一帯に、同じくあのアンドロイドも爆風に飛ばされたのか大きくめり込んでいた。
チェック【G】を入れること。横には何も書き込まなくてよい。
奴の方のダメージも相当らしく、体のあちこちから火花を吹き出しつつゆっくりと起き上がろうとしている。
これは逃げるチャンスか、それとも反撃に転じるチャンスか?
まだここまでに無くしていないのなら、手持ちのアイテムを使う事もできる。

→更にバルカンで追い撃ちをかける 452へ
→チェック【N】を使う 438へ
→チェック【H】を使う 453へ
→この隙に逃げてランドルフ所長を追う 454へ

 

 

 

 

 

 

451

がはぁっ!!
外壁に叩きつけられた衝撃は凄まじく、メット内を血反吐で染めた君は一時的に気を失ってしまう。
君のSP値を【-1000】減らすこと。
どれくらいだったろう。1分か5分か、それとも一瞬か。
ふらつく頭で再び君が意識を取り戻した頃には、既にアンドロイドの接近が間近まで迫ってきていた。
だがその全身は君と同じくボロボロに煤けており、所々からは火花も噴き出している。
あの爆発を至近距離で食らい、奴もさすがに無事では済まなかったらしい。
チェック【G】を入れること。横には何も書き込まなくてよい。

アンドロイドのナイフが光る! 君はまだ充分に動けない!
逃げられない! 君は震える左腕でバルカンを構えた!

→ 456へ

 

 

 

 

 

 

452

外壁を体の支えにして、君はバルカンを乱射する。
そうだ!これなら反動があっても!
暴れる左腕に激しく振り回されつつも、君はなんとか姿勢を保ち敵に弾を撃ち込み続ける。
チェック【D】を入れること。横には何も書き込まなくてよい。

しかし、かなりのダメージを受けたはずのアンドロイドはそれでもじわじわと君への接近を止めない。
その距離はもう間近だ。逃げるならこの辺で切り上げた方がいいかもしれない。

→向きを転じて所長を追う 454へ
→最後までバルカンを撃ち続ける 456へ

 

 

 

 

 

 

453

外壁を体の支えに、君はハンドガンを乱射する。
そうだ!これなら例え反動があっても!
慎重に姿勢を保ちつつ、君は的確に狙いを定め敵に弾を撃ち込み続ける。
ほとんど効果は無いと思われたが、途中、推進装置の一部に運良く弾が当たったようだ。
ぐらり。奴は若干だが姿勢制御がおぼつかなくなる。
ちょうどそこでハンドガンの弾が切れた。君は空になったハンドガンを投げ捨てる。
チェック【Q】を入れること。横には何も書き込まなくてよい。
そしてここでハンドガンを無くしてしまった事は、よく覚えておくこと。
ただしチェック【H】自体をここで消す必要はない。

アンドロイドは真っ直ぐ君へと向かってくる。
その距離はもう間近だ。逃げるならこの辺で切り上げた方がいいかもしれない。

→転じて所長を追う 454へ
→バルカンに切り換えてこのまま撃ち続ける 456へ

 

 

 

 

 

 

454

先を行くランドルフ所長がとうとうB2Fモジュールの外部ハッチに到達した。
入口の回転ハンドルを開け、中に逃げ込もうとしている。
させるかッ! 
君は勝負をかけんと、外壁を大きく蹴って最短距離の宙空へと飛翔した。
だが後ろからはなおもしつこく追ってくる白銀の追跡者!

どうする? ここは後ろからの敵に対処するべきか、それとも?
もしくはまだここまでに無くしていないのなら、手持ちのアイテムを使う事もできる。

→ハンドバルカンで応戦する 437へ
→チェック【N】を使う 438へ
→チェック【H】を使う 439へ
→何も使わずこのまま所長を追う 455へ

 

 

 

 

 

 

455

待てェッ!! 君は所長に向かって精一杯に腕を伸ばす。
だが、あと少しというところで所長はついにハッチを開き、中に逃げ込んでしまった。ハッチはすぐに固く閉じられる。

くそっ! 君はハッチに取り付き、懸命にハンドルを回す。
だが動かない! しまった! 内側からロックされた?!

ここまで来て、君は肝心の所長を取り逃がしてしまった。
それでも今の君に、絶望に打ちひしがれる暇はない。
君の背中にはナイフを振りかざす白銀の追跡者が迫る!
逃げ場は無い! 君は向き直ると背中を壁に預け、ハンドバルカンを構えた!

→ 456へ

 

 

 

 

 

 

456

く、、、来るなぁ!来るなぁアッ!
追い詰められた君は無我夢中でバルカンを乱射した。だが敵は少しも怯まず突っ込んで来る。
現在、チェック【D】【G】【Q】【R】がどれかひとつでもあるだろうか。

→ある 457へ
→ない 458へ

 

 

 

 

 

 

457

目をつぶり、バルカンを撃ち放つ。
せめて、せめて奴のナイフが届くまでは。
君は最後に一矢報いてから死ぬ覚悟だった。

、、、、、だが、予想に反して死神の一撃は一向に来ない。
恐る恐る目を開ける。するとあのアンドロイドは、君のバルカンの直撃に押され、まだその距離を詰めきれずにもがき留まっていた。
全身の動きはぎこちなく、にじり寄る推進のスピードも鈍い。
もしや、ここまでに与えたダメージが蓄積しているのか。
そうか、、ならば、ここはチャンスだ!

敵の劣勢を知り、ようやく落ち着きを取り戻した君。
奴が間合いに入る直前まで、ありったけのバルカン弾をぶち込み続けるんだ!
いっっけぇぇえええ!!!

君はこれにより次のアンドロイド・シックスアームズ『Asyura』戦に限り、今あるチェック【D】【G】【Q】【R】の数ひとつにつき、【-400】を敵の初期SP値から減らしてから戦えるようになった。
ここで忘れずにメモしておき、次の戦闘を有利に進めること。

→ 458へ

 

 

 

 

 

 

458

とうとう君を間合いに捕えた白銀のアンドロイド。
すぐには襲い掛からず、おもむろに目の前でその4本のナイフを代わる代わるに打ち合わせてみせる。
だが、そんな挑発に乗る君ではない。
今や完全に冷静さを取り戻した君は、軽やかに右へ、左へと小刻みに推進装置を噴射しながら動き、敵との距離を一定に保つ。
こちらはあくまで、遠距離戦でお前を制するだけだ!
やがてアンドロイドはつまらなそうな仕草でぐるりと不気味に首をひと回しすると、君に向かって一直線に飛び掛かってきた!
さぁ、これが最後の大勝負だ! 生き残るのは白銀の悪魔か、それとも君か!!

L武器ハンドバルカンの攻撃力【300】命中率【3】を戦闘メモ欄に記入すること!
さぁ戦闘開始だ!君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし敵の攻撃は常に1ターンに【4度】行われる!
そして前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる!
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは1ターン戦闘を終えた後でなければできない!

≪アンドロイド・シックスアームズ『Asyura』≫ SP値【3000】
S武器【パルシングナイフ×4】攻撃力【300】命中率【3】

→敵のSP値が【0】になった 460へ
→君のSP値が【0】になった 429へ
→武器をパルシングナイフに変更する 459へ

 

 

 

 

 

 

459

振り降ろされるアンドロイドのナイフ!
君はそれを真正面から左腕一本でがっちりと受け止める!
だが敵のナイフはまだ来る! 振りかぶった残り3本の機械腕が、大きく弧を描きながら君の体に食らいつかんと唸りを上げた!

うぉぉぉおおおおおッッ!!!
君は捨て身の賭けに出た!!
こいつとはまともに斬り合っても勝ち目は無い! ならば!
後ろに引き下がらず、敢えて前へ出る!!
アンドロイドの懐に飛び込み、右腕のナイフを力いっぱい突き立てる!
そのまま押す! 体を密着させて推進剤を噴射し、ひたすらに押し込んだ!
その間も君の背中には絶えず奴の4本のナイフが次々と突き立てられていく!
だが君はひるまない! 負けじと更に右腕に力を込めナイフをねじ込んでいく!
どちらが先に力尽きるか。。。。。勝負だ!!

S武器パルシングナイフの攻撃力【300】命中率【6】を戦闘メモ欄に記入すること!
さぁ戦闘開始だ!君からの攻撃ターンで戦闘を開始せよ!
ただし敵の攻撃は常に1ターンに【4度】行われる!
そして前のパラグラフで既にダメージを与えているなら敵のSP値はその数値を用いる!
なお武器の変更やその他の選択肢を選ぶのは、、、、できない!
このまま全力で、押し切れ!!

≪アンドロイド・シックスアームズ『Asyura』≫ SP値【3000】
S武器【パルシングナイフ×4】攻撃力【300】命中率【6】

→敵のSP値が【0】になった 460へ
→君のSP値が【0】になった 429へ

 

 

 

 

 

 

460

これでェ、、、トドメだぁッッ!!!
君はしつこく食らいつく白銀の追跡者を思いっきり蹴り飛ばした。
奴が、力なく君から離れていく。
もはやその四肢に動きは全く無い。
殺戮マシーンとしての意志は完全に消え失せ、今や火花を散らすだけのボロボロの機械と成り果てた白銀のアンドロイドは、そのまま慣性の力に流され、漆黒の宇宙へと消えていった。

ハァハァ、、、勝った、、のか、、僕は、、、?
過呼吸気味になった息を懸命に整えようと、メットの中で君は喘ぐ。しかし、、、、
違う!? 過呼吸じゃない! 酸素が、、、酸素の残量が、無いんだ!!

シュヴァルツシルドのあちこちで、爆発による崩壊が始まっている。
一刻も早く目の前のハッチを開け、中に逃げ込まなければ。
なのに今や、その両腕に全く力が入らない。途轍もなく重いハッチのハンドルが回せない。息が、呼吸が全くできない。

ぐっ!? く、くそぉぉぉぉ、、、ここまでか、、、、、
せめて、、、みんなだけでも逃げて、、、、、
隊長、、、田吾作、、、、夏穂さん、、、、蒔絵、さ、、ん、、、、

 

 (。。。。。って!)

 

一瞬、蒔絵の声が聞こえた、ような気がした。
まさか、、、、とうとう幻聴が、、、、

 

 (つかまって!)

 

いや、今度は本当に聞こえた!
ゆっくりと目を開ける。霞みゆく視界の向こうに、君に向かって蒔絵が懸命に腕を伸ばす姿が見えた。
君も腕を伸ばす。最後の力を振り絞って、伸ばす。
君と彼女の手が、、、、、届いた!
しっかと握り合う2人の手と手の先に、君は彼女の最高の笑顔を見た。
そこでぷっつりと、君は意識を失った。

気が付くと、そこはスペースシップの中だった。

「よかったぁっ!! 生きてたあぁあ!!」

意識を取り戻した君に、蒔絵が泣きながら抱きついてきた。
見れば夏穂に田吾作、隊長もみんないた。
そっか、よかった。。。。みんな無事だったんですね。。。。

「おい手前ェ!そのお嬢さんに感謝しろよ! その子が外でプカプカ浮いてる手前ェをドッグの窓から必死に探して見つけてくれたんだからな!」

隊長が君の頭を小脇に抱え、グリグリしながら毒付く。

「自分が助けに行く!ってね、宇宙服着て飛び出していったのよ。まったく、宇宙遊泳なんて一度もやった事もないのにムチャするんだから。。。。」

夏穂も心底ほっとした様子で言った。
そうだったんですか。。。。心配かけてすみません。。。。
あぁ! そうだ! 隊長すみません! 僕、結局ランドルフ所長には逃げられて。。。。。。

「ン?アノたぬき所長ノ事ケ? 心配スンナ、あいつナラほれ、ソコに」

得意げに田吾作がくいと顎をしゃくる。
その先には、なんと逃がしたはずのランドルフ所長がぐるぐる巻きに縛られ、がっくりと肩を落として座っているではないか。

「がははは! ドーダおらノオ手柄ダゾ! チョウド中デ鉢合ワセシタノヲ、勇敢なおらガむんずトトッ捕マエテヤッタダカラヨ」

「よーく言うぜこのイモロボット野郎が! 手前ェだろうが!真っ先にコイツなんか見捨ててとっとと逃げようってホザいてたのはよぉ!」

「何イウダ! コウシテおらガ早クどっくサ急グベッテ言ッタカラ所長モ捕マエラレタシ、コノ小僧モ助ケラレタンデネェカ!フン!」

「ふふっ、そうね♪ これもみ~んな田吾ちゃんのおかげかもネ♪」

「ンダンダ! 蒔ッペダケハ判ッテクレルト思ッテタダ! がはは!」

「まったく。。。。調子のいいロボットよねぇ」

みんなが笑ってた。笑顔で笑ってた。
まだ酸素ボンベを付けたままロクに動けない状態だったが、それらを眺める君は今や、やり遂げた満足感で心はいっぱいだった。

君はここにもうひとり、いて欲しかった人を想いそっとつぶやく。
アニィさん。。。。見てて、くれましたか。。。。。
僕。。。少しは。。。あなたに胸を張れる仕事ができたでしょうか。。。
夢の中で彼女に逢える事を信じ、君は再び深い眠りへと落ちていった。

こうして君はシュヴァルツシルドからの全員生還と黒幕の逮捕を達成した。
おめでとう!

→ 461へ

 

 

 

 

 

 

461

幾多の困難を乗り越えた君は輝かしい成果を残し、無事に救出者と共に基地への帰還を果たした。
誰もが達成できるわけではないこの任務を無事最後まで果たすことができたのだ。
しかし基地に戻った君を待っていたのは、静養もそこそこに宇宙警察と軍上層部との間で、延々と同じような質問を繰り返しぶつけられるといったウンザリする日々だった。
出世やら、報奨金のひとつやらも出るかと内心期待していたのだが、あの一連のバイオテロは単なる施設の偶発的事故として、闇に葬り去られるらしい。
やがて君はまた人手不足のJUNKS隊の任務に戻る。

そんな辛く苦しいいつもの日常を送っていた、ある日の午後。
今の君は憧れの女性とカフェでお茶をするという、束の間の幸せを満喫していた。
そう、あのシュヴァルツシルドで君がその手により見事救い出した、あの人だ。

改めて、助けてもらったお礼がしたい。
彼女からそんな短いメールが来た時は、それまでの疲れが全部ぶっ飛ぶほどに嬉しかった。
さっそく返信し、その日のうちに会う約束を取り付けた。
仕事でやった事だし、自分でも職権乱用ではないかとの思いもチラと頭をよぎったが、そんな真面目な考えはすぐに消し飛んだ。
いいのだ。あらゆるチャンスは逃さず掴まなければ勝利はない。
君はあの戦いの中で、しかとその身に刻んだのだから。

今、君の目の前では彼女が優しく微笑んでいる。
心地よい音楽のようなはずむ声で、あの時の体験を色々と君に話している。
君はほとんど、うんうんと頷くばかり。
とうとう聞いているのかと、むくれた彼女に軽くたしなめられた。
あぁ、怒った顔もまた素敵だ。
そんな風に笑っていたら、呆れた彼女もまた、ぷっと吹きだして一緒に笑ってくれた。

時計を見た彼女が、あ、もうこんな時間とつぶやく。
楽しかった時間も、もうすぐ終わる。

どうしよう。

これっきりにしてしまうつもりか?

そうだ。

選択肢は、もう、決まっているじゃないか。

「あの、、、、も、もし、よかったら、、、、、」

 

 

天宙機城シュヴァルツシルド ≪完≫

 

 

 

 

 

【あとがきみたいなもの】
ども、作者です。お読みくださりありがとうございます。
シュヴァルツシルドの最終章を無事お届けすることができました。
これぞゲームブックならではってなエンディングも決まって、悦に浸っております。いや~お疲れお疲れ。
前の5章までは昔に書き溜めていたものに手を加えるだけだったので楽っちゃラクだったのですが、この最終章に関してはほぼほぼ新規書き下ろし。
一から構想を練り直し、他との兼ね合い、戦闘バランス調整、広げた風呂敷もなんとか畳めるようにして、、、とエラい時間が掛かってしまいました。でも楽しかったのでいい思い出です。
さて最後に、全編しっかり遊んでくれた方へ向けてオマケ駄文のご案内。
この隣のAct.EXにて、制作メモ的な裏話集をまとめてパスワード形式で限定公開しておきますので、読んでやろうという奇特な方がいらっしゃれば、覗いてみてくださいませ。
ネタバレ的な感想や質問なんかも、そちらで受け付けられればと考えておりますのでドゾよろしく~。

@作中全体を通しての確認問題です。
 以下の3つの数値を合計してください。得られた数がパスワードとなります。

問1.作中にて到達できる可能性のある、最大の自己SP値は?
  (B1F運動娯楽にあるギャンブル施設の使用は除外します)

問2.作中にて1ターン中に主人公側が通常のサイコロ戦闘によって敵に与えられる、最大の攻撃ダメージ値は?
  (パラグラフが移動するなどの特殊攻撃効果の類は除外します)

問3.シュヴァルツシルドから最後、一緒に脱出する最大の人数は?
  (主人公本人やロボットアンドロイド、また捕まえた黒幕などもすべて数に含みます)

 (例:問1「4000SP」+問2「350SP」+問3「5人」=「4355」)

ということでそれではまた、次回作でお会いしましょう。